【2023年】Kotlin案件の単価相場を紹介!高単価案件を獲得する方法も解説!
2024年3月5日
Kotlinは、2011年に発表されたプログラミング言語であり、Android開発で広く利用されています。
Kotlinは、Javaをより簡潔に安全にと改良された汎用プログラミング言語です。
Javaとの相互互換が可能なため、Kotlinを使用するエンジニアは増加傾向にあります。
フリーランスエンジニアとして働いている方や、これからフリーランスに転向しようと考えている方の中にも、Kotlin案件が気になる、Kotlinについて学び仕事につなげたい、という方がいることでしょう。
そこで本記事では、Kotlin案件の単価相場からKotlinの将来性、高単価案件獲得に繋げるために必要なスキルや経験をご紹介していきます。
目次
フリーランスのKotlin案件で担当する業務
Kotlinで開発できるものはAndroidアプリやクロスプラットフォームに対応しているアプリがメインですが、Kotlinではサーバーサイドの開発をおこなうことも可能です。
現在、サーバーサイドの開発に用いられているプログラミング言語はJavaが主流ですが、Javaの代わりにKotlinを使用する例が増えてきています。
KotlinはJavaと相互互換があること、Javaをより簡潔に、より安全にと改良された産業利用向けの汎用プログラミング言語です。
静的なnull安全が保証されているのも特徴といえるでしょう。
KotlinのコードはJavaに比べてシンプルであるため、これまで主流だったJavaに代わりKotlinが使用され始めています。
Androidのモバイルアプリケーション開発
Kotlinは、JetBrains社が提供をしているAndroidStudioを使用し、Androidのモバイルアプリケーション開発をおこなうことができます。これまでAndroidアプリ開発にはJavaが使用されていましたが、最近では簡潔かつスピーディーで安全性の高いKotlinが人気です。
Kotlinの公式サイトには、Kotlinのサンプルコードや開発事例などが紹介されています。公式サイトを参考にすることで、Kotlinを使ってどういったものを開発できるのかイメージを持ちやすいでしょう。Kotlinを使って開発されているアプリには、Yahoo!ニュースやLINE、Rettyなどがあります。
また、GoogleがAndroid向けのアプリ開発言語にKotlinを公式採用したことでも有名です。
クロスプラットフォームアプリケーションの開発
Kotlinでは、異なるプラットフォームでの開発も可能です。
Kotlin向けのマルチプラットフォーム対応のフレームワークであるCompose MultiplatformやKotlin Multiplatformを使用することで、異なるプラットフォーム間でKotlinのコードを共有でき、クロスプラットフォーム開発ができます。
Compose MultiplatformはUIに留まらず、センサーやデータストレージ、暗号化などのプラットフォームAPIにアクセスする場合にもコードの共通化が可能です。
さらに、Kotlinのコードはそれぞれのプラットフォームのネイティブバイナリーコードにコンパイルされるので、ネイティブ開発と同等レベルの高度なアプリケーション開発が実現できます。
クロスプラットフォームアプリケーションの代表例として挙げられるのは、Abemaです。
フリーランスのKotlin案件トレンド
KotlinはJavaの代替言語として優れており、Googleをはじめ日本での需要も徐々に高まってきました。
Javaは需要の高いプログラミング言語として常に上位にランクインしていますが、Javaの代替言語としてKotlinの需要も増えてきています。
Kotlinはコードの記述がシンプルかつバグが起こりにくいため、Androidアプリの開発に適したプログラミング言語です。2019年にGoogleがAndroid開発でKotlinファーストを強化すると発表し、取り組みを続けていることからも、日本でのKotlin需要は増加傾向にあります。
また、サーバーサイドでの開発においてもKotlinの需要は増えています。
フリーランススタートによると、Kotlinのフリーランス求人・案件数は、2023年4月が449件、2023年7月は668件、2023年9月が785件でした。このように、案件数も右肩上がりです。
フリーランススタートが抱えるKotlin関連のフリーランス案件は、2023年9月現在で4,500件を超えます。別のフリーランス求人・案件サイトでも、2023年9月現在で1,300件ほどの案件があがっており、需要の多さが窺い知れます。
参考:AndroidのKotlinファーストアプローチ|Developers
参考:PYPL PopularitY of Programming Language
参考:Kotlinのフリーランス求人・案件一覧|フリーランススタート
Kotlinのフリーランス案件における単価相場
Relanceのデータを参考にすると、Kotlinの平均案件単価は90.6万円です。
また、フリーランススタートを見てみると、月額平均単価は76.6万円、最高単価は177万円、最低単価は29万円となっています。
そのほかのフリーランス求人案件を見てみても、多くのKotlin案件で月額単価75万円~105万円の間となっていました。以上から、Kotlinの単価水準が高いことがわかります。
