エンジニアが取得すべきPHPの資格4選!難易度別のおすすめ資格や勉強法も紹介

フロントエンジニアとしてさらにスキルを磨きたい方の中には、Web開発に欠かせない「PHP」の資格取得を検討している方も少なくないでしょう。

PHPのスキルを磨けば、キャリアアップや昇給など、メリットがたくさんあります。

本記事では、エンジニアが取得すべきPHPの資格4選とそれぞれの難易度、おすすめの勉強法などを解説します。スキルアップや独立をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

PHP資格は大きく分けて2種類 

数多くあるプログラミング言語の中でも、今や欠かせない言語とされているものの1つが「PHP」です。

PHP資格には、大きく分けて以下の2種類が挙げられます。

  • PHP技術者認定試験
  • Zend PHP Certification

ここからは、2種類のPHP資格をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

PHP技術者認定試験

PHP技術者認定試験とは、一般社団法人BOSS-CON JAPANのPHP技術者認定機構による、 PHPのスキルを証明する唯一の資格試験です。

PHP技術者認定試験は、難易度やPHPのバージョンに分けて、複数の種類があります。種類の詳細については後ほど詳しく解説するので、そちらをご覧ください。

PHP技術者認定試験の概要は、以下のとおりです。

【PHP技術者認定試験の試験情報】

試験日通年
設問数40問(初級)、30問(準上級以上)
試験時間1時間(初級)、2時間(準上級以上)
出題形式選択式
受験料金12,000円/税抜(初級)、15,000円/税抜(準上級以上)

PHP技術者認定資格を取得することで、実務経験が少なくても技術力を正式に評価してもらえる可能性が高まります。 

PHP経験者の方も、転職や独立、さらなるスキルアップを目指して取得するとよいでしょう。

参考:試験概要|PHP技術者認定機構

Zend PHP Certification

Zend PHP Certificationは、アメリカのZend社により実施されている、PHPの認定資格です。Zend PHP Certificationは世界統一の国際資格であるため、取得することで、海外での活躍の幅も広げられるでしょう。国際的な資格が欲しい方に、とくにおすすめの資格といえます。

ただし、国内での知名度はPHP技術者認定試験よりも劣り、かつ情報も少ないため、注意が必要です。また、英語での試験となるため、語学力も求められます。受験料は195米ドルで、全国の試験会場(ピアソンVUE)で受験可能です。

参考:PHP Training Courses|Zend

PHP資格一覧|難易度別 

PHP資格には、難易度・内容が異なるさまざまな種類があります。

PHP資格の種類を、初心者向け、中級者向け、上級者向けにカテゴライズすると、以下のように分けられます。

  • 初級者向け|PHP技術者認定初級試験(PHP5、7、8)
  • 中級者向け|Zend Certified PHP Engineer 
  • 上級者向け|PHP技術者認定上級・準上級試験(PHP5、8)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

初級者向け|PHP技術者認定初級試験(PHP5、7、8)

「PHP技術者認定初級試験(PHP5、7、8)」は、PHPプログラミングの基本知識を問う、初心者向けの試験です。経済産業省の定めたガイドライン「ITスキル標準(ITSS)」ではレベル1に認定され、PHP資格の中で最も簡単な資格とされています。

主に学生や社会人1~2年目の新人プログラマーを想定した出題がなされます。

合格ラインは、正答率7割です。ITパスポートと同じレベルであるため難易度はそう高くはありませんが、ITについての基礎的な知識が求められます。

参考:試験概要|PHP技術者認定機構
参考:PHP5初級試験|PHP技術者認定機構
参考:PHP7初級試験|PHP技術者認定機構
参考:PHP8初級試験|PHP技術者認定機構

中級者向け|Zend Certified PHP Engineer

PHP資格の中級者向けとして挙げられる試験が「Zend Certified PHP Engineer」です。

内容については、PHP技術者認定試験の初級と上級の中間程度とされています。

Zend Certified PHP Engineerの試験で問われる内容は、以下のとおりです。

  • PHPの高度なトピックやパフォーマンス最適化
  • セキュリティ対策
  • オブジェクト指向プログラミング など

ただし英語での試験となるため、英語が苦手な方にとってはさらに難易度が高まるでしょう。

参考:PHP Training Courses|Zend

上級者向け|PHP技術者認定上級・準上級試験(PHP5、8)

