フリーランスは事務所を借りたほうが良い?事務所を契約するメリット・デメリットや活用方法まで徹底解説!

フリーランスはどのような場所で仕事をしているのでしょうか。
リモート型のフリーランスの場合は働く場所に縛られないため、事務所を借りて仕事場を設けている人もいれば、自宅で仕事をする人もいるなどさまざまです。

「フリーランスの人はどこで仕事をしているか気になる!」
「自宅を事務所として設定しても問題がないか不安…」
「フリーランスとして仕事をする上で事務所は借りるべきなのか?」

オンオフの切り替えをするために事務所を用意しようか検討している方のなかには、上記のような疑問を抱いている方もいることでしょう。

そこで、本記事ではフリーランスは自宅と事務所のどちらで仕事をしているのかやフリーランスが事務所を借りるメリット・デメリット、事務所を選ぶときのポイントについて解説しています。他にも、賃貸物件を借りる以外で事務所を活用する方法についても紹介します。

仕事場所についてお悩みの方は、ぜひ最後まで読み参考にしてください。

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フリーランスは自宅と事務所どちらで仕事をしているのか?

フリーランスは、自宅と事務所のどちらで仕事をしている人が多いのでしょうか。

結論からいうと、フリーランスは自宅で仕事をしている人のほうが多いです。

実際の調査をもとに、自宅で仕事をしている人の割合と事務所で仕事をしている人の割合について、見ていきましょう。

フリーランス4人のうち3人が自宅で仕事をしている!

2018年に日本政策金融公庫が発表した「フリーランスの実態に関する調査」*によると、事業をおこなう場所について、フリーランスの75.3%が「自宅あるいは自宅併設の事務所(職住一致)」と回答しました

この結果から、フリーランス4人のうち3人が自宅で仕事をしているといえます。

一方で「自宅と独立した事務所」で仕事をしていると回答したフリーランスの割合は14.8%となっており、自宅で仕事をしている人に比べてかなり少ないことがわかります。

では、自宅を事務所として設定することには、何か問題があるのでしょうか。

参考サイト:「フリーランスの実態に関する調査」|日本政策金融公庫

賃貸契約上自宅を事務所とできない可能性がある

フリーランスで自宅を事務所にしようと考えている方は注意が必要です。

なぜなら、賃貸契約の内容によっては自宅を事務所用として利用することを禁止されている場合があるためです。事務所用として使うことが認められないのには、2つの理由があります。

1つ目は、近隣住民に迷惑がかかるためです。

自宅は本来、事業用ではなく住むための部屋として想定されています。そのため、住民以外の仕事関係者やお客さんの出入りが多いと、他の住民へ迷惑がかかってしまう恐れがあるのです。

外部からの来客があるとセキュリティ面での安全性が担保できない、といった側面も挙げられます。機械を扱っている場合などは、それらの音が響いてしまい、騒音となってしまうこともあるでしょう。

事業が以下のパターンに当てはまる場合は自宅を事務所にできないと考えてください。

  • 来客がある
  • 商品や在庫を抱えている
  • 社名や看板を出している

2つ目は、貸し手側の事情です。

事業用の物件となると、通常に貸し出すよりも家賃を高く設定でき、収入が増えます。しかし、物件が住宅用ではなくなると固定資産税の減額が適用されなくなるため、費用も増えてしまい、採算が悪くなる場合も…。そのため、貸主が事務所用とすることを了承しないケースがあるのです。

フリーランスが事務所を借りるメリット

フリーランスが事務所を契約すると、仕事専用スペースを確保できる、専用機材を好きに置けるなどのメリットがあります。

フリーランスが事務所を借りるメリットを5つご紹介します。

・クライアントからの信頼を得やすい
・個人情報の特定を防げる
・仕事とプライベートの切り替えができる
・取引先など仕事の関係者を招きやすくなる
・経費の計上が明確になる

クライアントからの信頼を得やすい

フリーランスは、事務所を持っていることで、クライアントからの信用が高まるでしょう。

フリーランスは「事業を本当にやっているのか」「どのような事業をおこなっているのか」という事業の実態が見えにくいものです。そのため、自宅とは別に事務所を設けることで、ビジネスを実際におこなっていることをクライアントに認識してもらえます。

