Javaにおすすめな資格は?取得することのメリットは?有益な勉強方法とあわせて解説

自身の知識やスキルを証明したい、スキルアップしたい、といった考えから、Javaに関する資格の取得を検討している方もいるのではないでしょうか。

ITエンジニアとして働く上では、資格を取得することでスキルアップにつながり、就職・転職に役立ちます。資格手当がつき年収が上がるケースもあるでしょう。

本記事では、Javaの資格をテーマとして、おすすめの資格4選と取得するメリット、また勉強方法などについて解説していきます。

資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

Javaに関するおすすめの資格

Javaに関する資格は複数存在しますが、主におすすめなのは、以下のとおりです。

難易度のレベルおすすめの資格
レベル1Java™プログラミング能力認定試験
レベル2基本情報技術者試験
レベル3Android™技術者認定試験
レベル4Oracle認定Javaプログラマ

資格ごとに難易度が異なるため、自分のスキルやキャリアに応じて取得するものを選択するとよいでしょう。

Javaに関するおすすめの資格について、詳しく解説します。

資格1.Java™プログラミング能力認定試験

株式会社サーティファイ提供のJava™プログラミング能力認定試験は、オブジェクト指向にもとづいた、アプレット・アプリケーションの作成スキルを証明する民間資格です。現場で実際に役立つプログラミング能力を図る試験であり、実務的な内容が問われます。

レベルは1級~3級の3ランクが設けられており、概要は以下のとおりです。

3級2級1級
難易度入門レベル基礎レベル上級レベル
問題形式多肢選択式の筆記試験実技試験
問題内容オブジェクト指向に関する基本的な概念Java™の基礎知識簡単なプログラムJava™の一般的な知識小規模なプログラムオブジェクト指向に関する一般的な概念オブジェクト指向にもとづいた分析や設計(UML)業務システムにおける流れの理解変更仕様に沿ったプログラムの保守UML表記に関する、ユースケース図やシーケンス図、クラス図など基本的な知識

いずれも合格基準は得点率60%以上で、2022年度の全級平均における合格率は51.76%です。

参考:試験概要【Java™プログラミング能力認定試験】|資格検定のサーティファイ

資格2.基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、基本的な知識に加えてマネジメントスキルも証明でき、ITエンジニアの登竜門ともいわれる国家資格です。

基本情報技術者試験では、以下の知識が問われます。

  • ITを活用した戦略立案
  • システム企画
  • 要件定義
  • 設計や開発、運用

また、サーバーやネットワーク、セキュリティに関する基礎知識を幅広く網羅的に習得でき、汎用性が高いため、エンジニアであれば取得して損はありません。

試験でも、以下のような多岐にわたる幅広いIT知識が問われます。

  • OS
  • Web
  • コンピューター
  • アーキテクチャ
  • アルゴリズム
  • ネットワーク
  • セキュリティ
  • データベース
  • プログラミング
  • プロジェクトマネジメント
  • メディア表現
  • 経営戦略
  • 統計
  • 開発手法

科目Aと科目B共に1,000点中600点以上獲得すれば合格となり、合格率は35%~50%程度です。

科目A科目B
出題形式四肢択一の多肢選択式多肢選択式
問題数60問20問
試験時間90分100分
試験内容テクノロジマネジメントストラテジアルゴリズムプログラミングセキュリティ

難易度はIT資格の中でレベル2に位置し、基礎レベルとしてはやや難しいといえるでしょう。

参考:基本情報技術者試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

資格3.Android™技術者認定試験

IT職業能力支援機構が提供するAndroid™技術者認定試験は、Androidのスキルを認定する資格です。Javaエンジニアの業務範囲には、Android用アプリケーションも含まれるため、Javaのスキルも証明できます。