フリーランスエンジニア全体の平均案件単価は66.2万円なので、Kotlinエンジニアはフリーランス全体と比較しても単価が高いといえるでしょう。
参考:Kotlinのフリーランス求人・案件一覧|フリーランススタート
【実務経験別】Kotlinのフリーランス案件における単価の違い
フリーランスのKotlin案件の相場は実務経験年数によって変わります。
フリーランスは即戦力として企業から採用されるため、年収はスキルと経験によって決まるのです。
一般に、実務経験年数が長いほど高いスキルを持っていると判断され、それに伴って年収も高くなります。
ただし、Kotlinの経験が浅くても、すでにJavaの経験を積んでいれば、Scalaのスキルアップが早く進むため、高単価な案件を獲得することも可能です。
では、Kotlin案件の実務経験年数ごとの単価相場について紹介していきます。
- 実務経験1〜2年
- 実務経験3〜4年
- 実務経験5年
実務経験1〜2年ほどの単価相場
実務経験が1~2年の単価相場は「40万円~60万円」ほどです。
KotlinやJavaはプログラミング言語の中でも学習難易度が高い言語のため、実務経験が1~2年では経験が浅いといえます。そのため、保守・運用案件や簡単な開発などが中心になるしょう。
会社員時代より年収が上がるかは、その人次第といえます。
実務経験3〜4年ほどの単価相場
実務経験が3~4年の単価相場は「60万円~80万円」ほどです。
Kotlin案件は実務経験が3年以上あれば、単価も上がり案件獲得で困ることはなくなるでしょう。
実際にフリーランス案件サイトを参照すると、応募の必須条件として実務経験3年以上に設定されていることが多いです。
実務経験5年ほどの単価相場
実務経験が5年の単価相場は「80万円~100万円」ほどです。
実務経験が5年以上あれば、安定して高案件を獲得することができます。
さらに、長い実務経験を積んで高いスキルを身につけていれば、月額単価も100万円と非常に高単価な案件を狙うことも可能です。
Kotlinで高単価になりやすい案件の特徴
Ktolinでは、最低単価と最高単価とで5倍ほどの違いがあります。フリーランスとして案件を獲得するならば、高単価案件を獲得したい方がほとんどでしょう。
ここからは、Kotlinで高単価になりやすい案件の特徴をご紹介していきます。
Kotlinで単価の高い案件の特徴として主に挙げられるのは、次の2点です。
- SNSやEコマースなどの複雑性の高い領域の案件
- 金融や医療など高度なセキュリティを求められる案件
1つずつ確認していきましょう。
SNSやEコマースなどの複雑性の高い領域の案件
SNSやEコマースなどの専門知識や複雑なプログラミングが求められる領域の案件は、単価が高くなりやすいです。
SNSやECサイトなどでは、既存の開発ではなく、新たな取り組みやオリジナル機能を持つ新規開発が求められることも少なくありません。そのためSNSやECの領域では、案件単価が高くなります。
フリーランス求人サイトを確認してみても、EC領域の単価は100万円前後、SNS領域では60万円から100万円前後の案件が豊富です。
参考:Kotlin 85~100万円EC求人・案件一覧|フリーランススタート
参考:Kotlin SNS求人・案件一覧|フリーランススタート
金融や医療など高度なセキュリティを求められる案件
金融機関や医療機関など高度なセキュリティが求められる案件も、単価が高くなりがちです。
金融機関や医療機関では個人情報を多く取り扱うため、とくに高度なセキュリティシステムが必要となり、専門知識が求められます。
そのため、金融や医療機関などの分野でのKotlin案件は単価が高くなる傾向にあるのです。
実際にフリーランススタートで案件単価が85万円以上のKotlin案件に絞ってみると、金融機関や医療系の案件が多いことがわかります。
参考:Kotlin 85~100万円 求人・案件一覧|フリーランススタート
高単価なKotlinを獲得する方法
Kotlinの案件は、低単価のものから高単価のものまでさまざまです。
ここからは、高単価なKotlin案件を獲得する方法を解説していきます。
Kotlinの高単価案件を獲得するためには、次の5つがポイントです。
- Kotlinを活用した開発経験1~3年以上
- 関連性の高い言語(JavaやSwift)の知識とスキル
- バックエンドの知識とスキルをつける
- 上流工程の経験を積む
- 高単価案件が豊富なエージェントを利用する
1つずつ確認していきましょう。
Kotlinを活用した開発経験1~3年以上
Kotlinの開発経験が一定期間ある場合には、高単価案件を獲得しやすくなるでしょう。
フリーランス求人サイトのRelanceを確認してみると、Kotlinを使った開発経験が必須となっている案件が多く、中には3年以上の開発経験を求めている案件もあります。
フリーランススタートによると、実務経験年数ごとの単価相場は、経験1年未満で38万円前後、経験1年~2年で46万円前後、経験2年~3年で65万円前後、経験3年~5年で76万円前後でした。
経験年数が上がるごとに単価も上がっていくことが分かります。
参考:Kotlinのフリーランス求人・案件一覧|フリーランススタート
関連性の高い言語(JavaやSwift)の知識とスキル
