フリーランスエンジニアのメリット6つとデメリット4つを解説!
2022年11月13日
エンジニアは独立しやすい職種なので、会社員からフリーランスになりたい、もしくは、将来的にフリーランスを目指してこれから会社員エンジニアになろうとしている方もいるでしょう。
では実際のところ、フリーランスエンジニアになることでどのようなメリットが得られるのでしょうか。反対に、フリーランスになることでどのようなデメリットがあるのでしょうか。
本記事では、フリーランスエンジニアのメリットとデメリットについて、会社員エンジニアと比較しながら解説していきます。
目次
フリーランスエンジニアのメリット6選
フリーランスエンジニアには複数のメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか解説していきます。
収入を大きく上げることができる
会社員エンジニアからフリーランスエンジニアに転身した場合、平均的に収入が上がります。仮にスキルレベルや業務時間が同程度であったとしても、フリーランスエンジニアの方が収入が高くなる場合が多いでしょう。
Relanceが調査した「フリーランスエンジニア白書2023」では、会社員からフリーランスになって収入が上がった人は半数以上おり、反対に収入が下がった人は9%に留まっています。
フリーランスエンジニアの収入が高くなる理由は、会社という仲介の存在がなくなることや、自分で案件を選べることです。会社に所属している場合会社とクライアントの契約が結ばれ、会社が仲介料を取る形で社員に給与が支払われます。
一方で、フリーランスの場合はクライアントと直接契約を結べるので、すべて自分の手元に入ってきます。自分のスキルに合わせて高単価案件を選べることも収入アップにつながります。
さらにフリーランスとしての仕事やスキルアップに力を入れれば、収入は上がっていきます。
Relanceの調査では、フリーランスエンジニアの平均年収は約576万円でした。dodaによると、会社員エンジニアの平均年収が442万円なので、実際にフリーランスは会社員に比べて年収が高いことがわかります。
ちなみに、Relanceの掲載案件から算出した平均年収は1,075万(平均単価89万6,000円/月)となっており、各社平均よりも高い金額になっています。
働き方を自由に選べる
フリーランスエンジニアの働き方は自由度が高いです。会社員に近い形で客先常駐することも、リモートで在宅やノマドワークすることも可能です。契約形態としても、労働力や時間を提供する契約もあれば、成果物の納品と引き換えに報酬をもらう契約もあります。
派遣契約と請負契約があるということです。どちらが良いというわけではなく、自分のライフスタイル、スキル、報酬に応じて選択します。客先常駐とリモートワークを掛け合わせるような働き方も増えており、年々案件が臨機応変になっています。
「フリーランスエンジニア白書2023」の中でも、フリーランスのメリットとして「働く場所・時間に縛られない」ことが最も多く挙げられています。
全体としては、コロナ禍の影響でリモート中心の案件が多くなっているでしょう。
自分が携わりたい開発現場を選べる
会社員のエンジニアの場合、基本的に会社が指定したプロジェクトに参画する必要があります。一方で、フリーランスは自分が参画する案件、請け負う案件を自由に選べます。
自由に案件を選べることで、やる気が出る、スキルアップにつながりやすい、というメリットにつながります。会社員も案件に参画することでスキルアップできますが、フリーランスの場合は自分が狙った形でスキルアップできます。
たとえばトレンドのスキルや今後のキャリアマップに必要なスキルがある場合、関連する案件に参画することでスキルアップをしながら実践経験を積めます。実践経験があれば次の案件に参画する際にアピールできるので、フリーランスとしての経験を積めば積むほど選択肢の自由度が上がっていきます。
プライベートとの両立を図りやすい
会社員の場合、仕事量を調整するのが難しいです。忙しいプロジェクトに参画している場合、残業が多くなる、休日出勤が多くなる、といったことが起こります。フリーランスの場合も忙しい案件に参画すると同じことが起こりえますが、多忙すぎる案件を避けることも可能です。
