フリーランスの始め方は?始める前にやるべきこと5選

近年の社会における価値観の多様化や、オンラインコミュニケーションの機会の増加などにより、働き方に対する考えが変わったという人も多いことでしょう。

働く時間や場所に縛られず、自分の裁量で仕事を進めていきたいと考える人が増え、それに伴ってフリーランスという働き方が注目を集めています。

会社という組織にとらわれることなく、フリーランスという自由な働き方を選択したいと考えながらも、実際にフリーランスとして働くためには何から行動したらよいのかわからずに悩んでいる人もいるでしょう。

今回は、フリーランスを始める前にやるべきことや、代表的なフリーランスの仕事のご紹介、実際に仕事を獲得していく方法まで解説していきます。

「フリーランスとして活躍したい!」と興味を持っている人は、フリーランスへ踏み出すためのステップとして、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスの始め方

フリーランスとして仕事を始めるためには、具体的にどのような手続きが必要なのでしょうか。

個人事業の開業届提出

開業届とは、開業したことを税務署に申告するために提出する書類のことです。

事業を開始して1ヵ月以内に提出することが基本ですが、期限内に開業届を提出していなくても罰則などはありません。

開業届を提出することで、主に2つのメリットがあります。

1つ目は、確定申告において税金の控除額が高い青色申告が可能となることです。

開業届を提出していないと白色申告しか利用できないため、事業所得が一定以上になる場合には、節税のためにも開業届を提出しておくとよいでしょう。

2つ目は、開業時に屋号を決めることで、屋号つきの銀行口座を開設することが可能となることです。事業用に屋号の入った口座を作りたいという人は、開業届を提出しておく必要があります。

hhtps://relance.jp/blog/0048_freelance-kaigyoutodoke/

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続

個人事業開始申告書の提出

個人事業開始申告書とは、事業を始めたことを都道府県に報告するための届けです。

フリーランスは個人事業主となるため、地方税である個人事業税も課税されます。そのため、個人事業を開始した時には、都道府県税事務所へ申告することが必要なのです。

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続

青色申告承認申請書の提出

フリーランスになると、毎年自分で確定申告をする必要があります。確定申告時に税金の控除額が高くなる青色申告を希望するには、「青色申告承認申請書」を提出することが必要です。

「青色申告承認申請書」は開業日から2ヵ月以内に提出する必要があるため、開業届と一緒に提出しておくとよいでしょう。

hhtps://relance.jp/blog/0094-freelance-blue-declaration/

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続

国民年金と国民健康保険の手続き

会社員からフリーランスになる場合は、厚生年金から国民年金への切り替えと、会社の健康保険から国民健康保険への切り替えが必要です。忘れずに手続きをするようにしましょう。

hhtps://relance.jp/blog/0093-freelance-insurance/

参考:会社を退職した時の国民年金の手続き

参考:国民健康保険等へ切り替えるときの手続き

代表的なフリーランスの仕事7選

近年はさまざまな職種でフリーランスとして活躍する人が増えてきました。ここでは、フリーランスに向いている仕事をご紹介していきます。

エンジニア・プログラマー

エンジニアとプログラマーは、どちらもプログラミング言語を使ってシステム開発をおこなう仕事ですが、担当する工程に違いがあります。

エンジニアはシステムの設計を担当し、プログラマーはその仕様書をもとにプログラミング言語でコードを書いていく担当です。

さまざまな分野でのIT化推進によって、エンジニアやプログラマーのニーズはとても増えており、人材の供給が不足しているケースが非常に多くなっています。

いずれも専門的なスキルが必要なため、スキル取得のために時間がかかることもありますが、フリーランスでも高収入を目指すことが可能な職種といえるでしょう。

デザイナー

デザイナーにはさまざまな種類がありますが、フリーランスとして近年注目されているのがWEBデザイナーです。

WEBデザイナーとは、WEBサイトの構成やデザインをする仕事ですが、デザインセンスだけで務まる仕事ではありません。

「Illustrator」や「Photoshop」などのデザインソフトを使いこなしたり、「HTML」や「CSS」などのコーディングの知識も必要となってきます。

専門知識が必要な仕事ではありますが、独学でも比較的スキルを取得しやすく、未経験からでもフリーランスとして活躍できるといえるでしょう。

※参考サイト:S.Design.Labo
S.Design.LaboはIllustratorやPhotoshopをはじめとしたAdobe製品の使い方やテクニック、ポートフォリオやWEB制作など、デザイン系学生や就活生の助けになる情報を掲載しています。

ライター

オンラインメディアの普及により需要が高まっているのが、WEBライターです。

WEBライターとは、WEB上に掲載されるさまざまな文章の執筆をおこないます。メールマガジン、オウンドメディアの記事、コラム、ECサイトの商品説明文や動画のシナリオ作成まで、幅広い分野でニーズが増えているのです。

パソコン1つでいつでもどこでも作業が可能なため、フリーランスとして活躍するにはとても向いている仕事といえます。

資格や特殊な就業経験は必要ありませんが、わかりやすい文章を執筆できるライティングスキルと、SEO(検索エンジン最適化)やCWS(コンテンツ管理システム)に関する知識は身につけておくとよいでしょう。

