エンジニアに資格は必要?おすすめの資格を徹底解説
エンジニアを目指している方や、エンジニアになりたての方の中には、資格取得を検討している方も多いでしょう。エンジニアにとって、資格は必ずしも必要なわけではありませんが、スキルアップやキャリアアップ、年収アップのための大きな武器になります。
ただ、エンジニアに関わる資格は種類が多く、「どの資格を取ればいいのか」「そもそも資格は必要なのか」「資格を取得するとどのようなメリットがあるのか」など疑問に感じる方も少なくないでしょう。
この記事では、エンジニアにとっての資格の重要性について解説します。分野別におすすめの資格も紹介するので、取得の参考にしてみてください。
55%以上が月額100万円以上!
目次
エンジニアに資格は必要?
そもそも、エンジニアに資格は必要なのでしょうか。基本的には、エンジニアは医師や弁護士とは違い、資格がなければ就けない職種ではありません。
しかし、キャリアアップやスキルアップ、フリーランスとしての独立に際しては、資格は非常に役に立ちます。資格がなくても働くことはできますが、より高収入・高レベルなエンジニアになるには資格を取得した方が良いでしょう。
エンジニアが資格を取得するメリット
それでは、エンジニアが資格を取得することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは以下の2つのメリットについて解説します。
・能力の客観的な証明
・収入アップ・スキルアップ
能力の客観的な証明
資格は、能力の客観的な証明になります。資格はITベンダーや国によるスキルの認定なので、自分の能力やスキルを客観的に証明する材料になります。
転職やフリーランスエンジニアとしての独立に際して、内定や案件受注に近づくためには自分のスキルレベルをアピールしなければなりません。自分の制作物を掲載したポートフォリオも有効な手段ですが、資格もアピールポイントになります。
収入アップ・スキルアップ
資格の取得は、収入アップ・スキルアップにつながります。資格の取得は担当できる仕事の幅や昇進につながるので、年収が上がりやすくなるでしょう。会社によっては資格手当が支給されるため、多くの資格を取得できればその分収入も上がります。
資格の取得を目指して勉強することで、効率的にスキルアップが目指せるというメリットもあります。資格試験では、ある業務を担当するうえで必要な最低限のスキルが体系的に網羅されているため、資格取得を目指して勉強することで、自分のスキルの幅を広げたり、より高度なスキルを身につけられるでしょう。
エンジニア全般におすすめの資格
ここからは、エンジニアにおすすめの資格をご紹介します。エンジニアには多くの種類がありますが、ここではまずエンジニア全般におすすめの資格として、以下の2つについて解説します。
・基本情報技術者試験
・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験
IPAが認定している基本情報技術者試験は、情報処理技術の基礎的な知識や技能を持つことを証明する資格試験です。コンピュータやネットワーク、データベースといった、情報処理に関する基本的な知識や技術についての理解が問われます。
特に未経験からITエンジニアになった初心者の方は取得しておきたい、基礎的な資格の1つです。以前は春と秋にしか受験できませんでしたが、2023年度より試験の時期が変わり、通年で受験できるようになります。出題範囲も大きく変わり、以前は「午後試験」として、個別のプログラミング言語についての選択問題がありましたが、全て疑似言語による問題へと統一されます。
詳しくはIPAによる公式の案内をご覧ください。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、同じくIPAによって認定されている、より高度な知識や技能を問われる証明する資格試験です。システム開発やネットワーク構築、データベース管理といった、情報処理に関する応用的な知識や技術についての理解を問われます。
試験では4択からの選択問題と、長文形式の問題を読んで解く記述式問題が出題されます。難易度は決して低くはないため、ある程度の経験を積んだエンジニアでも、十分な対策が必要です。さらに高度な資格を取得する前段階として、資格を取得するのがおすすめです。
55%以上が月額100万円以上!
