Rubyに将来性はある?将来性があると言える理由や必要なスキルを解説
Rubyに興味を持って調べてみると、「やめとけ」や「将来性がない」といったネガティブな情報を見て、不安になる方も多いでしょう。
では、本当にRubyは将来性がないのでしょうか。結論として、4つの理由からRubyには将来性があると言えます。
この記事では、Rubyに将来性がある理由や将来性のないプログラミング言語の特徴、Rubyエンジニアに必要なスキルを紹介していきます。
目次
Rubyの将来性はあると言える4つの理由
「Rubyには将来性がない」などの悲観的な意見を目にしますが、Rubyは将来性がまだあるプログラミング言語と言えます。ここでは、Rubyの将来性があると言える4つの理由について解説をしていきます。
- 開発が速い
- 汎用性が高い
- 既存システムの保守運用
- プログラミング未経験でも学習しやすい
1つずつ解説をしていきます。
開発が速い
Rubyに将来性があると言える理由の1つに、開発速度が速い点が挙げられます。特にRubyのフレームワークであるRuby on Railsを使えば、Webアプリケーションを短期間で開発することができます。
フレームワークは、Webアプリケーションを開発するために必要な機能をあらかじめ用意した枠組みのことで、機能を拡張していくことで効率的な開発が可能となります。
汎用性が高い
Rubyで開発することができるものはさまざまあり、代表例は以下の通りです。
- SNS
- ブログ
- オンラインショップ
- APIの実装
- チャットボット
- PCゲーム
Rubyは豊富なライブラリを持つことも特長であり、ログイン機能やユーザー機能、決済機能などさまざまな機能を簡単に実装することができます。さらにリアルタイムでの双方向の通信を得意とするため、SNSやオンラインショップの開発に適しています。
特に、APIについてはRuby on Railsを使用することで実装が可能です。APIとは、あるアプリケーションやソフトウェアを別のアプリケーションやソフトウェアと連携させることを指し、機能性の拡張が期待できます。
また、Rubyでチャットボットを開発する際には、Litaというライブラリを使用します。チャットボットとは人が入力した文章や音声に対して自動的に返答をする機能であり、分析についてAI領域に強いPythonと組み合わせて開発すると効果的です。
既存システムの保守運用
Rubyがリリースされたのは1995年で、これまでに多くのサービスが開発されてきました。Rubyで開発されているサービスとして、エムスリーやDeNA、クックパッドなどの有名企業があります。
また、プロエンジニアで紹介されているRuby案件の平均単価は月額85万円と高単価で、Rubyは現時点で需要が高い言語であることがわかります。
これまでに開発されてきたサービスが将来的にも利用されていくため、今後はサービスの保守運用をおこなう必要があり、Rubyの需要は今後も続いていくと言えるでしょう。
参考サイト:はじめに|Rubyアソシエーション
参考サイト:Rubyを採用している企業|what we use
プログラミング未経験でも学習しやすい
Rubyは初心者向けのプログラミング言語として開発されており、学習難易度は低いと言えます。Rubyを開発した方が日本人ということもあり、日本語での情報が豊富です。
日本語での情報が多いと、学習中にわからなくなった時にも調べやすく、同じようなエラーでつまづいている方が解決策をインターネット上にアップしていることもあります。
また、コード記述がシンプルで、少ないコード量で開発することができるのも、Rubyの学習難易度が低く、将来性があると言える理由です。
Rubyはやめとけと言われる3つの理由
ここまでで、Rubyに将来性がある理由を説明しました。ではなぜ、「Rubyはやめとけ」と言われているのでしょうか。ここからは、「Rubyはやめとけ」と言われている理由について解説していきます。
Rubyはやめとけと言われている理由は、次の3つです。
- 自由度が高く保守が難しい
- 他のプログラミング言語による替えが効く
- PHPで開発されているものが多い
自由度が高く保守が難しい
Rubyは自由度が高く、柔軟な開発が可能です。自由に開発ができるというのは、同じ結果を得るためのコード記述がいくつもあるということを意味します。そのため、他の人が記述したコードを理解するまでに時間がかかってしまい、保守運用が難しくなってしまうのです。
保守運用が難しい場合には、セキュリティ面などで問題が生じてしまう可能性があるため、Rubyから他のプログラミング言語に移行してしまうサービスもあります。
他のプログラミング言語による替えが効く
また、Rubyは汎用性が高い一方で、Rubyで開発できるものはその他のプログラミング言語でも開発が可能です。Rubyでしか開発することができるサービスがあまりないため、他のプログラミング言語による替えが効いてしまいます。
例えば、AIやデータサイエンス分野で使われることが多いPythonというプログラミング言語も、DjangoやFlaskというWebアプリケーション向けのフレームワークが用意されています。そのため、Webアプリケーションを開発する目的でRubyの学習を始める、という人が減ってきており、オリジナル性に乏しいことがRubyはやめとけと言われる原因の1つです。
PHPで開発されているものが多い
Ruby on Railsを使えばWebアプリケーションを短期間で開発することができます。しかし、Webアプリケーション開発に使用されているプログラミング言語のシェア1位はJavaScriptとPHPとなっています。
そのため、あえてRuby on RailsでWebアプリケーションを開発する必要がなく、Webアプリケーションを開発したい場合には、JavaScriptかPHPの学習を選択することが多いです。
一方で、WebアプリケーションもAPI実装もSNSも作ってみたい、という方やまだ開発したいサービスは明確になっていないけど、何かしらを開発してみたい、という方は、Rubyの学習がおすすめと言えます。
汎用性の高いRubyを学ぶことで、さまざまなサービスを開発することができます。
参考サイト:Webサービスで使用される開発言語 JavaScriptとPHPが1位、Pythonは3位|Ledge.ai
将来性のないプログラミング言語とは?