個人情報の特定を防げる

自宅を事務所にしてしまうと、名刺やWebサイトに掲載する住所が自宅の住所となってしまいます。やり取りを書面でおこなわなければならない際にも、クライアントに住所を教えてしまうことになります。

自宅の住所は重大な個人情報であり、それを公開することには強い抵抗感を抱くでしょう。さらにクレーマーが家に突撃してきたり、ストーカー被害に遭ったりなどのトラブルに巻き込まれる可能性も否定できません。

事務所を契約すれば自宅の住所を用いる必要がなくなるので、個人情報が特定される心配を解消できます。

仕事とプライベートの切り替えができる

フリーランスが事務所を契約すると、仕事とプライベートとの区切りをつけられるため、メリハリのある働き方ができます。

自宅が仕事場になってしまうと、始業時間と終業時間が決められていないために、自己管理がうまくできないと働き過ぎてしまう、あるいはダラダラと過ごしてしまうといったことが起こりかねません。

事務所を自宅と別に契約することで仕事とプライベートとの区別が明確となるため、作業効率が上がったり、生活リズムを整えやすくなったりするでしょう。

取引先など仕事の関係者を招きやすくなる

事務所を用意すると、仕事の関係者を気軽に招きやすくなり、同業仲間と一緒に作業をしたりクライアントと会議したりしやすくなります。

自宅に人を招く場合には、近隣へ迷惑をかけないか心配になったり、自宅のプライベートな空間を見られるのに抵抗感を抱いたりする方もいるはずです。

とくに家族がいる場合は、家族も自分もお互いに居心地が悪くなり、関係者との作業が捗らないことも考えられます。

一方で、事務所を契約すれば自宅に招く際のデメリットをほとんど解消でき、仕事の関係者を呼びやすくなるでしょう。

経費の計上が明確になる

フリーランスが事務所を契約すると、経費の計上が明確化され、計算が簡単になります。

事務所の家賃や水道光熱費などの費用をそのまま全額経費とできるため、会計業務が楽になるのです。

自宅を事務所とした場合、経費計上自体はできますが、全額を経費にすることはできません。家賃や水道光熱費のうち事業にかかった分を割り出す「家事按分」を用いる必要があります。