開発系エンジニアにおすすめの資格
ここでは、開発系のエンジニアにおすすめの資格をご紹介します。開発系の仕事に携わっている方、開発系のエンジニアを目指している方は、以下の資格の取得を検討してみてください。
・システムアーキテクト
・オラクルマスター
・各種プログラミング言語の資格
システムアーキテクト
システムアーキテクト試験は、ITシステムにおける設計・開発・構築のプロフェッショナルとして必要なスキルを認定する試験です。以下のような幅広い分野をカバーしています。
・システムの構成
・設計思想
・ハードウェア・ソフトウェアの選定
・品質管理
・セキュリティ
システム開発において、設計や構築の中核を担うシステムアーキテクトやシステムエンジニアとして活躍したい方など、開発の上流に関わっていきたい方が受けるべき試験として位置づけられています。
オラクルマスター
オラクルマスターは、データベース製品の大手ベンダーであるオラクル社が認定している、「Oracle Database」についてのスキルを認定する資格です。データベースの構築・運用、プログラミング、アプリケーション開発といった、幅広い分野をカバーしています。
高度なデータベース・アプリケーションの設計・開発・運用を証明する資格となっており、データベースエンジニアを中心に、開発系のエンジニアも取得しておきたい資格です。試験には、簡単な方から順に「Bronze」「Silver」「Gold」「Platina」という4つのグレードがあるため、レベルに合わせて受ける試験を選びましょう。
参考:ORACLE MASTER Portal|Oracle University
各種プログラミング言語の資格
各種プログラミング言語の資格も、開発系のエンジニアの方は取得を検討してみるのも良いでしょう。以下のように、主要なプログラミング言語であれば、言語毎に民間やベンダーによる資格試験が実施されています。
・Oracle 認定 Javaプログラマ
・PHP技術者認定試験
・Ruby技術者認定試験
・C言語プログラミング能力検定試験
・VBAエキスパート
・Python3エンジニア認定基礎試験
これらのプログラミング言語に関する資格は、他の資格と比べると優先度が下がります。プログラミングは実務で評価されるため、資格よりも実際にコードを書いて開発したオリジナルアプリなどの方が評価されやすいものです。
もちろん取得が無駄になる訳ではないため、学習中の言語については資格の勉強も検討してみると良いでしょう。
インフラエンジニアにおすすめの資格
ここでは、インフラエンジニアにおすすめの資格として、以下の資格について解説します。
・CCNA
・LPIC/LinuC
・データベーススペシャリスト試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・Google Cloud 認定資格
・AWS 認定
CCNA
ネットワークエンジニアが必ず取得しておきたい資格に、「CCNA」があります。CCNAは、ネットワーク機器の最大手「Cisco社」が認定している「Cisco技術者認定」の1つで、ネットワークに関する基礎的な知識とスキルを問う資格です。
Cisco技術者認定には、CCNAの上にさらに「CCNP」や「CCIE」といったレベルがあります。より高度なネットワークエンジニアとして活躍したい方は、それらのレベルにもチャレンジしてみると良いでしょう。
参考:シスコ認定|Cisco
LPIC/LinuC
サーバーエンジニアを中心に、インフラエンジニアであればぜひ取得しておきたいのが「LPIC」および「LinuC」です。共にLinuxを扱うスキルを問う資格で、「LPIC」は世界標準の資格、「LinuC」は日本の民間資格です。
両資格の出題範囲には若干の差がありますが、試験の概要などは大きく変わりません。特にこだわりがなければ、世界的に通用する「LPIC」の取得をおすすめします。共にレベル1から3までのグレードがあるため、スキルレベルに合わせてステップアップしていくと良いでしょう。
データベーススペシャリスト試験
IPAが認定しているデータベーススペシャリスト試験は、データベースについての最難関資格の1つです。データベースの設計、開発、運用、保守に関する、幅広く深い知識が求められ、データベースエンジニアとして最高峰のスキルの証明になります。
近年ではデータサイエンスが注目されているため、データベースに関する高レベルなスキルの需要が高まっています。難易度が高く、合格率は毎年20%を切っていますが、取得できれば大きな収入アップにもつながります。データベースエンジニアとして一定の経験を積んだ方はチャレンジしてみると良いでしょう。
ネットワークスペシャリスト試験
同じくIPAが認定しているネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークエンジニアにとって最難関資格の1つです。ネットワークスペシャリスト試験では、ネットワーク構築に必要な技術やプロトコル、セキュリティといった、幅広い知識が求められます。また、障害時のトラブルシューティングや予防策を立てるための技術力も必要となります。
