データサイエンティストの年収から必要なスキル・働き方について解説!
2023年2月9日
データサイエンティストは、企業が蓄積してきたデータを分析し、経営戦略や顧客満足度などのサービス改善案を立案するのが主な仕事です。アメリカでは、データサイエンティストは人気の職種で、年収も高くさまざまな分野で重宝されています。しかし日本国内においては、まだ知名度が低いのが現状です。
この記事では、データサイエンティストの年収から必要なスキル・働き方について解説をしていきたいと思います。
目次
データサイエンティストのフリーランスの年収や働き方
まずはデータサイエンティストのフリーランスの年収や働き方について解説をしていきます。
働き方
データサイエンティストの主な業務は、企業の課題を抽出後、課題解決に必要なデータを収集して、収集したデータの前処理・加工をおこなうことです。分析の結果はレポートとしてまとめ、課題解決にどのように活かしていけるかを検討していきます。
データサイエンティストが活躍できる場は、データ分析会社やコンサルティング企業、事業会社などがあります。
データ分析会社では、顧客から依頼を受けたデータのデータ分析や分析をおこなうための基盤を構築したり、データを元に機械学習を開発・導入したりします。データ分析に関わる数学的知識や統計学的知識、機械学習を開発できるプログラミング技術が求められることが多いです。
コンサルティング企業でデータサイエンティストとして働く場合には、クライアントから相談を受けた課題を解決するために、データを収集・分析し、課題解決の方法をプレゼンする必要があります。そのため、数学・統計学的知識やプログラミング技術に合わせて、経営に関する知識も大切です。
事業会社のデータサイエンティストは、会社の売り上げやコストカットなど利益を向上させることを目的として、データ分析を活用することが多い傾向にあります。利益向上を図るためには、分析したデータから予測モデルを作成するための数学・統計学的知識や、利益向上に向けた施策を立案する経営知識が欠かせません。
データサイエンティストといっても、業務内容は多岐に渡っているのが現状です。
データサイエンティストはデータとパソコンさえあれば、業務がどこでもできるため、企業に常駐する必要がなく、自由な働き方ができます。
しかし、扱うデータが機密情報などを含む場合には外部に持ち出すことができないため、全てのデータサイエンティストがリモートワークが可能という訳ではない点に注意してください。
年収
正社員のデータサイエンティストの平均年収は、求人ボックスによると696万円(2023年1月10日現在)とされています。フリーランススタートが発表するフリーランスのデータサイエンティストの平均月単価が63.7万円(2023年1月10日現在)なので、年収は764万円と算出されます。日本の平均年収の461万円と比較しても、データサイエンティストの平均年収はかなり高いです。
またアメリカではデータサイエンティストの人気が高く、2022年の報告ではなりたい職種第3位となっています。アメリカのデータサイエンティストの基本給の中央値は12万ドルで、1ドル=130円で換算すると年収1560万になります。
案件数
データサイエンティストの案件数を、フリーランススタートで見てみると、1568件あり、そのうち1143件が常駐勤務、425件がリモートワーク・在宅ワーク(2023年1月10時点)となっています。
データサイエンティストの案件数は、まだまだ多いとはいえません。しかし、経済産業省の発表では、ビッグデータ分野は今後大幅な市場拡大が予想され、ビッグデータを扱えるデータサイエンティストなどIT人材が不足すると推計されています。
以上のことからもデータサイエンティストの需要は今後ますます増えていくでしょう。
実際のデータサイエンティストのフリーランス案件を紹介!
ここからは、データサイエンティストのフリーランス案件を紹介していきます。気になる求人があれば、問い合わせや今後の活動の参考にしてください。
Relance案件
データサイエンティスト
■職務内容
・データ集計基盤構築
・機械学習基盤構築
・新機能の開発
・機能改善要望についての開発
・予測モデルの開発および運用
・障害発生時の対応
■開発環境
・開発言語: Python
・DB:Redshift, Aurora(PostgreSQL互換)
・インフラ: Amazon Web Services
・AWS製品: ECS, S3, Step Functions, Lambda
・機械学習ツール:Kedro, MLflow
・ツール: GitHub、ZenHub、Slack、CircleCI、Sentry
■必須スキル
下記いずれか
・データサイエンティストとして、分析の問題設定から従事されたご経験
・機械学習エンジニアとしての研究開発のご経験
・テーブルデータを用いたモデル開発・データ分析のご経験
■歓迎スキル
下記いずれか
・時系列データの解析手法に関する知識
・統計学・機械学習に関する基礎的な理解
・ビジネス課題に対して機械学習を適用して解決しようとした経験
■働き方
リモートメイン
■契約内容
・想定稼働日数/週:5
■報酬
月収(税抜き):800,000円 ~ 900,000円
データサイエンティストのフリーランスの将来性や今後の需要は?
データサイエンティストは現在アメリカで人気の高い職種であり、これからの将来性や需要は高いといえます。では、日本ではどうでしょうか?