部屋をどの程度仕事に使用しているのか、仕事をしている時間は月にどの程度なのかを換算し、家賃の何%を事業に使用しているのかを算出しなければなりません。

その点、事務所を自宅とは独立して契約すると、かかった費用が全額経費となるので、経費計上の面倒な事務処理が不要となります。

フリーランスが事務所を借りるデメリット

フリーランスが事務所を契約することにいくつものメリットがある一方で、デメリットも存在します。

メリットとデメリットの両方を把握しておくことで、事務所を借りるか自宅で仕事するかを決める際の判断材料にしてみてください。

フリーランスが事務所を借りる主なデメリットは以下の3点です。

・家賃や設備などのコストがかかる
・プライベートや家庭との両立が図りにくくなる
・事務所に行く手間が生じる

1つずつ詳しく見ていきましょう。

家賃や設備などのコストがかかる

当然ながら、事務所を借りるとコストがかかります。

主な費用としては、初期費用とランニングコストに分けられます。

初期費用には、敷金・礼金・仲介手数料・内装工事・電気工事・ネット回線・引越し費用などが必要です。ほかにも、設備や備品などを揃える費用もかかるでしょう。

ランニングコストには家賃・水道光熱費・管理費などがかかり、その事務所に通うための交通費もかかります。

来客用の空間を作ったり、事務所用にパソコンやプリンターが必要になったりすればさらに費用はかさんでいくでしょう。

このように、自宅とは別に事務所を契約すると、多額のコストが発生してしまいます。

フリーランスとして独立したばかりの方や、安定した収入がない方などは、契約するまでのハードルがかなり高くなってしまうのです。

育児や家庭との両立が図りにくくなる

事務所を設けることで、自宅で仕事をする場合より家庭との両立が難しくなるでしょう。

自宅で働いていれば、子どもの近くで仕事ができたり、家事の合間に仕事ができたりします。

一方で事務所に出向いて仕事をする場合は、子どもの世話をする場所と切り離されるため、出勤できない時もあるでしょう。

介護を担っている場合も同様で、何かトラブルがあった際にはすぐに駆けつけることができなくなってしまいます。

自宅で子どもを見ながら仕事ができるなら、保育園の費用などもかからないので経済的です。

できるだけ家庭との両立を図りたい場合は、自宅を事務所にするとよいでしょう。

事務所に行く手間が生じる

自宅と事務所を別にするので、事務所に行くまでの時間と交通費がかかります。

事務所に行くまでの時間がかかれば、その分仕事やプライベートの時間が削られてしまいます。案件の納期が近いのに作業が終わっていないなどの場合に、事務所まで行かなければ作業ができないとなると時間が惜しく感じてしまうでしょう。

また、車や公共機関を使用しなければ行けないような所に事務所を借りてしまうと、交通費がかかり満員電車などのストレスも生じます。天気が悪いときなどの出勤も面倒に感じがちです。

自宅であれば、交通費や天候、事務所に行くまでの時間や労力を気にしなくてすみます。

事務所に行かなければならないというのは、事務所を借りる場合のデメリットの1つといえるでしょう。

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フリーランスが事務所を選ぶときの主なポイント

事務所を借りようと考えていても、「どのように事務所を選べばよいのかわからない」と悩んでしまう方もいるでしょう。

ここでは、フリーランスが事務所を選ぶときのポイントを3つご紹介します。

・エリア・立地
・予算
・設備

以上3つのポイントごとに解説していきます。

エリア・立地

事務所を探す際には、まずエリアを決めましょう。

自宅からの距離が遠くなると、移動だけでも疲れてしまいます。フリーランスのなかには、会社員時代の通勤や満員電車を煩わしいと感じていた方も多いのではないでしょうか。エリアの目安としては、自宅から30分以内が理想です。

通勤時間が長くなればなるほどストレス度が上昇するという研究データもあるので、できるだけ家からアクセスがよい場所を選びましょう。

クライアントや仕事の関係者などを事務所に招く場合には、エリアや駅のアクセス性、駅からの距離・アクセスについても考慮に入れることをおすすめします。

ほかにも騒音がひどくないかなどの観点も確認しておくと、仕事の集中力が保てるはずです。

予算

事務所用の家賃は経費として計上することができますが、安易に固定費を高くすることは避けるべきです。

たとえ経費を増やせて節税効果が得られたとしても、経費が多くなればその分、手取りが圧迫されてしまいます。

エリアを決めた後は、上限予算を設定して、事務所の候補を絞っていきましょう。

設備

エリアと予算が決まれば、設備内容を吟味し、候補のなかから事務所を決定しましょう。

確認するべき設備の項目例は、以下のとおりです。

  • 壁の防音性
  • 空調設備
  • 水回り
  • 駐車場

これらの設備は自分が仕事をおこなう上での快適さを大きく左右し、クライアントを招く方の場合は設備に問題があると信用の低下にもつながりかねません。

条件に合う物件を見つけられれば、居抜き物件もおすすめです。居抜き物件とは、オフィスや店舗で前のテナントの設備・家具などを残したままになっている物件のことです。すでに事務所としての設備が一部整っているため、1から準備する必要がなく、コストや手間が抑えられます。

賃貸審査が通らないフリーランスが事務所を活用する方法

フリーランスの場合、会社員と比べて賃貸の審査に通りにくいといわれています。フリーランスは収入が不安定になりやすく、事業に対する社会的信用も低いため、信頼性も低いと判断されやすいためです。

特にフリーランス1年目の場合はフリーランスとしての収入証明書が提出できないため、審査に通るのは厳しいでしょう。

しかし、事務所を活用する方法は、なにも賃貸物件を借りる方法だけではありません。次の3つの方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