では、将来性のないプログラミング言語とは、どういったプログラミング言語でしょうか?将来性のないプログラミング言語の特徴がわかれば、Rubyに将来性がある理由について、理解が深まります。
将来性がないと言えるプログラミング言語は、次の3つです。
- Objective-C
- Perl
- VB.NET
Objective-C
Objective-CはiOSアプリの開発に使われていましたが、現在はSwiftでiOSアプリが開発されています。Swiftはコードがシンプルでプログラミング未経験者でも学習しやすく、アプリ開発状況をリアルタイムで確認することができます。
Swiftが開発された当初はSwiftのツールキットが充実しておらず、Objective-Cを使って開発していることもありました。しかし、現在ではSwiftのツールキットが豊富になり、Swiftで簡単に実装できるようになったため、Objective-Cを使って開発するメリットがなくなっています。
Perl
PerlはWebサービスの開発に使われることが多かったプログラミング言語ですが、現在はPHPやJavaScriptが主に使用されています。
そのため、今から改めてPerlの学習を始めるメリットがなく、需要も限られているため、Perlは将来性のないプログラミング言語の1つと言えます。
VB.NET
Windowsでアプリケーション開発をおこなう際に使用されているプログラミング言語がVB.NETです。現在では、VB.NETを使わなくてもWindowsでアプリケーション開発を行えるようになっているため、VB.NETの需要が下がっており、将来性のないプログラミング言語と言えます。
Rubyエンジニアになるために必要な3つスキル
ここからはRubyエンジニアになるために必要な3つのスキルについて解説をしていきます。Rubyエンジニアに必要なスキルは、次の3つです。
- フレームワークの理解
- インフラに関する理解
- フロントエンドに関する理解
フレームワークの理解
Rubyでよく使われている、Ruby on Railsの理解は重要になります。Ruby on Railsを使うと、効率よくWebアプリケーションを開発することができ、Rubyエンジニアの案件では、多くがRuby on Railsを必須スキルとしています。
インフラに関する理解
Rubyはバックエンドを開発するためのプログラミング言語です。そのため、インフラに関する理解が求められます。必要となるインフラの知識として、サーバー・セキュリティ・ネットワークに関するスキルと知識は身につけておくことをおすすめします。
フロントエンドに関する理解
インフラなどバックエンドの知識が深まったら、フロントエンドに関する理解も深めるのがおすすめです。バックエンド・フロントエンド両方の知識・スキルを持っているフルスタックエンジニアになれば、エンジニアとしての希少価値が高まり、高単価な案件に参画できるようになるでしょう。
Rubyエンジニアになるための方法
では実際に、Rubyエンジニアになるためにどうすればよいのでしょうか。Rubyエンジニアになるためには、次の3つの方法があります。
- Webサイトや参考書を利用する
- 動画教材を利用する
- プログラミングスクールを利用する
Webサイトや参考書を利用する
最も手軽にRubyを学べるのが、Webサイトや参考書を利用する方法です。Rubyは日本で開発・リリースされたプログラミング言語のため、日本語の情報が豊富にあります。そのため、Googleで調べれば基本的なことは解決することが多いです。
また、開発中にエラーが出た場合も、エラー文をそのまま検索すれば、解決方法を解説してくれているサイトが見つかります。
もし見つからない場合には、teratailやstack overflowなどのQ&Aサイトで質問するのがおすすめです。答えが必ず返ってくるわけではありませんが、返ってくればエラーを解消することができます。
動画教材を利用する
最近では、動画教材も増えてきており、Rubyの基本的なことはYouTubeで無料で学ぶことが可能です。また、発展内容を学びたい場合には、Udemyという動画教材サイトを利用することで、学ぶこともできます。
しかし、動画教材を使った学習では、わからない部分やエラーが解消できない部分を質問することができないので、挫折しやすいと言えます。
プログラミングスクールを利用する
最も挫折しにくく、就職・転職サポートも受けることができるのが、プログラミングスクールでRubyを学ぶ方法です。
プログラミングスクールを利用することで、短期間で体系的にRubyについて学ぶことができます。また、プログラミングスクールによっても異なりますが、就職・転職サポートをおこなっていたり、副業案件を紹介してくれるプログラミングスクールもあります。
Rubyを学ぶ上で、一番のハードルはわからないことを気軽に質問することができない点です。しかしプログラミングスクールを利用することで、わからないことをその場で気軽に質問することができるので、挫折をしにくいです。
まとめ
この記事では、Rubyの将来性がある理由や将来性のないプログラミング言語の特徴、Rubyエンジニアに必要なスキルについて解説をしました。Rubyは日本で開発・リリースされたプログラミング言語で、プログラミング未経験の方でも学習しやすいです。
また、Ruby on Railsを使用することで、短期間で効率よくWebアプリケーションを開発することが可能で、汎用性が高くさまざまなサービスを開発できることから、将来性が高いため、今からでも学んでおきたいプログラミング言語の一つです。
ぜひ今回の記事を参考に、Rubyの学習を始めてみてください。
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