フリーランスの仕事用メールアドレスはどうするべき?決め方のポイントや例を紹介
2022.10.03 更新
フリーランスは仕事用メールアドレスを作るべき?作成手順やおすすめのサービスをご紹介!
フリーランスとして働くためには、さまざま準備が必要です。銀行口座やクレジットカード、名刺・印鑑など、プライベート用とは別に仕事用に作成しなければなりません。
仕事用のメールアドレスも、そのうちの1つです。SlackやChatworkなどの便利なビジネスチャットアプリもありますが、クライアントとのやり取りではメールを使う機会が頻繁にあります。
しかしながら、Gmailなどのフリーメールしか使ったことがない方のなかには、
「無料のメールアドレスを使っても大丈夫?」
「どうやってメールアドレスを決めたらいいか分からない…」
「独自ドメインを取得する流れを知りたい!」
といった悩みを抱く方も多いでしょう。
そこで本記事では、フリーランスとして案件獲得やクライアントとのコミュニケーションに効果的な、仕事用メールアドレスの作り方と決め方について解説していきます。
目次
フリーランスは仕事用メールアドレスを作成することがおすすめ
フリーランスのなかには、既にプライベート用のメールアドレスを持っているために、わざわざ新しく作成する必要はないと考える方もいるでしょう。しかしながら、銀行口座やクレジットカードなどと同様に、メールアドレスも仕事用に新しく作成するべきです。
フリーランスが仕事用のメールアドレスを作るべき理由は主に2つです。
・プライベート用と仕事用を分けないとメールが混在し見逃す可能性がある
・仕事用メールアドレスを作成することで信頼性が上がる
プライベート用と仕事用を分けないとメールが混在し見逃す可能性がある
プライベート用のメールアドレスをそのまま使った場合、仕事用のメールが混在してしまい、返信が遅れてしまったり、重要なメールを見逃してしてしまったりする危険性があります。
クライアントとのコミュニケーションにミスやトラブルがあると、クライアントからの信頼を失い、案件を獲得できない、契約が延長されないといった痛手を負うことにもなりかねません。
メールの管理を簡単に、そして正確におこなうためにも、フリーランスはプライベート用とは別に仕事用のメールアドレスを作成する必要があります。
ただし、業務に使うツールやサービスを利用するときに登録するメールアドレスであれば、クライアントとのやり取りに使うわけではないため、フリーメールアドレスでも問題はありません。
仕事用メールアドレスを作成することで信頼性が上がる
仕事用のメールアドレスを作成することで、仕事に対する誠意を表したり、相手に信頼されやすくなります。
プライベート用のメールアドレスであれば、自分のあだ名や趣味を意識したメールアドレスになっていることも多いでしょう。もちろん、私用としては何の問題もありません。
しかし、仕事用となるとどうでしょうか。受け取る相手によっては、誰からのメールか分からなかったり、ふざけた印象に捉えられたりしかねません。やはり、メールアドレスも、仕事用として相応しいものがあります。
仕事場にカジュアルな恰好で行くのとスーツを着ていくのとでは、印象が異なることと同じです。
たとえばSNSのアカウントでも、初期設定のままや誰だかわからないプロフィールであれば、スパムであると認識するでしょう。
仕事用のメールアドレスは、誰か認識できるもの、かつカジュアルすぎる印象を与えないものが好ましいといえます。
フリーランスの仕事用メールアドレスは無料のものでもよいのか
メールアドレスを作る前に、まずはメールアドレスの仕組みについて説明します。
そもそもメールアドレスとは、ローカル部分とドメイン部分とで構成されています。たとえば、〇〇@△△.comというメールアドレスがあった場合、〇〇がローカル部分で△△がドメイン部分です。メールアドレスを取得する際には、この2つを分けて検討する必要があります。
フリーメールアドレスは「@google.com」や「@yahoo.co.jp」のようにドメイン部分が固定で決まっているのが基本です。一方で、ドメイン部分を「@relance.co.jp」のように自分の好きなように設定できる方法を、独自ドメインと呼びます。
では、フリーランスが新しく仕事用のメールアドレスを作成するときは、無料のメールアドレスでも問題ないのでしょうか。
Gmailであれば簡単に作成ができるため、すでに用途に分けて複数のアカウントを持っている方もいるでしょう。ほかにも、携帯キャリアのメールアドレスをビジネス用にしようと考えた方もいるかもしれません。
しかしながら、フリードメインのものを仕事用のメールアドレスにするのはおすすめできません。