自分のライフスタイルに合わせて案件を選べることもフリーランスの大きなメリットです。
働く会社を頻繁に移しても職歴に悪い影響を与えない
会社員であっても、転職を繰り返すことで自分のキャリアプランに合った案件に参画することは可能です。しかし、転職をしすぎるとジョブホッパーとして経歴的にはマイナスになる可能性も高いでしょう。なぜなら、採用してもすぐに辞めてしまう人と判断されるからです。
一方で、フリーランスの場合一つの案件が終了したらまた別の案件を自分で探すことになります。仕事を切り替えていくのが当たり前なので、いろいろな現場を経験できます。
また、いろいろな現場を経験していることが評価にもつながるので、同じような案件に参画してきたとしてもフリーランスの方が高評価につながりやすいということです。
案件の掛け持ちが可能
フリーランスは複数の案件を掛け持ちすることが可能です。会社員の場合は一つの案件に固定される場合が多いでしょう。複数の案件を掛け持ちすると忙しくなりすぎるイメージがあるかと思いますが、業務量を調整できる案件も多いです。
エージェントやプロジェクトの担当者にあらかじめ状況や希望を伝えることで、掛け持ちできる分量の仕事のみを受けることもできます。もちろん100%自分の希望通りにできるわけではありませんが、会社員と比べるとある程度自由に案件を掛け持ちできます。
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フリーランスエンジニアのデメリット4選
フリーランスエンジニアにはデメリットもあります。具体的にどのようなものがあるのか、解説していきます。
※下記記事ではフリーランスと会社員の違いやそれぞれのメリット・デメリットを紹介しています。こちらもご参考にしてください。
参考:フリーランスと会社員の違いとは?メリット・デメリットや向いている人の特徴についても解説!|Relance
収入が不安定になる可能性がある
会社員の場合、案件が途絶える心配はないでしょう。仮に案件と案件の間が空いたとしても、会社から別作業が割り当てられるはずです。そしてどのような形で働いていても、毎月固定の給料をもらえます。
一方で、フリーランスエンジニアの場合は案件が途絶えるとその分収入がなくなります。仕事を増やせば収入が増えますが、逆に仕事が減れば収入も減ります。毎月安定した収入が入ってくるわけではないので、収入が不安定になる可能性があります。
しかしフリーランスエンジニア向けの案件は豊富なので、スキルアップを継続し、積極的に案件を取りに行けば仕事が途絶える心配は少ないでしょう。
孤独感や疎外感を抱きやすい
会社員の場合、会社や開発現場に行けば自社の人がいます。しかし、フリーランスエンジニアの場合、基本的に一人です。リモートワークの場合は一人で作業しますが、客先常駐した場合も周囲は同じ場所に所属している人たちではありません。
結果的に人間関係が希薄になり、疎外感を感じやすいでしょう。ただし、自分から積極的に仕事関係の人と関係を深めたり、フリーランスエンジニア同士のコミュニティに参加することは可能です。
仕事やフリーランスエンジニアという共通点を通して人間関係を深めたい方は、自分から行動する必要があるでしょう。
裁量権を持つことはできない
フリーランスエンジニアとして案件をもらう場合、自分自身に裁量権はありません。仕事量の調整や案件選びは可能ですが、たとえば案件の内容を変えるようなことはできません。
基本的に、クライアントの意向に従って仕事を進めることになります。裁量権は、クライアントの正社員が持つことになります。
税務処理を自分で行う必要がある
エンジニアに限らず、フリーランスは自分で税務処理を行う必要があります。税務処理とは確定申告のことで、確定申告のために日々帳簿を付けていくということです。具体的には、取引金額、経費として使用したもの、控除の対象になるもの、などを記録していきます。
普段からきちんと記録していれば確定申告はスムーズですが、記録できていないと確定申告時期に処理が大変になります。最近は会計ソフトが充実しているので、慣れれば税務処理が難しいということはないでしょう。会計ソフトから必要書類を自動生成して確定申告することもできます。
ただし日々の記録は必要なので、事務作業としてルーティン化する必要があります。