出題範囲も広く難易度も高いため、毎年の合格率はおよそ14%程度です。難関資格ですが、取得できればネットワークエンジニアとして最高峰のスキルを持っていることが証明できるため、キャリアアップにつながるでしょう。
Google Cloud 認定資格
Google Cloud 認定資格は、Google Cloud Platform (GCP) に関する知識やスキルを認定するための資格です。GCPを用いてビッグデータ分析、機械学習、人工知能といった最先端の技術を活用したアプリケーション開発が可能で、クラウド技術の需要が高い現在、注目されています。
Google Cloud 認定資格を取得することで、Google Cloud Platform を活用したアプリケーション開発やシステム構築のスキルの証明を受けられます。Google Cloud 認定資格にはCloud Engineer、Architect、Database Engineer、Developer、Security Engineer、Network Engineerといった種類があります。資格によって内容や必要なスキルが異なるため、自身のレベルや関心に合わせて選択すると良いでしょう。
参考:Google Cloud 認定資格|Google Cloud
AWS 認定
AWS 認定資格は、Amazon Web Services (AWS) に関する知識やスキルを認定する資格です。クラウド技術として需要の高いAWS認定を受けられれば、活躍の幅を広げることができるでしょう。
AWS 認定資格には、Solutions Architect、Developer、SysOps Administrator、DevOps Engineer などの種類があるため、こちらもレベルや関心に合わせて選ぶことをおすすめします。
参考:AWS 認定|aws
PM・コンサルにおすすめの資格
PMやコンサルにおすすめの資格として、以下の2つについて解説します。
・ITストラテジスト試験
・プロジェクトマネージャ試験
ITストラテジスト試験
IPAが認定しているITストラテジスト試験は、企業におけるIT戦略の立案や情報システムの企画・設計に関する知識・スキルを認定するための資格試験です。
システムアーキテクチャ、データベース、ネットワーク、クラウドコンピューティング、セキュリティといったIT全般に関わる知識だけでなく、IT戦略を立案する上で必要なマネジメントや経営の知識も求められます。特にITコンサルタントを目指している方におすすめの資格です。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャは、プロジェクト全体をコントロールする役職です。IPAが認定しているプロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトを計画・立案・遂行するために必要な知識・スキルを認定するための資格試験です。
プロジェクトマネージャ試験では、以下のようなスキルが問われます。
・プロジェクトマネジメント
・スケジュール管理
・リスクマネジメント
・品質管理
・コスト管理
・チームビルディング
プロジェクトマネージャ試験に合格できれば、プロジェクトマネジメントの基本的な考え方や具体的なスキルの認定を受けられます。
エンジニアが資格を取得する際の注意点
最後に、エンジニアが資格を取得する際の注意点として、以下の2点について解説します。
・マイナーな資格・初級レベルの資格は評価されにくい
・キャリアプランを具体的に描く
マイナーな資格・初級レベルの資格は評価されにくい
マイナーな資格・初級レベルの資格は評価につながらない、という点に注意しておきましょう。マイナーな資格を取っても、選ぶ側が資格について詳しく知らなければ、客観的なスキルを証明するものにならないことがあります。そして、初級レベルの資格だけでは、他の応募者との差別化が図りにくく、選考で有利になにくいです。
はじめは自分のレベルに合った資格を取得し、その後スキルアップを通じて、求められるスキルや実務経験に応じて、より高度な資格の取得を検討してみましょう。
キャリアプランを具体的に描く
エンジニアが資格を取得する際には、キャリアプランを具体的に描くことも大切です。その資格が自分のキャリアにどう役立つのか、どのようなステップアップにつながるのかを考えておく必要があります。
自分が今後どのようなポジションを目指し、どのようなスキルが必要になるのかを踏まえた上で、具体的なキャリアプランを描くことが大切です。
55%以上が月額100万円以上!
まとめ
エンジニアにとって、資格はスキルアップやキャリアアップのための大きな武器になります。目指すエンジニア像によって、求められる資格は異なります。資格を取得する際は、自身のキャリアプランやその時点でのスキルレベルを考慮して検討すると良いでしょう。
フリーランスの方で、どのような資格を取得しようか迷っている方は、フリーランスエージェントに相談してみるのもおすすめです。Relanceでは、エージェントに案件の紹介を依頼できるだけでなくキャリアプランの相談もできます。ぜひ積極的に活用してみましょう。
関連記事