【後編】元トップ営業マンが語るフリーランスエンジニアの処世術 ~フリーランスとしての心構え~
2023年10月20日
前編ではNさんのITエンジニアになられた経緯とエージェントとの向き合い方についてお話しをお伺いしました。
【前編】元トップ営業マンが語るフリーランスエンジニアの処世術~フリーランスとしての心構え~
ここからは後編です。フリーランスに必要なこと、Relanceを使った感想をお伺いしましたので後編もご覧ください!
元トップ営業マンが語るフリーランスに必要な能力とは??
~結局どこまでいっても営業~
フリーランスエンジニアに求められるスキルって何だと思いますか?
Nさん:思い付くのは、やっぱり「営業力」ですね。
営業力というのは「自分の価値をどうやって提供するか」と、言い直しても良いかも知れません。
エンジニアはもちろん技術職なので技術スキルを高い水準にしておくのは必要です。
ですが、自分が手がけたサービスに触れるユーザーにどう価値を提供するか、それをイメージして動くことが大事なんです。そういう意味でエンジニアにも営業的な能力が強く求められると思います。
斎藤:「フリーランスエンジニアはスキルが高ければいいわけではない」と言われてしまう理由ですね。
Nさん:我々フリーランスエンジニアは、技術職であることは間違いないです。
ただ、どこまで行っても需要に対して、適切に供給をする「サービス業」なんですよ。
そのお客さんを満足させるためには 何をやったら満足してもらえるの?を考えたら、時には技術じゃない時もあると思います。それを考えてフレキシブルに動く、もうこれはまさしく営業だ思います。
あ、営業ばかり言ってますが、勿論技術の勉強もするんですよ(笑)。
Nさん:コミュニケーション能力に関しては、自分が高いとは思ってないです。むしろ全然低いんです。なので、手を抜かないんです。
コミュニケーションに関しては。「後でいいか!」っていうのは絶対やらないです。
今このタイミングで捕まえて5分喋らなければいけない、っていう場面では必ず5分捕まえて喋ります。
井出さん(CA)とのやり取りとかもそうです。このタイミングで10分喋らないといけない時には絶対に10分使います。
斎藤:確かに持ち越しは無いです。
それはやはりタイミングを逃さず、報連相をしておかないと色んなリスクみたいなものが増していくっていうことなんですか?
Nさん:リスクが増していくのではなく、メリットが減っていく感じです。リスクは変わらないんです。そうすると得をする人が減って行くっていう考え方です。リスク回避じゃなくて、得をもっと取りにいこうよっていうだけの話です。これも多分営業の考え方が濃いですが、そういう意味でもフリーランスは自分の手先だけでなく、プロジェクト全体を見渡せる広い視野も必須能力であると感じています。
~本当にやりたい仕事の1割はやりたくない仕事の9割の上に成りたつ〜
斎藤:改めてフリーランスで生きていく難しさって何だと思いますか?。
Nさん:誤解を恐れずに言うと「腕一本、好きなことだけで生きていく世界というのは並大抵の努力では辿り着けない」ということではないですかね。「やりたいことだけをやりたい!」人にはあまりフリーランスエンジニアはオススメしていないです。今は需要があって良いと思いますが。
5年〜10年先は食べていけません。
斎藤: 厳しい意見ですね。フリーランスエンジニアになられる方の動機で多いのは、自ら望んだ技術を身につけていきたい、好きなことをしたい!だと思っているのですが、実際、難しいということなんでしょうか。技術研鑽を重ね、好きなことをやり続けるキャリアを歩める人はいると思いますか?。
Nさん:少し別の話をしてもいいですか?
これはダイビングのインストラクター時代の経験の話なんですが、ダイビングのインストラクターって海の中に入ってる時間は全体の10%だったんです。他は何やってるのかといったら、タンクに空気詰めたり、船や機材のメンテナンスをしたり、様々なことをずっとやっていて、実際に海の仕事をしてるのは10%ぐらいです。だから、海の仕事だけやりたいっていっても、ほかのことをやらないとできないんですよね。つまりは、本当にやりたい仕事って1割やれたら上出来かなと私は思ってます。1割は上出来で、2割あれば満腹だと私は思います(笑)。
私もフリーランスエンジニアとして同じフリーランスの方をたくさん見てきました。
やっぱり自分が好きなことだけをやる、を続けられる人は正直少数だったと思っています。本当に好きなことをするために、9割他のことをやる必要がある、ぐらいの感覚が大事じゃないかなと思います。
斎藤:やりたいことをやるために、他の9割も頑張る、ということなんですね。となると、フリーランスエンジニアのキャリアアップっていうのは、好きなことだけではなく、幅広くできることを増やしていくことが大事という感じでしょうか。
Nさん: できることを増やすというより、自分ができることを減らさないことが大事かなと思います。世の中って凄い勢いで進歩してますよね。 なので勉強しないとやれることが減っていくんです。やれることが減っていくと、やりたいことも出来なくなると思っています。
斎藤:厳しくも全ての職業に通底する大事なことだと思います。
Relanceを使ってみて
〜餅は餅屋、フリーランスエンジニアがエージェントを使う理由~
ここまでNさんの経歴から考え方まで幅広くお聞きしてきたんですが、改めて、フリーランスエンジニアになって良かったですか?