KotlinはJavaと相互互換があるため、Javaの知識やスキルが十分にあると、案件単価が高くなりやすいです。
KotlinはJavaとのスムーズな連携ができることが特徴であり、Javaで開発したコードをKotlinで読み込むことや、逆にKotlinで開発したコードをJavaで読み込むことも多々見受けられます。
1つのプロジェクトでJavaとKotlin両方のソースコードが混在することもあります。
そのため、Javaに関する知識やスキルが求められることが多く、とくに高単価案件ではJavaの知識・スキルが必須になっていることも少なくありません。
また、iOSアプリケーション開発においてKotlinと同じ立ち位置にあるSwiftの知識・スキルを持ち合わせていることでも、単価は高くなりやすいでしょう。
SwiftはiOSやMacのネイティブアプリに用いられるプログラミング言語ですが、SwiftとKotlinは「コードが読みやすく書きやすい」という類似点があります。
アプリケーション開発では、iOSアプリとAndroidアプリを並行して開発する案件も多いため、SwiftとKotlin両方の知識・スキルを持っていると高単価案件につながるでしょう。
バックエンドの知識とスキルをつける
バックエンドエンジニアは、高度かつ幅広いスキルや知識を要するため、高単価案件が多いです。
WebサービスやWebアプリケーションの開発にてシステムの裏側を担当するバックエンドでは、プロジェクトの立ち上げからリリース後の運用まで携わるため、幅広い知識や高度なスキルが求められます。バックエンドの知識・スキルを併せ持っていると、サーバーサイド全般を取り扱えるため、案件単価も高くなるのです。
バックエンドエンジニアが担当する業務範囲はかなり広いため、知識・スキルをつけることで案件選択の幅も広がるでしょう。
上流工程の経験を積む
より高単価案件を狙うなら、上流工程からプロジェクトに参画した経験があるといいでしょう。
システム開発での要件定義や設計といった初期段階からプロジェクトに参画する上流工程の経験は、Kotlinに限らず、フリーランスエンジニアとして案件が高単価になる傾向があります。
開発チームを統括するプロジェクトマネージャーも同様です。要件定義や基本設計から、実装、リリースまで一連の工程に対応できる経験やスキルがあることで、高単価案件を獲得できるでしょう。
高単価案件が豊富なエージェントを利用する
Kotlinで高単価案件を獲得する方法としては、高単価案件が豊富なエージェントの利用も挙げられます。フリーランスとして安定的に高単価案件を獲得していくためには、高単価案件を扱っているフリーランスエージェントを利用するといいでしょう。
エージェントを利用することで、自分自身で営業をおこなう必要がなく、非公開求人にも応募できます。さらに、契約関係などの事務手続きを代わりにおこなってもらうことも可能です。
Relanceでは、月額100万円以上の案件が案件全体の55%以上と、高単価案件を豊富に抱えています。また契約継続率も92%と高いです。
リモート案件が70%であり、フリーランスエンジニアの働き方をサポートする特典もあるため、Kotlinの単価が高い案件を狙っている場合にはおすすめのエージェントといえます。
Kotlinを扱うフリーランスの将来性
Kotlinを扱うフリーランスエンジニアの将来性は期待できます。
需要の高いプログラミング言語としてはJavaが挙げられ、求人数・案件数も非常に多いです。
一方Kotlinは、Javaと相互互換がある上に、Javaをより簡潔にしバグが起こりにくい仕様として開発されたプログラミング言語です。そのため、今後はJavaからKotlinに移行していくことも大いに考えられるでしょう。
さらに、GoogleがAndroidアプリ開発の公式開発言語としてKotlinを採用しており、日本企業でもKotlinの需要はますます高まることが予想されます。
Statcounter GlobalStatsによると、日本におけるAndroidのシェア率は2022年12月時点で32.76%です。グローバルでのシェア率72.37%にはまだまだ及ばないものの、2021年12月のシェア率32.39%よりわずかに上昇しており、Androidのシェア率が上がってきていることがわかります。
世界のスマートフォン市場は今後も更に成長していくことが予想され、Kotlinのニーズもますます拡大していくでしょう。一方でKotlinエンジニア人材は依然不足しているため、充分なニーズがあり、将来性にも期待を持てます。
参考:Mobile Operating System Market Share Japan|Statcounter GlobalStas
まとめ
本記事では、Kotlinを使ったフリーランスエンジニアが高単価案件を獲得する方法や高単価案件の特徴を解説してきました。
Kotlinはフリーランスエンジニア案件の中でも単価相場が高く、案件によっては単価100万円を超えるものもあります。
GoogleがAndroid開発言語として採用していることから、注目度も非常に高いといえるでしょう。
KotlinはJavaと相互互換がある点においても、今後ますます需要が高まっていくことが予想されます。
ぜひ本記事を参考に、Kotlinの高単価案件を獲得してみてください。
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