理由を以下で述べていきます。
無料で使えるフリーメールはおすすめしない
仕事用のメールアドレスとして、無料のフリーメールを使うのはおすすめしません。
プライベートでGmailやYahoo!メールを使っている方は多いでしょう。フリーメールは無料で使うことができ、作成するのも非常に簡単です。
しかしフリーメールは誰でも複数のアカウントを作成できるために、スパムメールや迷惑メールとして使用されるケースもあります。そのため企業は、@gmail.comや@yahoo.co.jpといったドメインを受信拒否に設定している場合があるのです。
たとえ受信拒否をされずにメールが相手に届いた場合でも、フリードメインであれば誰からのメールかすぐに判断しにくく、スパムや迷惑メールとして見なされてしまうなど信頼性が低くなってしまいます。
キャリアメールはNG
キャリアメールも、仕事用のメールアドレスとしては適していません。
GmailやYahoo!メールのほか、docomoやau、SoftBankといった携帯キャリアのメールを使っている方も多いでしょう。
しかし、キャリアメールも先ほどのフリードメインと同様に企業からの信頼性が低く、さらには1回で送れる容量が少ないという大きなデメリットがあります。Gmailであれば1回に最大25MBの容量まで送信できますが、キャリアメールのdocomoは10MB、auは3MB、SoftBankは2MBと容量が多くありません。
仕事のやり取りでは、PDFやExcelなどのファイルを添付する機会が多いため、容量が少なくて表示できないとなれば、仕事ができなくなってしまいます。
ほかにも、キャリアメールは解約したり格安SIMに乗り換えたりすると使えなくなるというデメリットもあります。
参考サイト:Gmail のメールにファイルを添付して送信する – パソコン
参考サイト:ご注意事項 | ドコモメール | docomo
参考サイト:auメールの送信ができません | よくあるご質問 | サポート|au
参考サイト:メールが送信できません | よくあるご質問(FAQ) | サポート | ソフトバンク
信頼性を向上させるのであれば独自ドメインがおすすめ
フリーランスが仕事用のメールアドレスを作成するときには、独自ドメインがおすすめです。
フリードメインは@以降が固定されている一方で、独自ドメインであれば@以降も自分で決めることができます。多くの企業が独自ドメインを利用しており、@amazon.co.jpや@rakuten.co.jpなどがその代表例です。
独自ドメインは取得と維持に費用がかかりますが、ドメイン部分の名前を自分で決められ、クライアントからの信頼性を高められるというメリットがあります。
フリーランスの仕事用メールアドレスは独自ドメインがおすすめな理由
ここまでで、フリーランスは仕事用メールアドレスとして独自ドメインを作成するべきであると説明しました。
信頼性が高められることを筆頭に、独自ドメインにはさまざまなメリットがあります。
独自ドメインがおすすめな理由は、主に以下の5つです。
・独自性があるため信頼性が高まる
・名前がわかりやすくなり取引先に覚えてもらいやすい
・セキュリティ対策やサポートが充実している
・自分だけのメールアドレスを作れてモチベーションが上がる
・複数のメールアドレスが作りやすい
独自性があるため信頼性が高まる
独自ドメインは、ドメイン部分が独自の名前となっているため、ビジネス用であることがクライアントに伝わり、信頼性が高まります。
また、独自ドメインであれば、メールアドレスにきちんとお金をかけていることがわかります。設備やツールに投資をしているフリーランスであると認識してもらえれば、信頼を得られやすくなるでしょう。
ドメイン名は同一のものが存在できないため、なりすましや偽物でないことも証明できます。
名前がわかりやすくなり取引先に覚えてもらいやすい
独自ドメインはドメイン部分の名前も自分で設定できるため、クライアントはメールアドレスを見て、送り主が誰なのかすぐに判断しやすいです。
送り主を簡単に判別できれば、コミュニケーションがスムーズになり、クライアントに印象づけやすくもなるでしょう。クライアントに名前を覚えてもらい関係性を良好に保つことは、今後の契約更新やさらなる案件獲得につながることもあります。
ドメイン名の決め方は後ほど詳述しますが、名前を屋号や職種に関係する名前にするのがポイントです。
セキュリティ対策やサポートが充実している
独自ドメインは、迷惑メール対策やウイルスチェック、24時間サポートなどのサービスが充実しています。
フリーランスはWebサイトにメールアドレスを公開することもあるため、不特定多数からメールが送られてくる可能性も考えられます。なかには迷惑メールやスパムメールが送られてくることもあるでしょう。