また、専門分野での知識を深め、自分の得意分野を構築することで、高単価の仕事を獲得できるライターとして活躍する機会も増えていきます。

イラストレーター

イラストレーターは、さまざまな媒体で掲載されるイラストを描く仕事です。

雑誌や広告、商品のパッケージ、ポスター、チラシから、オンラインサイトに掲載されるイラストまで、非常に多くの場面でニーズがあり、活躍の場は多岐にわたります。

イラストレーターになるには、デザイン力や発想力、イラスト関係のソフトを使いこなすスキルが必要です。また、クライアントのニーズを汲み取る力や、市場や社会のトレンドを押さえる力も必要となるでしょう。

経験の浅いうちは比較的低単価の仕事が多いですが、実績と知名度をあげていくことで、収入アップや自由な働き方を実現することも期待できるでしょう。

動画編集者

動画編集者の仕事は、撮影された映像などの素材を加工・編集してつなげ、動画を組み立てたり、音源の挿入やテロップなどの文字を入れて動画を編集する仕事です。

YouTubeなどの動画サイトの普及やオンライン広告の増加により、動画編集者が活躍する機会はとても多くなりました。

動画編集ソフトを使いこなすスキルはもちろん、クライアントの要望を適切に取り入れたり、トレンドをうまくつかむスキルも重要です。

動画編集は、細かな調整をくり返す地味な作業が多く、集中してコツコツ作業することが苦にならない人に向いているといえるでしょう。

ブロガー・アフィリエイター

ブロガーもアフィリエイターも、基本的には運営するメディアに掲載するアフィリエイト広告から収益を得る職業といえますが、その人のメディアの運営スタイルによって使い分けられています。

ブロガーは、「自身でブログを運営し、そのブログにアフィリエイト広告を利用して収益を得ている人」と定義されることが多いです。

一方でアフィリエイターは「アフィリエイト広告そのものを大きな目的として、各種ブログやSNSを運営している人」と定義されます。

ブロガーもアフィリエイターも、継続的に発信活動を続ける継続力と、広告を効果的に活用できる分析力、ASP(Affiliate Service Provider:アフィリエイトサービスプロバイダ)の知識や各種SNSの運用スキルが必要です。

また、収益が出るまでには時間がかかることもあり、稼働時間に比例した報酬が発生するとも限らないため、長期的な目線でメディアをつくり上げていく根気が必要となります。

人気インフルエンサーや有名ブロガーになることができれば、自分のメディアが自動的に収益を生み出してくれる仕組みを確立できるため、夢のある仕事ともいえるでしょう。

カメラマン

カメラマンになるには、以前はプロの下で修行を積むことが一般的とされていましたが、近年は独学で始めたり、趣味の延長としてフリーランスで活動する人も増えています。

広告やイベント、結婚式などさまざまなシーンでニーズがあり、スキルを身につければ、活躍できる幅はとても広いです。

近年はカメラのデジタル化や多機能化が進んでおり、綺麗な写真を撮れるだけではなく、クライアントの希望をうまく汲み取る力や、他者と差別化できるセルフブランディング力も重要となります。

翻訳

翻訳は、さまざまな媒体で外国語を日本語に訳す仕事です。翻訳の対象は、紙媒体だけでなく、映像翻訳やWEBサイトまでと多岐に及びます。

対象とする言語に関する語学力はもちろんのこと、文の構造をしっかりと把握し、正しく訳す力も必要です。また、ジャンルによっては専門知識が求められるため、実務経験や翻訳経験が重要となる案件も少なくありません。

各種翻訳ツールが普及してきてはいますが、AIやコンピュータではできないような細かいニュアンスの選択や自然な文章表現は、やはり人間だからこそできるものです。プロの翻訳家のニーズはまだまだ多いといえるでしょう。

フリーランスを始める前にやるべきこと5選

フリーランスとして活動してみたいと考えていても、いきなり会社を退職して独立することは、勇気が要ることでしょう。

しっかりとした事前準備をしておかなければ、思わぬところで躓いてしまうことも少なくありません。

ここでは、フリーランスを始める前にやるべきこと5選を、詳しくご紹介していきます。

キャリアプランを考える

フリーランスとして活動する前に、長期的な将来のキャリアプランをしっかりと考えておきましょう。フリーランスになって、どのような働き方がしたいのか、将来はどのような仕事をしていきたいのか、そのための具体的な行動計画を立てることが重要です。

フリーランスを選択してから後悔しないためには、今の仕事への不満や勢いだけではなく、フリーランスという働き方が自分のキャリアプラン実現のために本当に合っているのかどうかを、しっかりと考えることが大切です。

フリーランスのメリットとデメリットをしっかりと認識し、自分の目標や適性を把握した上でキャリアプランを考えるようにしましょう。

スキルアップする

フリーランスの仕事は、未経験や独学で始められるものも多くあります。しかし、企業のさまざまな制度に守られている会社員とは異なり、フリーランスは自分のスキルと実績だけで仕事を獲得し続けなくてはなりません。