上級者向けのPHP資格として、「PHP技術者認定上級・準上級試験(PHP5、8)」が挙げられます。この試験は、PHPの言語仕様はもちろん、実用的なプログラミングテクニックなどの知識も問われます。

準上級・上級のそれぞれの合格ラインは、以下を参考にしてください。

準上級試験合格5割以上-7割未満の正解
上級試験合格7割以上の正解

PHP技術者認定上級・準上級試験は、経済産業省が定めたガイドライン「ITスキル標準(ITSS)」にてレベル2(準上級)、レベル3(上級)とされています。

かなりの学習量が必要となるため、しっかりと計画を立て備えましょう。

参考:試験概要|PHP技術者認定機構
参考:PHP5上級試験/準上級試験|PHP技術者認定機構
参考:PHP8上級試験/準上級試験|PHP技術者認定機構

上級者向け|PHP技術者認定ウィザード(PHP8以降)

PHP技術者認定ウィザード(PHP8以降)は、PHP技術者認定試験の中でも最上位の資格です。

合格ラインは、PHP8以降の上級試験でスコア1,275点以上(正答率85%)以上とされています。試験内容自体は上級試験と同様ですが、合格するには正解率を大幅に上げなければなりません。

PHP技術者認定ウィザードを取得すると、PHP技術者認定ウィザードの呼称とロゴマークを使用でき、さまざまな企業から「PHP言語の高い見識を持っている」と評価されるでしょう。

参考:試験概要|PHP技術者認定機構
参考:PHP技術者認定ウィザード|PHP技術者認定機構

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PHP資格取得のメリット

PHP資格を取得するメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • PHP技術者としての知識と評価を得られ信頼につながる
  • キャリアアップや収入アップにつながる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

PHP技術者としての知識と評価を得られ信頼につながる 

PHP技術者認定試験で資格を取得することで、PHPに関する幅広い知識とスキルを証明できるのが大きなメリットです。PHPの試験内容では基礎から応用までを網羅しているため、学習過程において幅広い知識を習得できます。

エンジニアが自己スキルをアピールするのは簡単ではありませんが、資格の取得により自身のPHP開発能力を客観的に、また明確に証明することが可能です。

ほかのエンジニアや雇用主に自分のスキルを自信を持ってアピールできるでしょう。プロジェクトにおいても、クライアントやチームメンバーからの信頼を獲得できます。

キャリアアップや収入アップにつながる

PHPの資格取得は、専門知識の客観的な証明から、キャリアアップや収入アップへとつながることも、大きなメリットの1つです。

前述したように、資格を取得することで専門知識が評価され、新しい仕事の機会を得られたり、昇進の可能性を高められたりします。

社内に留まらず社外でも自分をアピールできるため、転職の際により高い給与や報酬を得られるチャンスにも恵まれるでしょう。企業によっては、資格取得者に資格手当や昇給制度を導入している場合もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

フリーランスに転身する場合も、資格の取得が案件獲得の際に有利に働く可能性が高いです。強みとして積極的にアピールしましょう。

PHP資格試験におすすめの参考書や教材

PHP資格試験に向けて、参考書や教材を探している方も多くいることでしょう。

しかし、豊富な教材・参考書の中から最適なものを選ぶことは、簡単ではありません。

ここからは、PHP技術者認定試験・Zend PHP Certificationでそれぞれおすすめの教材や認定スクールについて、詳しく解説していきます。

PHP技術者認定試験|認定教材や認定スクールあり 

PHP技術者認定試験では、認定教材や認定スクールが豊富に紹介されています。

以下は、各試験それぞれにおすすめの認定教材の一部です。

PHP8初級試験 認定教材独習PHP 第4版PHP8 技術者認定初級試験公式問題集
PHP7初級試験 認定教材初めてのPHP(PHP7対応版)認定対策本:徹底攻略PHP7技術者認定【初級】試験問題集
PHP5上級/準上級試験 認定教材プログラミングPHP 第3版認定対策本:徹底攻略PHP5 技術者認定【上級】試験問題集

