フリーランスエンジニアとは何か|仕事内容・働き方や特徴を解説
2022年12月7日
2020年5月、首相官邸(内閣官房日本経済再生総合事務局)よりフリーランス実態調査が実施されました。調査の結果、フリーランスとして勤務している就労人口が300~500万人いることが明らかとなり、フリーランスという働き方は、珍しいものではなくなってきていることがわかります。 ITエンジニアにおいてもフリーランス化が進み、フリーランスエンジニアが増加している傾向です。 本記事では、フリーランスエンジニアとは何かについて解説します。
出典:フリーランス実態調査結果
目次
フリーランスエンジニアとはなにか
フリーランスエンジニアとは、「会社や組織に所属せずに案件を受注して業務を行うエンジニア」のことを言います。多くの企業にとってエンジニアといえば、会社に所属する従業員を指しますが、フリーランスエンジニアは会社に所属せず案件単位で業務を受託する点が特徴です。 企業では開発や運用の増減に合わせて従業員を雇うと、固定費(人件費)が増加するため、「案件の増減に応じてエンジニア費用を変動費にしたい」というニーズがあります。 逆にフリーランスエンジニア側からすると「開発や運用といったコアとなる業務にだけ集中したい」「自分のスキルや志向に合う案件を自分で選びたい」というニーズがあります。 両者のニーズがマッチするところに、フリーランスエンジニアの需要があるといえます。
フリーランスエンジニアの仕事内容
一言で「フリーランスエンジニア」といっても、仕事内容は多様です。決められた仕様に従ったプログラミングや、マニュアルに沿った運用といった仕事もあります。 一方でサービスの仕様決めに携わるアーキテクトやコンサルタントとしての案件受注も可能です。 企業に所属するエンジニアが行っている業務に「フリーランスエンジニアだからできない業務」はほぼありません。 例えば当社のフリーランスエンジニア向け案件紹介サービス「Relance」では、以下のような幅広い案件を紹介しています。
- フロントエンド開発
- サーバーサイド開発
- サービス設計
- IaC
- プロダクトマネージャー
- iOS/Androidアプリ開発
- テックリード
上記のような様々な業務に取り組めるため、「フリーランスエンジニアだから会社員エンジニアよりも簡単な業務しかない」といったことは全くありません。
フリーランスエンジニアのメリット
フリーランスエンジニアには、主に以下の5つのメリットがあります。
- 案件を選べる
- 収入が増える
- 働き方を選べる
- 複数案件を同時に受注できる
- コア業務に集中できる
会社に所属しているエンジニアとの違いも比較しながら、詳しく紹介していきます。
5つのメリット
フリーランスエンジニアになる5つのメリットについて、詳細を確認しましょう。
(1)案件を選べる
フリーランスエンジニアは、案件を選べるのがメリットです。
会社に所属しているエンジニアの場合、どの業務に携わるかは会社が決めますが、フリーランスエンジニアには自分で案件を決められる自由があります。望まない案件を押し付けられ、渋々業務を遂行しなければならないといった心配はありません。
(2)収入が増える
フリーランスエンジニアになると、収入が増える可能性があるのもメリットです。 特にエンジニアとしてのスキルが高いのに、会社の給与レンジが低い場合、顕著に効果が現れます。会社に属していると、高いスキルが必要な業務をこなしても決められた金額以上の給与は受け取れません。 フリーランスエンジニアは自分で案件を選べる上に、スキルが高ければ好条件の案件を受注できるため、収入が急増するチャンスがあります。
(3)働き方を選べる
フリーランスエンジニアは働き方を選べるのもメリットです。出社して仕事をするだけではなく、在宅での働き方も選択可能になりました。 最近では「コロナ禍」「オフィス費用削減」「ネットワークの高速化」が合わさり、完全テレワークOKの案件が増加しています。完全テレワークOKであれば、通勤する必要がなく、空いた時間を有効に活用できます。
(4)複数案件を同時に受注可能
フリーランスエンジニアになると、複数案件を同時に受注できます。 正社員として勤務している場合、副業ができるかどうかは勤務先企業の就業規則次第です。就業規則で副業NGの場合は、副業がばれてしまったら解雇されるリスクも。しかしフリーランスエンジニアであれば、何社から仕事を受注しても何の問題もありません。 複数の案件を同時に受注できれば、収入アップにも繋げられます。
(5)コア業務に集中できる
