ずっと夢見ていた海外ノマドを実現するためにやってきたこと
2024年5月27日
目次
はじめに
こんにちは、フリーランスエンジニアの西家と申します。
本サイトRelanceを利用して、案件を紹介していただき、海外からSRE案件に参画しています。
夫婦ともにフリーランスなので、現在、海外を転々としながら二人で生活しています。
そんな私ですが、5年前に異業種からエンジニアに転職しました。
転職する前から「いつか海外でノマドワークをしてみたい」と思っていました。
その夢を叶えることができたので、本日は海外でノマドワークをするために、やってきたことを紹介したいと思います。今後、海外や日本国内からノマドワークしたい方の参考になれば幸いです。
執筆者:フリーランスエンジニア 西家和生
大学院で農学修士を取得後、新卒で大手生花店に入社。労働環境、給与、働き方に疑問を感じ、海外からノマドワークをすることを夢見て、エンジニアに転職。スクールに通わず、独学でプログラミングを学び、SES企業に転職。2年強POSレジのシステム開発をした後、自社開発メガベンチャーに入社。求人メディアの新規開発案件に参画し、アプリケーションエンジニアからインフラエンジニアに転向。2年弱で退職し、半年間日本でフリーランスをした後、オーストラリア、ニュージーランドからノマドワークを実現。現在は、日本企業から案件を受けて、ニュージーランドで稼働。
私が理想とする海外ノマド
本題に入る前に、私が想像する海外ノマドについてお話したいと思います。
みなさんには、一生のうちに行ってみたい憧れの国ってありませんか。みんなが過ごしやすいと口を揃えていうオーストラリア、自然が美しいニュージーランド、ビールが有名なドイツ、歴史的に美しい建物がたくさんあるイギリス、世界の最先端であるアメリカなど、私には行ってみたいと思う国がたくさんあります。
私が行きたいと思っている国は総じて物価が高いです。円安なことも相まって、今は海外ノマドに最適といえない状況です。ただ円安が終わるのを待っていたら、せっかく体力のある若い時期が終わってしまいます。
物価の安い国で長く滞在することでも海外ノマドは実現できます。私の理想のノマド生活は「同じ都市に長く滞在せず、拠点を変えながら行ってみたい国で働くこと」でした。
海外ノマドを実現するためにやってきたこと
稼働場所を調整するために正社員からフリーランスに転向すること
私は、海外ノマドをする前は正社員として都内に勤務していました。私が所属していた会社は、週5日出社する必要があり、これでは海外ノマドを実現できないと感じ、フリーランスになることを決意しました。私の経験のある領域は、バックエンド、インフラ、SREだったので、それらの領域で案件を探していました。フリーランスの案件の詳細に、「リモートワーク可」という記述を見かけることがあっても、「海外からのリモートワーク可」と記載しているものは見つかりませんでした。なので、私は複数のエージェントに海外から稼働してよい案件を扱っているかを直接問い合わせました。多くのエージェントから、日本からの稼働を想定しているという回答をいただきました。一方、一部のエージェントから、海外から稼働を許可している案件を扱っているという回答をいただきました。それらのエージェントの中からRelanceを選択し、海外から稼働可能な案件を見つけることができました。
私の知人の中に、正社員で海外ノマドをしている方がいます。その方が所属している企業は裁量労働制を導入しているため、成果を出していればどこで稼働してもいいと言っているようです。こういった企業は稀に存在しますが、フリーランスの方が稼働場所を調整しやすいと考えています。フリーランスの場合、企業は雇用者に対して就業規則を適応する必要がないため、規則を整備しやすいと考えています。正社員の就業規則を変更するのは非常に大変ですし、それを戻すのはもっと大変です。フリーランスであれば、一人ひとりに契約条件を変更することができるので、柔軟に対応していただける企業が多いのだと思っています。
物価の高い国で生活するために、高単価案件を獲得すること
私が滞在しようと考えている都市は大体、物価が高いです。しかも、直近30年で最も円安なので、今まで以上に稼ぐ必要があります。
Yahoo Financeによると、アメリカの平均年収は、$59,428 ($1=155とすると、約920万円)、オーストラリアの平均年収は、$98,218 ($1=102とすると、約1,000万円)です。
もちろん都市によって物価は違うので、一概に言えないですが、年商1,000万円くらいあれば、私の行きたい国でも何とか滞在できると仮定しました。月単価80万/円(税抜)だとすると、年商1,056万円です。現在のエンジニアの相場感を考慮すると十分可能だと感じました。
Relanceのブログによると、年商1,000万以上のフリーランスエンジニアは、約10%存在します。
私はこの10%に入るために、2つのことに注力しました。
1つ目は、単価の高い領域の技術を習得することです。私は、Webアプリのバックエンドエンジニアとして、キャリアを開始しました。バックエンドエンジニアに関して調べてみると、求人がたくさんあるものの単価がそこまで高くない印象でした。なので、キャリアの途中で、単価の高い領域である、SREエンジニア、クラウドエンジニアに転向することに決めました。SREエンジニアは、元々インフラやバックエンドの方がなりやすい職種なので、私は社内公募で転向することができました。SREエンジニアに転向したことで、高単価の案件に参画することができました。