認定試験は「アプリケーション技術者認定試験」と「プラットフォーム技術者認定試験」の2種類で、それぞれ「ベーシック」「プロフェッショナル」の2つに分かれています。

なお、「プロフェッショナル」は2024年4月現在準備中です。

難易度は共に初級~中級程度で、いずれも90分70問の四肢択一式で出題されます。合格率は公開されていませんが、得点率70%以上が合格ラインです。

Android™技術者認定試験は、独立行政法人情報処理推進機構策定のETSS(組込みスキル標準)に従ったETEC(組込み技術者試験制度)と連動しています。

取得することで、組込み技術者としてのスキルも証明できるでしょう。

参考:Android™技術者認定試験制度|Authorized Certification of Engineer for Android

資格4.Oracle認定Javaプログラマ

Oracle社提供のOracle認定Javaプログラマは、Java資格における代表的な資格です。

業界認知度も非常に高く、取得すれば日本に留まらず海外での活躍も期待できます。

難易度が大きく異なる3つのレベルが設けられています。

  • 初心者向け:Bronze
  • 開発初心者向け:Silver
  • 中・上級者向け:Gold

この中で、取得することで大きく評価されるのは「Silver」と「Gold」です。ただ、初心者であれば、「Bronze」から取り組むのもよいでしょう。

認定の有効期限はありません。ただ、Javaのバーションが更新されるごとに、認定試験も都度バージョンアップされます。

おすすめのポイントなど詳細は後ほど解説します。

参考:Java SE 11 認定資格|Oracle University
参考:Java SE 17 認定資格|Oracle University

とくにおすすめな資格は「Oracle認定Javaプログラマ」

おすすめな資格として4つご紹介しましたが、とくにおすすめなのは公式ベンダー資格である「Oracle認定Javaプログラマ」です。

初心者向け「Bronze」、開発初心者向け「Silver」、中・上級者向け「Gold」と異なる難易度のランクがあるため、自分に合うレベルの資格を受験するとよいでしょう。

評価の高いSilverやGoldを取得すれば、海外での活躍も期待でき、選択肢の幅も広がります。

ここからは、Oracle認定Javaプログラマについて詳しく見ていきましょう。

参考:Java SE 11 認定資格|Oracle University
参考:Oracle University

Oracle認定Javaプログラマは公式ベンダー資格

Javaを開発したOracle社公式のベンダー資格であるOracle認定Javaプログラマは、世界中で通用するものといえます。

「Bronze」と「Silver」「Gold」の3レベルに分かれており、「Silver」と「Gold」は国際資格です。

ほかの資格と異なり公式ベンダーのものであるため、就職や転職の際にも有利に働くでしょう。フリーランスであれば、クライアントとの信頼関係構築や案件獲得に期待できます。

参考:Java SE 11 認定資格|Oracle University
参考:Oracle University

各レベルと出題内容

これまで解説してきたとおり、Oracle認定Javaプログラマには以下3つのレベルがあります。

  • Bronze
  • Silver
  • Gold

そのため、自分のレベルに合わせた受験が大切です。

ここからは、各レベルと出題内容について詳しく解説します。

Bronze

Bronzeは、Java開発未経験の初心者に向けた入門資格であり、難易度は高くありません。試験では、Javaの基本文法やJava言語を利用したオブジェクト指向プログラミングの基礎知識が問われます。

Bronzeのみオンラインでの受験が可能です。ピアソンVUE社にて試験を予約したあと48時間以内に試験を受けなければなりません。48時間を経過すると受験ができなくなり、再度チケット購入が必要なため注意しましょう。

試験時間は65分、出題数は60問の選択式で、60%以上の得点率であれば合格です。受験料は税抜13,300円です。

プログラミング言語未経験者は、まずはこのBronzeに合格してからSilverを目指すとよいでしょう。

参考:Java SE Bronze (Available only in Japan) 試験番号: 1Z0-818|IT Training & Certification for Oracle Technology

Silver

Silverは、Javaのアプリケーション開発において基本的な知識を持つ開発初心者向けの資格です。試験では以下などに関する知識を問われます。

  • Javaテクノロジ
  • 開発環境の理解
  • 簡単なJavaプログラミングの作成
  • Javaの基本データ型や文字列操作などの開発知識

テストされるのは、上記のプログラミングに関する知識だけではありません。実際のプロジェクトにおいて発生し得る状況への対応能力なども問われ、上級者による指導のもと開発作業を実際におこなえるかがポイントです。

試験時間は90分、出題数は60問の選択式で、65%以上の得点率が合格ラインとなります。

難易度は中級レベルですが、Silverは世界共通資格で外資系企業や海外企業への転職においても有益であるため、積極的に目指したいレベルといえます。なお、受験料は税込37,730円です。

参考:Java SE 17 Programmer|Oracle University

Gold

Goldは、設計者の意図を正しく理解した上で自力での機能実装をおこなえる、開発中・上級者向けの資格です。取得すれば、Javaアプリケーション開発において必要である汎用的なプログラミング知識と、誰にも頼らず独力で機能実装がおこなえるスキルを証明できます。

試験では以下のような高度な知識が問われます。

  • 関数型インタフェースとラムダ式
  • 例外処理とアサーション
  • 並列処理

難易度は非常に高く、実務経験3年以上が想定されています。

試験時間は180分、出題数は80問の選択式で、63%以上の得点率が合格基準です。

GoldもSilverと同様に国際資格であり、取得すれば1人前のJavaエンジニアといえるでしょう。なお、受験料は税込37,730円です。

参考:Java SE 11 Programmer|Oracle University

受験するなら最新版のSE17

2024年4月現在、Oracle認定Javaプログラマの最新版は「SE17」です。以前はSE11でしたが、2023年12月1日より「Java SE 17」に対応した新しい認定試験が順次開始されています。