フリーランスエンジニアになると、開発や運用といったコア業務に集中できるのもメリットです。 正社員として勤務していると、「朝礼」「定例会議」「採用活動」「部下や新人の育成」といったコア業務以外にも携わらなければなりません。業務以外にも「懇親会」「任意参加だが事実上断れないイベントへの参加」などがあり、コア業務に集中しづらい状態になるのも事実です。 フリーランスエンジニアには上記のようなわずらわしい業務がありません。本来やるべきコア業務にだけ集中できるので、時間を効率的に使用できます。
フリーランスエンジニアのデメリット
フリーランスエンジニアには、以下のようなデメリットもあります。
- 収入の保証がなくなる
- 営業が必要になる
- 教育の機会がなくなる
- 孤独になる
- 社会的信用が低下する
フリーランスエンジニアになるなら、デメリットを知ったうえでカバーできるような働き方をする必要があります。順に確認していきましょう。
5つのデメリット
フリーランスエンジニアで考えられる5つのデメリットについて、詳しく確認しましょう。
(1)収入の保証がなくなる
フリーランスエンジニアになると収入の保証がなくなります。 企業がフリーランスエンジニアに業務を依頼する最も大きな理由は「必要なくなったらすぐに契約を終了できる」点です。厳しい話ではありますが、このメリットのためにフリーランスエンジニアが存在すると言っても過言ではありません。 企業にとってはメリットですが、フリーランスエンジニアから見ると案件が終了となり収入が不安定になるリスクがあることは覚えておきましょう。
(2)営業が必要
フリーランスエンジニアになると自分で案件を獲得しなければならないため、営業活動が必要です。 営業の方法としては以下のようなものが考えられます。
- 友人知人からの紹介
- クラウドソーシング
- エージェントの利用
方法は違えど、案件を獲得するには営業が必須です。案件に応募して終わりではなく、選考や面接を通過しなければなりません。うまくいけば採用してもらえますが、選考に落とされるケースも考慮しておきましょう。
(3)教育の機会がなくなる
フリーランスエンジニアになると教育の機会が無くなるのもデメリットです。 会社員エンジニアであれば「この技術に関して経験はないが、育成の意味も含めて担当させる」という人事の割り振りも可能です。一方でフリーランスエンジニアは、即戦力しか求められないので、教育を受ける機会が少なくなります。教育の機会は自分で作り出さねばなりません。
(4)孤独になる
フリーランスエンジニアになると、孤独を感じることが多くなります。 特にチームでわいわい仕事をすることが好きな人は要注意です。フリーランスエンジニアは、会社員エンジニアと違い所属する組織がありません。このため、基本的に一人で活動します。テレワークの場合はオフィスに行って誰かに会う機会もなくなるため、さらに顕著です。
(5)社会的信用の低下
フリーランスエンジニアになると社会的信用が低下する点もデメリットです。 金融機関は収入が途絶える可能性があるフリーランスエンジニアよりも、安定した収入のある会社員のエンジニアを「信用力がある」と判断します。 信用が低いとクレジットカードが作りにくくなる、融資が受けにくくなるなどのデメリットが発生するため、注意が必要です。
フリーランスエンジニアを始められそうか確認する
フリーランスエンジニアと一言でいっても、携わる業務内容や働き方、収入、求められる技術などは大きく異なります。 「1社からの案件受託のみで、会社員エンジニアに近い働き方をしているフリーランスエンジニア」がいる一方、「複数の会社から案件を受託して並行で稼働しているフリーランスエンジニア」もいます。フリーランスエンジニアの働き方に正解はありません。大切なのは、自分にあった働き方をすること、そして自分にあった働き方ができる案件を受注することです。 フリーランスエンジニア向けの案件は多数ありますが、多数の案件から自分にマッチするものを探し出すのは大変です。マッチする案件がない場合は、急いでフリーランスエンジニアになるのではなく、良い案件が出てくるのを待つことも重要です。 当社は「Relance」というフリーランスエンジニア向けの案件紹介サービスを運用しています。登録頂いた後にご紹介できる案件が多数ありますので、ぜひご登録いただき、まずは「フリーランスエンジニアとしてやっていけそうか」を確認いただければと思います。
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