特にフリーランスになりたての頃は実績が少ないため、ある程度のスキルを持っている状態でないと仕事の獲得そのものが難しいことも多いでしょう。

実務経験の少ない人は、スクールに通ったり、オンラインコミュニティに参加して知識や人脈を広げておくなど、仕事の獲得に困らないようなスキルアップをする努力が必要といえます。

hhtps://relance.jp/blog/0058_freelance-skills-required/



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これからフリーランスとしてスキルを向上させたい方は是非ご参考にしてみてください。
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クレジットカードの契約

フリーランスとして活動するには、経費の支払い用としての事業用カードとプライベート用カードの2枚を、分けて使うことができると便利です。

事業用に使うクレジットカードを新しく用意する必要がある人は、会社を退職する前に必ずクレジットカードを契約しておきましょう。

残念ながらフリーランスへの社会的な信用度は低く、クレジットカードの審査を通過できないケースも少なくありません。

会社員として社会的な信用度が高い間に、クレジットカードの契約を済ませておくのをおすすめします。

事業用の口座解説

事業用の銀行口座の開設も、独立前に済ませておくとよいでしょう。

フリーランスとしての事業の入出金は、プライベート用の口座とは分けておくことで収支の管理がしやすくなります。収支管理アプリと連携しておくと自動で収支を記録してくれるので、おすすめです。

hhtps://relance.jp/blog/0099-freelance-account-creation/

事務所の賃貸契約

仕事をおこなう上で、自宅以外に事務所が必要だったり引っ越しが伴う場合には、フリーランスになる前に不動産の賃貸契約も済ませておきましょう。

社会的信用度の低いフリーランスは、不動産の賃貸契約時の審査も通りにくいからです。

働く場所に縛られないことがフリーランスの大きなメリットですが、不動産の契約ができないのでは元も子もありません。

希望する場所での仕事ができなくなってしまうようなことがないように、独立後の働く場所は事前にしっかりと用意しておくようにしましょう。

hhtps://relance.jp/blog/0097-freelance-rental-contract/

フリーランスの仕事の探し方を5つ解説

実際にフリーランスとして独立し仕事をする上で、どのように仕事を探したらよいのでしょうか。フリーランスの仕事の探し方を、具体的に5つご紹介していきます。

クラウドソーシングのサイトを利用する

フリーランスの仕事を探す方法として多くの人が利用しているのが、クラウドソーシングサイトです。

クラウドソーシングサイトに登録すると、掲載されている案件に応募して仕事を獲得できたり、自分のプロフィールを見たクライアントからスカウトを受けたりすることもできます。

「クラウドワークス」や「ランサーズ」が代表的ですが、他にもさまざまな特徴のクラウドソーシングサイトがあるので、自分に合ったサイトに登録してみるとよいでしょう。

企業への営業

ある程度実績や経験を積むと、企業への直接営業においても仕事を獲得しやすくなってきます。

自分の希望する業界や分野の仕事を得るには、自ら営業をして自分をうまくアピールしていく必要があります。

最近では、SNSも営業ツールのひとつとして活用されるようになっているため、企業の担当者もSNSに注目していることが多く、SNSを通しての営業活動もおすすめです。

知り合い・知人の紹介

フリーランスにとって重要なのが、人脈と信頼です。

実際にフリーランスとして活躍している人の中には、知り合いや知人から仕事を紹介してもらっている人がとても多く、条件のよい仕事は一般の募集で出まわる前に仲間内でシェアしていることも少なくありません。

「この人にお願いしたい」と思ってもらえるような実績を積み、人間関係を良好に保ち繋がりを大切にしておくことで、より条件のよい仕事を紹介してもらえる機会が増えます。つまり、自動的に仕事が舞い込んでくる状態をつくることができるといえるでしょう。

自分から営業を続けなくても仕事を紹介してもらえる状態をつくることができれば、フリーランスとしての活動も安定してきます。

セミナーを開催する/イベントで登壇する

自分のスキルや実績を広くアピールするために、セミナーやイベントに登壇することも効果的です。

フリーランスは自分のセルフブランディングも重要となるため、自分に興味を持ってくれる人、仕事を依頼してもらえる人に幅広くアピールしていく場を持つことが重要なのです。

最近ではオンラインでの開催が増え、セミナーの開催やイベントへの登壇をするハードルも低くなってきています。企画力・営業力が必要となりますが、多くの人に自分をアピールする場として、効果的に活用していくとよいでしょう。

まとめ

この記事では、フリーランスとして活動する前にやるべきことや知っておきたいことをご紹介してきました。

フリーランスという働き方は、全てを自分で考え、行動していく必要があります。フリーランスとして活動する前に、やるべきことをしっかりと知り、必要な知識を身につけておくことが大切だといえるでしょう。

必要な手続きがわかったら、まずはできることから行動し、フリーランスとしての一歩を踏み出してみましょう。

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