2つ目は、複数のエージェントを利用し、複数の企業から同タイミングでオファーをもらい、自分の市場感を企業に伝えることです。エンジニアの単価というのは、セリみたいなもので、企業の採用状況、エンジニアの市場にどれくらいフリーランスがいるかによって簡単に変わります。ここで重要なのが、同タイミングにオファーをもらうことです。フリーランスはオファーをいただいてから、数日以内に参画するかの返事をしなければならない場合が多いので、同タイミングにオファーをもらうことで単価の交渉ができるようになります。ちなみに、多くのフリーランスエージェントは、フリーランスが案件に参画することで手数料をもらうビジネスモデルになっています。フリーランスの単価が上がると会社の売上に直結するため、エージェントの方はフリーランスの単価を上げることに対して積極的に行動してくれます。
この2つを意識して行動したことで、経験年数4年と短めであるにも関わらず、推定年商であればこの10%に入ることができたのだと考えています。
海外生活を楽しむために、週5日稼働から週3.5日稼働に調整すること
現地の人がたくさんいるカフェやコワーキングスペースで仕事をするのも楽しいと思いますが、せっかく海外ノマドをしているなら、休日に日本でできないことをしたいと思っています。現在、海外ノマドをしている私だからこそ言えることですが、街に出ると本当にいろんな方との出会いがあり、予期せぬことがたくさん起きます。それが海外ノマドの醍醐味だと思っています。なので、個人的には収入が減ってでも、稼働を減らすことをおすすめしています。
私は海外に行く直前に週5日から週3.5日稼働へと調整しました。なぜ週3.5日かというと、1日は平日にしかできない観光をし、0.5日は移動日としたかったからです。個人的には、週4日案件を最初から選択することをおすすめしていません。週5日案件に比べて、週4日の案件は市場に少なく、倍率が高いです。また、他のメンバーは週5日で稼働している中、自分だけ1日稼働しないので、週5日くらいの成果を出すことが求められる案件が存在します。私は、日本で半年程、週5日案件に参画していました。海外に行く前にその案件先と交渉して、稼働を少なくしてもらうように調整しました。半年間で成果を出していたので、案件先が私の提案にすぐに合意してくれました。企業としても半年程で力量を図ってから判断できるので、稼働日数の交渉に合意しやすいのかなと思いました。
海外ノマドをする適性があるか確認するために、いつもと違う場所で働いてみること
多くのエンジニアは、自宅やオフィスで仕事をしているかと思います。ギークなエンジニアであれば、きっとあれこれと自宅やオフィスを快適にしているでしょう。海外Wi-FIは高速なことが多いですが、海外の仕事環境は、お世辞にも良いとは言えません。まず、海外ノマドに行く前に、普段仕事している場所以外から仕事してみることをおすすめします。私は、日本にいるうちにカフェ、コワーキングスペース、実家などで仕事をしてみたりしていました。私はガヤガヤしているところだと集中して仕事ができないタイプなので、Airbnbを利用してプライベート空間が保たれた部屋を確保して仕事しています。それでも、慣れない場所で働くことにすごく疲れますし、集中できない時もあります。またこういった宿泊先を予約できない場合もあります。そういった場合、空港や図書館で稼働したりしています。ホテルの場合、作業スペースがあったり、カフェラウンジがあったりするので、稼働場所を確保できたりします。
まずは、自分にとって負荷がある環境で仕事をしてみて、自分には海外ノマドをする適性があるのか確かめてみるといいかもしれません。
海外で生活するための最低限の英語力を身に付けること
正直、英語力がなくても海外ノマド自体は可能です。英語を使わないといけない場所は、レストラン、スーパー、ホテル、交通機関くらいな気がします。私は、日本から出る前に英会話を1年弱続けて、TOEIC 700を取得しました。何回か聞けば、最低限コミュニケーションは取れるレベルだと思っています。
もちろん英語が話せるに越したことはありません。英語さえ話せれば、バーやMeetupで友達ができるし、観光地のツアー等を楽しむことができると思います。英語に関しては、今でも準備中です。私が伝えたいのは、英語が話せないという理由で、海外ノマドをしないのはもったいないということだけです。現地就職は難しくても、海外ノマドくらいであれば可能です。
まとめ
エンジニアに転職した5年前から私は海外で働くことを夢見ていました。当初はワーキングホリデービザを使って、現地で仕事をしつつエンジニアとして仕事をすることや、コンピュータサイエンスと英語を学び直して、現地企業に就職することを考えていました。コロナや色々な事情があって、それらは実現しませんでしたが、それらと違った形で海外に滞在できています。どんな形であれ、いろんな国に滞在したいと思って、実行した結果が今です。
キャリア、貯金、結婚、英語力、ライフプランなど心配なことは私にもたくさんありましたが、勇気を振り出して海外ノマドに挑戦できたことは、本当に意味あることだと思っています。
この記事を読んで、一人でも多くの方が海外ノマドに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
関連記事