資格は、基本的に最も新しい試験を受けるのが鉄則であるため、これからOracle認定Javaプログラマを受験するのであれば、最新版であるSE17の受験がおすすめです。

なお、正式名称はそれぞれ以下のとおりです。

以前最新版
BronzeJava SE Bronze (1Z0-818-JPN) 試験
SilverJava SE 17 Programmer I (1Z0-825-JPN) 
GoldJava SE 17 Programmer II (1Z0-826-JPN)※なお、Goldのみ公式サイトでは「2024年3月リリース予定」の表記になっています。

「SE11」以前の資格取得者は1Z0-818、1Z0-825、1Z0-826の試験に合格すれば、SE17資格者に認定されます。

参考:Java SE 17 認定資格|Oracle University
参考:Oracle Certified Java Programmer, Bronze SE (Available only in Japan) 認定資格の概要|Oracle
参考:Java SE Bronze (Available only in Japan) 試験番号: 1Z0-818|Oracle 
参考:Java SE 17 Programmer|Oracle University
参考:Oracle Certified Java Programmer, Gold SE 17 – Available only in Japan|IT Training & Certification for Oracle Technology

Javaの資格を取得するメリット

資格を取得したからといって、必ずしも将来が保障されるわけではありません。

しかし、エンジニアとして重要なスキルの客観的証明ができ、以下のようなさまざまなメリットがあります。

  • 就職・転職において有利に働く
  • スキルアップにつながる
  • 資格手当がつく可能性がある

上記以外にも、フリーランスとしての独立や、働き方における選択肢の増加などに期待できるでしょう。

Javaの資格を取得するメリットについて、詳しく解説します。

メリット1.就職・転職において有利に働く

Javaに関する資格を取得すれば、就職や転職の際に有利です。

就職や転職の書類審査・面接では、スキルを適切にアピールする必要があります。しかし、実務未経験の場合は、自身のスキルを証明できるものがありません。

その点、資格を取得していれば、客観的なスキル証明として効果的です。JavaはWebサービスやプロダクトの開発において幅広く使用されている言語であるため、そのスキルを証明できれば、Javaエンジニアとして重宝されます。

「未経験者歓迎」の求人であっても、資格保有者とそうでない者の二択で人柄などに大差がなければ、企業は当然のように前者を選ぶでしょう。とくに、上記でご紹介した「Oracle認定Javaプログラマ」Silverレベル以上を保有している場合、海外でも通用します。

また、資格の取得・保有は、独立の際にも有益です。

メリット2.スキルアップにつながる

Javaの資格を取得する過程で、業務の中では得られない知識やスキルを体系的に学べます。

業務内で得られるスキルや知識・経験は、案外偏っていたり、浅かったりするものです。その点、資格取得を目標とした勉強は、自身のスキルレベルや知識を改めて認識する機会となり、スキルの幅を広げられます。

また「資格の取得」という明確な目標は、勉強に対するモチベーションの向上・維持にもつながるでしょう。

新たなスキルや知識の獲得は、キャリアアップには欠かせません。エンジニアなどの専門職であれば、他者との差別化にも効果的です。

資格取得でスキルが証明でき仕事の幅が広がれば、担当できる案件も増加するため、新たなスキルの獲得につながります。

メリット3.資格手当がつく可能性がある

Javaの資格を取得すれば、資格手当がつき給与が上がる可能性もあります。

企業によっては、資格手当を設けているところも少なくありません。そのような企業では、資格の取得により、基本給に上乗せして毎月一定額の手当てを支給するため、収入が上がるメリットも享受できるでしょう。

中には、資格取得支援として書籍購入費やプログラミングスクール費用、受験料などを支給して、取得をサポートする学習手当が設けられている企業もあります。

資格手当がつかない企業でも、資格取得によって一定以上のスキルを証明できれば、昇給へつながる可能性があります。昇格や昇進の条件として資格取得を掲げている企業もあるでしょう。

現職では資格の取得による給与アップがなくても、資格を活かした転職で年収が上がる可能性も考えられます。

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Javaの資格取得におすすめな書籍・サイト

Javaの資格取得を目的とした学習方法には、以下が挙げられます。

  • 書籍やテキストの利用
  • Webサイトの活用
  • プログラミングスクールの利用

それぞれ特徴が異なるため、自分に合った方法の選択が大切です。

たとえば、プログラミングスクールの利用は多くの費用がかかる一方、さまざまなサポートを受けられるため挫折しにくい特徴があります。書籍やテキスト、Webサイトの利用は、コストを抑え、自分のペースで学習しやすいでしょう。