スパムメールにウイルスが含まれており万が一感染してしまえば、PCの情報が盗まれ、クライアントの情報を漏洩してしまうなどの重大インシデントにつながるかもしれません。情報漏洩を起こしてしまえば、損害賠償などの問題に発展してしまうリスクもあります。
したがってフリーランスは、セキュリティ対策を万全に整えることが大切であるといえます。
自分だけのメールアドレスを作れてモチベーションが上がる
自分だけのメールアドレスを持てることは、フリーランスとして活動していく上でのモチベーションにもつながるでしょう。
屋号を設定したときと同様に、企業の一社員としてではなく、自分個人としての看板を持てることは嬉しいものです。メールアドレスは名刺やホームページに記載する場合も多く、自身の目に入る機会も増えます。都度、フリーランスとして働いている自分を再確認することにもなり、エンゲージメントの向上も期待できるでしょう。
複数のメールアドレスが作りやすい
独自ドメインであれば、用途に応じてメールアドレスを使い分けたいときに便利です。
たとえば、クライアントと連絡を取る用のメールアドレスとは別に、お問い合わせ窓口としてinfo@やsupport@admin3shake
独自ドメインの取得・維持にかかる費用の相場
独自ドメインは、取得と維持に費用がかかります。ただし、どちらも高価なものではなく、費用は比較的リーズナブルといえるでしょう。
取得については、ドメインごとに価格が異なります。
ビジネス用として一般に使われる「.com」「.jp」「.net」は、大手メールサービスのお名前メールでは、0~330円で取得することができます。
維持の費用については、同様にお名前メールでは、年間プランを契約すれば年額1040~1260円です。
これらの費用は、運営・販売する会社によって価格差があるため、複数社を比較検討した上でお得なサービスを契約するとよいでしょう。おすすめのメールサービスについては後ほどご紹介します。
また、ドメインは月間契約あるいは年間契約となり、その後は自動更新されるケースが一般的です。一度支払えばその後も半永久的に活用できるわけではないため、注意しましょう。仮に失効した場合には、メールが送れなくなるだけでなく、過去の履歴もすべて消えてしまう可能性もあります。
フリーランスが独自ドメインでメールアドレスを作成する流れ
フリーランスにとって、独自ドメインを利用することにはメリットが多く、有料であるものの安価に利用できることを説明しました。
次に、独自ドメインを取得する実際の流れを、3ステップに分けてご紹介します。
・ステップ1:ドメイン部分を決める
・ステップ2:ドメインを選ぶ
・ステップ3:ローカル部分を決める
ステップ1.ドメイン部分を決める
まずは、自分の希望するドメイン名が既に存在していないかを確認します。もし空きがなければ、そのドメイン名を使用することはできません。
ドメイン名は相手にわかりやすい名前を設定するようにしましょう。わかりやすい名前とは、「誰」「何」が伝わりやすい名前を指します。
そのためには、以下のポイントを踏まえることがおすすめです。
- 屋号(あるいは活動名)を活用する
- 長くなりすぎないように短くまとめる
- 日本語は使わない
- ランダムな文字列や奇をてらった表記は避ける
なお、ドメイン名には以下の制限があることに注意が必要です。
- 大文字・小文字の区別はなく、全角は半角に変換される
- 記号は「-」と「.」以外は使えない
- 「-」は最初と最後の文字、3文字目4文字目には使えない
- 「.」は最初と最後の文字には使えない
ステップ2.ドメインを選ぶ
ドメインとしては、できる限りビジネス用として信頼性の高い「.com」「.jp」「.net」を使用しましょう。
「.com」は商用であることを表す、世界で最も登録数が多いドメインです。「.jp」は日本のドメインであることを示しており、「.net」はネット関連である場合に適しています。なお「.co.jp」は企業しか登録できず、フリーランスは使用できません。
ドメイン名と同様、「.biz」「.info」「.online」「.xyz」などの奇をてらった表記は避けるようにしましょう。企業によってはドメインを指定してブロックしている場合もあるので、これらのドメインだとメールが届かない可能性があります。
クライアントと円滑にやり取りをするためにも、ドメイン選びに迷ったら「.com」「.jp」「.net」といったドメインを使用することがおすすめです。
ステップ3.ローカル部分を決める
ローカル部分も、ドメイン部分と同様、相手にわかりやすい名前を設定することが重要です。