Nさん:良かったです。先ほどの話を少しひっくり返すようなことを言うんですが、やっぱり、会社のよく分からない仕事をしなくて良くなったというのは、すごく私の中では大きいです。
あと、お金の流れに詳しくなりました。これは、多分会社員では経験出来なかったことかなと思います。
斎藤:なるほど。ちなみに、繰り返しになりますが、Nさんって元々営業だったじゃないですか。そもそも、Relanceのようなエージェントを利用しなくても案件獲得は得意なんじゃないかと思っておりまして。。。
エージェントを使う理由は、 やっぱり本業のエンジニアリングに集中したいっていう思いからですか?
Nさん:そうですね。餅は餅屋ですから。
フリーランスエンジニアをやっていた時に1番しんどかったのって実は営業折衝なんですよ(笑)。
やっぱりフリーランスエンジニアとしてはエンジニアリングになるべく集中したいわけです。
そういう意味でエージェントは心強い存在だなと思います。そういう背景があるので、やっぱりまず営業をちゃんとやってくれるエージェントでないとしんどいというのは正直思います。案件が終わったらもう終了みたいな方も中にはいたのですが、それだとやっぱり辛いです。
その辺、井出さん(CA)には本当に助かっています、今まで付き合ってきたエージェントの中で1番連絡してくれますから。
斎藤:そう言っていただけるとエージェント冥利に尽きますね。我々はフリーランスエンジニアとしてのキャリアを全うできるように寄り添ってご支援していきたい、という思いで日々、Nさんや皆さまとお付き合いしています。井出は丁寧なコミュニケーションを意識しているキャリアアドバイザーなので、Nさんに認めて頂けて安心しました(笑)
我々もフリーランスエンジニアとしてのキャリアを全うできるよう寄り添ってご支援したいという思いで、日々Nさん始め皆様とお付き合いしているので、、井出も丁寧なコミュニケーションを意識しているキャリアアドバイザーなので、Nさんのお眼鏡に叶っているのであれば安心致しました(笑)
Nさん: 持ち上げるわけじゃないけど本当ですよ! 井出さんにはお伝えしてますけど、多分Relanceでも井出さんでなかったらこのインタビューすら受けてないと思います(笑)。それぐらい彼には感謝してるんです。
斎藤:今日のインタビューは井出のお陰ですね(笑)
これからもRelanceのメンバー全員で力を合わせてご支援させて頂きますので宜しくお願い致します!
本日は色々お話しいただきありがとうございました!
編集後記
今回、法人を立ち上げるという新たなキャリアの節目でインタビューにお答えしてくださったNさん。参画先では、PMOの立ち位置でご参画されています。
今回のインタビューを通じ、Nさんは常に、エージェントと参画先、その先にいるお客様と三方向へのプラスアルファの価値を提供することを意識していらっしゃることが分かりました。たゆまぬ技術研鑽から培った高い技術力の提供はもちろんのこと、受発注両方経験しているからこそ分かる期待値の調整、フリーランスとしてのエージェントと参画企業とどう信頼関係を構築していくか・・
まさに営業で培ったホスピタリティとフリーランスエンジニアとしてのプロ意識の高さを感じました。
「是非、Nさんを紹介したい」というキャリアアドバイザー側からの要望と「またNさんにお任せしたい」という熱烈なオファーが鳴り止まない理由にも納得です。納得のいく報酬をもらうための、技術やアウトプットのクオリティにこだわる意識の高さにはフリーランスエンジニアに留まらぬ武士道みたいなものを感じます。
最後に、”井出さんでなかったらこのインタビューを受けていなかった”というくらい、担当キャリアアドバイザーとの信頼関係の深さを改めて知ることができた反面、フリーランスエンジニア専門の人材紹介会社が陥りがちな、案件が終わったらもう”それきり”という状況がまだ多く存在し、歯がゆい現実があることもあらためて認識しました。
「フリーランスエンジニアの個々の技術や志向性に見合った案件紹介、キャリア形成の後押しをするのはもちろんのこと、案件参画後に円滑に業務が進むような支援をし続けること」、改めてRelance一同はこの基本に愚直に向き合っていくきっかけとなるインタビューでした。
今後もRelanceはNさんを始め、フリーランスエンジニア皆様のキャリア応援ができるように精進して参ります。
(Relance編集チーム)
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