Javaの資格取得におすすめな書籍・サイトを具体的にご紹介します。

Javaの資格取得におすすめな書籍

Javaの資格取得におすすめな書籍は、以下のとおりです。

書籍名特徴
スッキリわかるJava入門第3版初学者がよくつまずくポイントや疑問点などを、一歩一歩着実に学べます。
独習Java 新版手を動かしながら、基本的な言語仕様や標準ライブラリ、オブジェクト指向などを学べます。
プロになるJava―仕事で必要なプログラミングの知識がゼロから身につく最高の指南書プロとして仕事するための、Javaにおける基礎を学習できます。
スッキリわかる Java入門 実践編 第2版正規表現やコレクション、データベース連携など、現場で必要な知識を学べます。
新・解きながら学ぶJava問題を解きながら基礎をマスターし、プログラミング開発能力を身につけられます。
オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Bronze SE(試験番号1Z0-818) Oracle認定Javaプログラマの「Bronze」最新試験に対応したテキスト兼問題集です。
オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE 17(試験番号1Z0-825)試験主催元である日本オラクル株式会社が監修し、プログラミングやオブジェクト指向の基礎から学べます。
徹底攻略Java SE 11 Gold問題集[1Z0-816]対応問題を解きながら必要な知識が体系的に学べる問題構成となっています。

上記で挙げたもの以外にもたくさんの書籍が発売されているため、内容をじっくりと吟味した上で選択しましょう。

Javaの資格取得におすすめなサイト

Javaの資格取得におすすめなサイトは、以下のとおりです。

サイト名特徴
Progateスライド学習により、自分のペースで学習しやすいサイトです。
侍テラコヤ100種類以上の教材を学習でき、月1回以上現役エンジニアからのオンラインレッスンを受けられます。
ドットインストール全レッスン動画が3分以内となっており、スマホでも視聴可能なため気軽に学習できます。
CODEPREPプログラミングを実際におこない学習する、実践型の学習サービスです。
Let’sプログラミング初心者を対象としている、プログラミング方法や開発環境の構築を学べるサイトです。
Codecademyあらゆるスキルレベルに対応した400以上のコースやケーススタディなどを利用できます。
freeCodeCamp世界中の人々と一緒にコーディングを学べるコミュニティです。面接の準備ができるカリキュラムもあります。

それぞれ特徴が異なるため、目的や自身の都合に合わせて選択してください。

資格取得のためのJava勉強方法

資格取得を目的としたJavaの勉強方法・ステップは、以下のとおりです。

  • Javaの勉強目的を決める
  • Javaの勉強計画を立てる
  • Javaの開発環境を構築する
  • Javaの基礎構文を学ぶ
  • Javaのライブラリ・フレームワーク・周辺知識を学ぶ
  • Javaのコーディングを実践する

いきなり勉強し始めるのではなく、上記ステップで着実な学習を重ねていきましょう。

ここからは、資格取得に向けたJavaの勉強方法について、詳しく解説します。

Javaの勉強目的を決める

まず、何のためにおこなうのか、といった勉強目的の決定が必要です。

取得したい資格や開発したいアプリなど、勉強の目的が具体的に定まらなければ効率的な勉強はできず、モチベーションの維持もできません。

たとえば、勉強の目的として以下のようなものが挙げられます。

  • Androidスマホアプリを開発する
  • オリジナルのゲームWebアプリを開発する
  • 企業の業務システムを開発する
  • Oracle認定JavaプログラマのBronzeを取得する

目的は複数浮かぶかもしれませんが、決める際には1つに絞るようにしましょう。あれもこれもと欲張ると、結局どれも中途半端になってしまう可能性があります。

まずは、決めた1つの目標をマスターし、そのあとで次の目標へと移行することがおすすめです。

Javaの勉強計画を立てる

目的が定まったら、次に勉強の具体的な計画を立てましょう。

一般的に、1種類のプログラミング言語を基礎レベルまで習得するには、約200時間を要するといわれています。

実際に、侍エンジニアが2020年におこなったインターネット調査によれば、未経験からエンジニアになるまでには1日約4時間半の勉強で、1年半以上かかるという結果が出ました。このように長い期間を要するため、勉強の計画は非常に重要です。