教材だけでなく、認定スクールやサイトを活用するのもよいでしょう。

たとえば、「PRIME STUDY」では、無料の模擬試験が受けられます。

また、エンジニア初心者や実務経験のない方には、認定スクールの「インターネット・アカデミー」のPHP講座がおすすめです。言語の特徴や基本構文を学んだ上で、実践的なプログラミングへと進んでいくため、フローに即して体系的に、またスムーズに身につけられます。、効率よく学習したい方は、積極的に活用しましょう。

参考:認定教材|PHP技術者認定機構
参考:認定スクール|PHP技術者認定機構
参考:Principle Based|PRIME STUDY
参考:PHP研修|インターネット・アカデミー

Zend PHP Certification|公式資料やオンラインコースあり

Zend PHP Certificationでも、公式資料やオンラインコースが提供されています。英語のみとなっていますが、公式サイトにて提示されているので、英語力に自信のある方はぜひチェックしてみてください。

オンラインのPHPトレーニングコースでは、無料から有料まで、豊富なコースを選択できます。中には、インストラクター手動コースやオンデマンドコースもあるため、独学が不安な方にもおすすめです。

参考:PHP Training Courses|Zend

PHP資格試験におすすめの勉強方法

PHP資格試験に向けて学習を始める際、どの学習方法が最適なのか迷ってしまうかもしれません。

そんな方のために、PHP資格試験におすすめの勉強方法を解説します。

  • 認定スクールに通うなどしてPHPの基礎知識を強化する
  • 仮想環境で実際に手を動かしながら学習する
  • 過去問題集や模擬試験を活用して当日の試験対策をする

1つずつ詳細を確認していきましょう。

認定スクールに通うなどしてPHPの基礎知識を強化する

PHP資格試験の合格を効率よく目指すなら、公式サイトの情報を参考に、教材やスクールを活用することがおすすめです。とくに初心者の場合、応用に入る前にまずは基礎知識を強化することが大切といえます。基礎が固まっていなければ、上位の応用問題を理解することは当然難しいです。

PHPの基本的な構文や関数だけでなく、PHPの特徴やセキュリティ、パフォーマンス最適など、幅広い知識の習得を目指しましょう。

スクールに通うことでモチベーションのキープもでき、さらには不明点を随時解決しながら進められる魅力があります。

上記でご紹介した教材・スクールをチェックし、資格取得に役立ててください。

参考:認定スクール|PHP技術者認定機構

仮想環境で実際に手を動かしながら学習する

PHP資格試験に合格するためには、参考書や問題集で学んだ知識を実践で活かすことが大切です。実践的な経験を積むことで、理論を実際の開発に応用する能力を高められます。

実践練習には「Docker(ドッカー)」の活用もおすすめです。Dockerとは、仮想化技術を取り入れたアプリケーションの実行環境構築ソフトウェアを指します。全く実務経験のない状態では、社内や転職先でも評価してもらうことは難しいでしょう。仮想環境を構築した上で、実際に手を動かしながら身につけていくことが大事です。インプットとアウトプットを並行しておこなうことで、効率よく学習できます。

過去問題集や模擬試験を活用して当日の試験対策をする

PHP資格試験の合格を目指すなら、過去問題集と模擬試験の活用は欠かせません。

過去問題集は、試験の出題傾向や難易度、注意すべきポイントを把握するのに最適です。実際に問題を解くことで、自身の弱点を見つけられ、その苦手なポイントを重点的に学習できます。

また、模擬試験は、本番の試験環境に慣れるために効果的です。時間配分や解答方法の練習になるでしょう。模擬試験を受験する際には、本番と同じような緊張感で問題を解くことも重要です。

問題を解き終わったら解説をしっかりと確認し、結果を分析して、都度理解を深めていきましょう。

まとめ

本記事では、エンジニアとしてスキルアップ・キャリアアップを目指す方に向けて、おすすめのPHP資格を深堀りして解説しました。

PHPの資格は、スキルアップだけでなく、転職や独立にも役立ちます。それぞれのレベルに合ったおすすめの試験は、以下のとおりです。

  • PHP技術者認定初級試験(PHP5、7、8):初級者向け
  • Zend Certified PHP Engineer:中級者向け
  • PHP技術者認定上級・準上級試験(PHP5、8):上級者向け
  • PHP技術者認定ウィザード(PHP8以降):上級者向け

自分のレベルに合う試験から、少しずつレベルアップを目指しましょう。本記事で紹介した、おすすめの参考書やスクールなども、ぜひお役立てください。

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