ローカル部分は、ドメイン部分より長くなり、より詳細に記載することが可能となります。したがって、より「誰」「何」が伝わるような具体的な内容を盛り込むとよいでしょう。
ローカル部分の作成には、以下のポイントを押さえるのがおすすめです。
- 職種や扱う商材を活用する
- 長くなりすぎないように短くまとめる
- 日本語は使わない
- ランダムな文字列や奇をてらった表記は避ける
フリーランスエンジニアであれば、エンジニアであること、さらには言語についての情報を入れるとよいでしょう。
ローカル部分は、メールを受け取った相手先が開くきっかけにもなります。名前ではなく「info@」のような形式でも構いませんが、「info@」の場合には企業の宣伝と勘違いされて開封されなくなる可能性もありますので、注意が必要です。
メールでのやり取りをスムーズにおこなう上で、クライアントの視点からローカル部分を設定することが重要です。
フリーランスの仕事用メールアドレスにおすすめのメールサービス3選
メールアドレスのドメイン部分とローカル部分を決めたら、後は実際にドメインを契約して取得するのみです。
そこで、最後にフリーランスが独自ドメインを作成するときにおすすめのメールサービスを3つご紹介します。
・お名前メール
・さくらのメールボックス
・ムームーメール
お名前メール
「お名前メール」は、国内シェアNo.1の格安ドメイン登録サービスである「お名前.com」のメールサービスです。「お名前.com」はGMOインターネットグループが運営しています。
とにかく低価格であることを売りにしており、月額95円~利用可能です。ウイルスチェックやスパムメールブロックなどのセキュリティ対策も万全で、24時間365日いつでも対応してくれる無料サポート体制も敷かれています。
プラン | 価格(年間) | 容量 | メールアドレス数 | ドメイン利用可能数 | メーリングリスト |
エコノミー | 1,040円 | 2GB | 無制限 | 10 | 1 |
ベーシック | 1,260円 | 20GB | 無制限 | 30 | 20 |
参考サイト:お名前メール|GMOインターネットグループ
さくらのメールボックス
「さくらのメールボックス」は、ネット黎明期からインターネット業界において実績を積み上げてきた「さくらインターネット」が提供するメールサービスです。
電話やメールでの無料サポートを受けられ、RAID10+データバックアップや、24時間365日監視のセキュリティ対策が整えられています。
プラン | 価格(年間) | 容量 | メールアドレス数 | ドメイン利用可能数 | メーリングリスト |
エコノミー | 12か月:1,048円 24か月:2,071円 36か月:3,070円 | 20GB | 無制限 | 20 | 10 |
参考サイト:さくらのメールボックス|さくらインターネット
ムームーメール
「ムームーメール」は「GMOペパボ」が運営する、「ムームードメイン」のメールサービスです。
他のサービスより容量が多いため、大容量を使いたい方におすすめします。
ドメインに関する知識がなくても、困ったときはすぐに専門の人がサポートしてくれるので、初心者でも安心でしょう。
また、ドメインを設定するときに希望内容を入力すれば、AIがぴったりのドメイン名を考えてくれる機能もあります。
プラン | 価格(年間) | 容量 | メールアドレス数 | ドメイン利用可能数 |
エコノミー | 1,980円 | 30GB | 無制限 | 50 |
参考サイト:ムームーメール|GMOペパボ
まとめ
本記事では、フリーランスが独自ドメインで仕事用のメールアドレスを作るメリットや、独自ドメインを作るときの流れ・ポイントについて解説しました。
フリーランスになったら、仕事用のメールアドレスを作成することがおすすめです。
プライベート用のメールアドレスで仕事のやり取りをおこなうと、メールが混在し、管理が煩雑になってしまいます。プライベート用のメールアドレスでは、クライアントから迷惑メールと見なされることもあるでしょう。
メールアドレスを作成するときには、フリーメールを使うのではなく、独自ドメインを取得することがおすすめです。独自ドメインのメールアドレスには、クライアントからの信頼を得られやすくなる、覚えてもらいやすくなるなどのメリットがあります。
独自ドメインを取得するときの流れは、3ステップに分かれます。それぞれのポイントを押さえて、ドメイン部分・ローカル部分を決定しましょう。
最後におすすめのメールサービスについてもご紹介したので、ぜひ自分に合ったサービスを選び、自分だけのメールアドレスを作成してください。
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