計画がなければ、何をどの程度頑張ればよいかわからず、途中で挫折してしまいます。

たとえ経験者であっても、スキルアップを目的とした資格取得であれば、相応の時間が必要となるでしょう。何から手をつけ、どのように進めていくか、いつまでに何を習得するかなどの具体的な計画を立てることが欠かせません。

参考:【調査レポート】現役エンジニアに聞いた。エンジニアになるまでの1日の平均学習時間と学習期間を発表|株式会社SAMURAI

Javaの開発環境を構築する

目的が定まり計画も立てたら、勉強を始める前にJavaの開発環境を構築します。プログラミングを学ぶ際は、実際にコードを書き、動かすことが重要です。

Javaのコードを書いた際にすぐ動かせるよう、環境を構築しましょう。

開発環境としては、一般的に以下のようなものを導入します。

  • 必須:Java Development Kit(Java開発キット:JDK)
  • 任意:Eclipseなど統合開発環境(IDE)
  • 任意:Gitなどバージョン管理システム

上記の中でもJavaの開発キットであるJDKは、必ずインストールしなければなりません。

なお、統合開発環境とは、プログラム作成やコンパイル、実行など開発に必要とされる機能をまとめたソフトウェアのことです。統合開発環境とバージョン管理システムツールなどは任意ですが、開発・テストがしやすくなるため、導入することをおすすめします。

Javaの基礎構文を学ぶ

開発環境の構築ができたあとは、Javaの基礎構文から実際に学習を進めていきます。

まずは、プログラミングの基礎である文法から学ぶとよいでしょう。

  • 変数
  • データ型
  • 配列
  • 演算子
  • 入出力
  • 制御文

上記は、Javaのみに留まらずほかの言語にも共通するログラミング全体の基礎であり、必須といえます。また、Java特有の基礎であるオブジェクト指向に関する知識やライブラリ、フレームワークなどを学習しましょう。

何よりも重要なオブジェクト指向に関する知識は、資格試験でも必ず問われる知識です。丸暗記する必要はないものの、しっかりと理解しておかなければなりません。

勉強方法としては、前述の書籍や学習サイトのほか、勉強会などへの参加もおすすめします。

Javaのライブラリ・フレームワーク・周辺知識を学ぶ

続いて、ライブラリやフレームワーク、目的に沿った周辺知識も学習します。

ライブラリとは、よく使用する複数のプログラムをまとめ部品化したもののことで、具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • 画像処理のOpenCV
  • csvの読み込み・出力のApache POI・ExCella
  • 構文解析のJavaParser
  • グラフィックのJavaFX

プログラミングアプリを開発する際に必要な機能が予め作られた骨組みのフレームワークを利用すれば、開発をスムーズにおこなえるでしょう。

フレームワークとして代表的なものは、以下のとおりです。

  • Play Framework
  • Spring Framework
  • Apache Struts
  • JSF

また、自身の目的に沿った周辺の基礎知識も学ぶとよいでしょう。たとえば、以下のような知識です。

  • Webサービス開発ならデータベースやWebデザイン
  • Androidアプリ開発ならAndroid OS
  • 組み込みシステム開発ならハードウェア

勉強にあたり、どの周辺システムを学ぶかの見極めも重要といえます。

Javaのコーディングを実践する

基礎構文やライブラリ、フレームワークなどを学んだら、最後にコーディングを実践します。学んだ内容をもとに、実際に動くかをプログラミングにより確認しましょう。

プログラミングすることを「コーディング」といいます。

コーディングを積み重ねれば経験値が上がるため、とにかく数をこなすとよいでしょう。参考書やサイトにサンプルプログラムなどあれば、それを書き写すだけでも力になります。プログラミング力の向上には、机上の勉強量でなく、コーディング量こそが重要です。

同時にエラーメッセージを読み解く力を向上させることも大切です。エラーメッセージを読み解ければ、どのようなミスなのかを迅速に把握でき、スムーズな修正につながります。繰り返しコーディングし、開発の要領をつかみましょう。

まとめ

本記事では、Javaのおすすめ資格や取得するメリット、勉強方法とおすすめ書籍・サイトについて解説しました。

資格を取得すれば、エンジニアとして重要であるスキルの客観的な証明ができ、就職・転職において有利に働きます。また、取得の過程で体系的にJavaに関する学習ができるため、スキルアップにもつながるでしょう。

資格は複数ありますが、Javaの開発元であるOracle社公式のベンダー資格「Oracle認定Javaプログラマ」がとくにおすすめです。「Bronze」「Silver」「Gold」の3レベルに分かれており、「Silver」と「Gold」は国際資格であるため、海外での活躍も期待できます。

勉強をする際には、いきなり学習を始めるのではなく、目的を定め、計画的に進めるとよいでしょう。

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