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアのメリットを比較
フリーランスエンジニアのメリット、デメリットを見てきました。これらの特徴を考えると、会社員エンジニアとの違いが見えてきます。メリットで比較すると、以下のようにまとめられるでしょう。
●フリーランスエンジニアのメリット
・収入アップしやすい
・スキルアップしやすい
・働き方の自由度が高い
●会社員エンジニアのメリット
・安定性が高い
・自社の人に頼りやすい
・案件獲得、税務処理を会社がやってくれる
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアは一長一短です。どちらが絶対的に良いというものでもありません。年齢を重ねるとエンジニアとして働くのが厳しいのでフリーランスエンジニアは厳しいという意見もあれば、会社員エンジニアは一定の年齢で切られる可能性があるといった意見もあります。
実際は、スキルのあるエンジニアは年齢を重ねても需要があり、会社員エンジニアの場合はマネジメント業務を中心にしていくような働き方もあります。
つまり、フリーランスエンジニアも会社員エンジニアもやり方次第で継続的に働けます。自分のキャリアプラン、ライフスタイルに合わせて選択すると良いでしょう。
フリーランスエンジニアのメリットを最大限に活かすには?
せっかくフリーランスエンジニアとして独立するなら、メリットを最大限に生かした方が良いです。では具体的にどうすれば良いのか、ご紹介していきます。
実務経験を長く積んでから独立する
フリーランスとしてスムーズに希望の案件を獲得するには、実務経験が必要です。未経験や経験が浅いと、獲得できる案件の幅が狭まります。明確に何年のエンジニア経験があれば良いという基準はありませんが、フリーランス向けの案件では2~3年程度の経験を条件にしていることが多いです。
最低限の経験年数をクリアしていれば応募は可能ですが、たとえば他の応募者の方が経験を積んでいる場合、他の応募者が優先される可能性が高いです。経験年数だけで決まるわけではありませんが、経験年数が長いことは大きな強みになります。
フリーランスエージェントを活用する
フリーランスエージェントとは、フリーランス向けに案件を紹介してくれるサービスのことです。特別なコネがない場合、クライアント企業に直接連絡して案件を獲得するのは困難です。
そのため、はじめのうちは特にフリーランスエージェントを活用するのが得策です。フリーランスエージェントは希望や現状のスキルを加味して適切な案件を紹介してくれます。サイトから自分で案件を探し、フリーランスエージェントに伝えることも可能です。
案件をこなしていくうちにクライアントとのパイプができてくるので、クライアントと直接契約できるようになっていきます。ただし、フリーランスエージェントを通して契約したものを途中変更で直接契約に切り替えることは禁止されている場合が多いです。
そのため、いったん契約が終了してから直接契約を考えていく必要があります。
会計ソフトを活用する
フリーランスは自分で会計処理を行う必要があります。そして、会計処理は日々行うものです。確定申告時期に焦らないためです。日々の税務処理を効率化するためには、会計ソフトを活用するのが有効です。
会計ソフトを使用することで、データ入力するだけで自動計算される、レシートを読み込むだけで経費計上される、確定申告書類を自動作成できる、といったメリットが得られます。
まとめ
フリーランスエンジニアになることで、収入がアップしやすい、働き方を自由に選べる、案件を選べる、プライベートを充実させられる、などのメリットを得られます。環境に縛られず、自分のやる気次第でスキルが身に付きやすいです。
ただし、会社員に比べると安定性に欠ける、自分でキャリアパスを考える必要性が大きいといったデメリットもあります。自由には責任が伴うという言い回しがありますが、フリーランスはまさにそのような状態になります。
ある程度会社員エンジニアとして経験を積んだのち、案件を獲得できそうなタイミングで独立するのがおすすめです。
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