Geekly Mediaの報告では、データサイエンティストの求人は年々増加傾向にあるものの、経済産業省委託事業報告では、データサイエンティストは2020年には4.8万人、将来的には25万人が不足すると予想されています。DX化やIT化に力を入れる企業も増えていく中、データサイエンティストがより一層重宝されるようになるでしょう。
また、2022年後半から2023年に入って、 ChatGPTやcatchyなどのAI技術を活用したサービスがいくつも発表されており、機械学習を扱えるデータサイエンティストは、これからの将来性も高いといえます。
データサイエンティストがフリーランス案件を獲得する方法
ここからは、データサイエンティストがフリーランス案件を獲得する方法について、解説をしていきたいと思います。データサイエンティストは、将来性も需要も高いため、今のうちにフリーランスとしての実績を積んでおくことで、将来重宝される人材となれる可能性が高いです。
データサイエンティストがフリーランス案件を獲得するなら、フリーランスエージェントの利用がおすすめです。
他にもフリーランス案件の獲得方法には、SNSやコミュニティに参加して案件を直接獲得する方法やクラウドソーシングサイトの活用、企業HPからアポイントを取り、営業を行う方法などがあります。
しかし、データサイエンティストがフリーランス案件を直接獲得するためには、これまでの実績が必要であったり、営業をしながら案件を進めていったりなどハードルが高いのも事実です。
フリーランスエージェントを活用すれば、現在のスキルに合った案件を紹介してもらえます。また、営業活動や企業との交渉・調整を代わりに行ってくれるため、案件に集中することができます。
特に営業が苦手な方や案件に集中して取り組みたい方は、フリーランスエージェントを活用するのがおすすめです。
データサイエンティストのフリーランスに必要なスキル
データサイエンティストのフリーランスには、どういったスキルが必要なのか?ここからは、データサイエンティストのフリーランスに必要なスキルについて解説をしていきます。
必要なスキルは、次の4つです
- プログラミングスキル
- データ処理スキル
- 統計スキル
- 問題解決能力
プログラミングスキル
データ分析をおこなうためには、プログラミング言語の習得が必要です。特にPythonやR言語はデータ分析を得意としているプログラミング言語のため、どちらかのプログラミング言語を習得しておきましょう。
PythonとR言語、どちらのプログラミング言語もデータ分析に向き、機械学習を実装することができます。
Pythonは、DjangoやFlaskと呼ばれるフレームワークを使うことで、webアプリケーションを開発することが可能です。また、Pythonは複雑な数学・統計学的知識を有していなくても、ライブラリの知識があれば、機械学習や高度な計算処理などを実装することができます。
データ処理スキル
データ分析では、大量のデータを扱います。そのため効率良くデータ処理をおこなうために、データベースの知識やSQLのスキルが必要です。
また、データベースの知識だけあってもSQLのスキルがなければ、データ抽出やテーブル結合、VIEWなどができないため、同時にSQLの能力も求められます。
統計スキル
データサイエンティストは、自身の立てた仮説を検証する際に統計スキルも必要になります。
そもそも統計学のベースは数学であるため、確率や微分積分、線形代数などの数学の知識も押さえておかなければなりません。
問題解決能力
データサイエンティストは、データ分析の結果からクライアントが抱えている課題を特定し、課題を解決する施策や戦略の策定までおこないます。
クライアントの問題解決のために、プレゼンする場面もあるでしょう。データサイエンティストには幅広い能力が求められるのです。
データサイエンティストのフリーランスが高単価な案件を獲得するには?
ここからはデータサイエンティストのフリーランスが高単価な案件を獲得する方法について、解説をしていきます。これから案件獲得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
商流の浅い案件に参画する
SES契約では商流の深さが大切です。商流が深くなればなるだけ、仲介業者が増え、仲介手数料(中抜き)を取られてしまい、もらえる報酬が減ってしまいます。
また、商流の深いところは、下流工程の案件がほとんどであるため、設計や要件定義などの上流工程の経験を積むことが難しくなってしまいます。そのため、データサイエンティストのフリーランスは、商流の浅い案件に参画するのがおすすめです。
一方で、未経験者やプログラミングスクール卒業生でもキャリアをスタートできるSES企業もあります。未経験者を積極的に採用している企業では、下流工程から経験を積むこともできます。
データサイエンティストのフリーランスとして活動し始めたばかりの頃には、商流の深い案件から参画し、技術と知識を身につけながら商流の浅い案件に参画していくのも、一つの方法です。
コミュニケーションスキル
データサイエンティストのフリーランスとして、大切なのがコミュニケーションスキルです。クライアントから課題と要件をヒアリングするためには、円滑なコミュニケーションが必要になります。
データサイエンティストはデータ分析の結果をクライアントに提示し、プレゼンすることも多く、コンサルのような業務をおこないます。
商流が浅い案件に参画する際は、クライアントと直接やり取りし、ヒアリングする機会も増えるためコミュニケーションスキルを磨いておくことがおすすめです。
資格を取る
データサイエンティストに関する資格を取ることで、客観的に自分の力を証明することができるようになります。その結果、案件を獲得しやすくなったり、高単価な案件に応募できたりします。
データサイエンティストに関連する資格は、次のような資格があります。
- 情報処理技術者試験
- オラクルマスター
- 統計検定
- 統計士・データ解析士
- データベーススペシャリスト試験
合格率が20%以下の試験もありますが、比較的難易度の易しい試験もあるので、スキルアップのために受験してみてもいいでしょう。
また、データサイエンティストとして働くなら、分野問わず統計学の知識は求められるので、統計検定については取得しておくといいです。
統計検定2級は大学1・2年生に学ぶ、統計学の基礎知識とその活用力を問われる問題が多いです。合格率は40%程度なので、ぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
この記事では、データサイエンティストの年収から必要なスキル・働き方について解説をしました。
データサイエンティストは国内ではあまり認知がされていない職種ですが、AI技術の発展やビッグデータの活用などデータサイエンティストを必要としている現場は増えてきています。
ぜひ今回の記事を参考に、データサイエンティストのフリーランスを目指してみてください。
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