・レンタルオフィス
・バーチャルオフィス
・コワーキングスペース

住所と仕事場どちらも確保するならレンタルオフィス

ビジネス用住所・仕事場の、どちらも確保したいのであれば、レンタルオフィスを活用しましょう。

レンタルオフィスは、最初からビジネスに必要な設備が揃っていることが多く、場所によっては事務作業を代行してくれるサービスを提供しているところもあります。

ただし、実際にオフィスを構えるよりもかかるコストは少ないものの、相応の金額がかかることは念頭に置いておきましょう。

また、自分が用意した事務所ではなく、その事務所を運営する会社が別にあるために、利用できる時間が限られているケースもあります。

朝早くや夜遅い時間まで作業したくても利用できない可能性があるので、注意しましょう。

住所だけを確保したいならバーチャルオフィス

仕事場は家で十分だけど、住所だけはビジネス用を確保したいという方には、バーチャルオフィスをおすすめします。

バーチャルオフィスは、実際にオフィスを持つ必要はないが、個人情報を公開せず初期費用を抑えて住所をレンタルしたい方向けのサービスです。

郵便物の受け渡しをしてくれたり、自宅まで転送してくれたりするところもあります。

また、別料金を支払うと電話秘書を雇えるところもあるので、顧客やクライアントからの電話が多い方にもおすすめです。

※参考:バーチャルオフィス・シェアオフィス|ナレッジソサエティ
東京都千代田区九段下のシェアオフィス・バーチャルオフィス・レンタルオフィスならナレッジソサエティ。フリーランスや起業家の方にオススメの作業が捗る格安のコワーキングスペースです。独立起業に役立つベントや交流会、セミナーも随時開催。法人登記は追加料金なく可能。銀行口座開設の実績も豊富です。ミーティングや打ち合わせなど様々なビジネスシーンに対応できるミーティングスペース・会議室を多数用意。セミナールームや動画スタジオもございます。レンタルスペースや貸し会議室としてもご利用いただけます。まずはお気軽に内覧していただき比較検討してみてください。

※参考:【880円で法人登記】東京(渋谷)・広島の格安バーチャルオフィス「バーチャルオフィス1
東京都渋谷区、広島市のバーチャルオフィス1 格安月880円+郵送費で法人登記&月4回郵便転送 LINE通知・DM破棄で無駄な転送費用削減 郵便物の来館引き取りOK 銀行法人口座の開設実績も多数 独立するフリーランス・起業家や副業・複業で住所利用が必要な方に最適な格安バーチャルオフィスです。

仕事場だけを確保するならコワーキングスペース

住所は自宅でよいが集中して仕事したいから仕事場を確保したい、という方にはコワーキングスペースがおすすめです。

低コストで数時間だけ利用でき、内装も清潔感があるので、集中して仕事ができます。

複数の人と同じ空間をシェアしながら作業するので、他人の目もあり作業がはかどるでしょう。

気分転換に自宅以外で作業したい方、出先でも作業したい方におすすめです。

なお、フリーランスエージェントでは、コワーキングスペースの利用を割引してくれたりするサービスがあるので、気になる方はぜひ調べてみてください。

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まとめ

本記事では、フリーランスが事務所を借りるメリット・デメリットや、事務所を選ぶときのポイントについて解説しました。

フリーランスは、自宅と独立した事務所ではなく、自宅で仕事をする人が多いです。実際に2018年の調査では、「フリーランス4人のうち3人が自宅で仕事をしている」ことがわかっています。

しかし、事務所を借りることには、いくつものメリットがあります。具体的には、自宅と事務所を明確に区別できることで自宅の住所を公開する必要がなくなる、仕事にメリハリを持たせられる、関係者を招きやすくなる、経費の計上が簡単になるなどです。

一方で、事務所を借りることで当然コストがかかったり、通勤の手間や時間が取られたり、さらにはライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができなくなるといったデメリットもあります。

これらのメリットとデメリットを考慮して、自分が事務所を借りるべきかどうかを判断しましょう。

また、フリーランスは収入が不安定で社会的信用度も低くなりがちなので、賃貸審査に通らないこともあります。賃貸物件を借りる以外で事務所を活用する方法についてもご紹介したので、ぜひ参考にしてみてください。

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