スキルなしでもフリーランスエンジニアになるには?スキルアップの方法や注意点も解説!

「今の会社が激務・薄給だから、悠々自適そうなフリーランスに憧れる」「フリーランスになりたいけど、スキルなしでやっていけるイメージが持てない」といった悩みを抱えている方はいませんか。

一般的には会社員として十分に経験・実績を積んだ後フリーランスに転身するケースが多いですが、立ち回り次第ではスキルなしの状態からでもフリーランスとして活躍していくことは可能です。

本記事では、スキルなしでもフリーランスエンジニアになれる理由や、フリーランスとして成功するコツを解説します。独立後に会社員に戻れるのかについても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

スキルなしでもフリーランスエンジニアになれる理由

以下3つの理由から、十分なスキルがなくてもフリーランスエンジニアになれる可能性は十分にあるといえます。

  • IT人材の不足が続くから
  • クラウドソーシングやエージェントが増加しているから
  • 学習環境が豊富にあるから

IT人材の不足やエージェント増加の詳細について解説します。

IT人材の不足が続くから

今後IT人材の不足はますます加速していくといわれており、エンジニアの需要は高いと予想されます。経済産業省の調査によると、2030年には、IT人材が少なくとも16万人不足する見通しです。

出典: IT 人材需給に関する調査 | 調査報告書

転職サイトdodaの転職求人倍率においても、エンジニア(IT・通信)の求人倍率は、10.19倍と、他の職種に大きく差をつけて1位となっています。最も人の足りている「事務アシスタント:0.42倍」と比較すると約20倍にもなっており、エンジニアがいかに人材不足であるかが読み取れるでしょう。

出典:転職求人倍率レポート(2023年9月)|doda

こうした背景から、エンジニアのニーズは非常に高く、たとえエンジニアとしての経験が浅くても、企業によっては依頼してもらえる可能性があるといえます。

クラウドソーシングやエージェントが増加しているから

近年では、クラウドソーシングやエージェントといったフリーランス向けサービスが増加してきています。

クラウドソーシングとは、発注主がインターネットを通じて、自社の業務を代行できる人に業務委託を依頼するサービスです。クラウドソーシングサービスとしては、クラウドワークスやランサーズ、ココナラが代表的でしょう。エージェントとは、個人と企業の間に入って取り引きの仲介をし、取り引きを円滑に進めていくサービスを指します。

業務委託受託者を探す多くの企業がこれらのサービスを利用しており、経験の浅いフリーランスエンジニア向けの求人も少なからず市場に出回っています。そのため、経験の浅いエンジニアであっても、フリーランス案件を獲得しやすいのです。

学習環境が豊富にあるから

昨今は学習しやすい環境が整っているため、独学でもスキルを習得しやすいです。

たとえば、「YouTube」「ブログ(Qiita)」「プログラミングスクール」「オンラインスクール」と、数多くの学習媒体があります。

YouTubeやブログのように無料で閲覧できるものも多いため、費用をかけずに学習を進めていくことも十分に可能です。こうした媒体では、実際に活躍しているエンジニアのノウハウを得られ、無料であっても質の高い情報にアクセスできます。

また、ネットで検索した情報に答えがない場合は、質問掲示板などで質問もできます。そのため独学でも疑問を解消しやすく、スキルが身につきやすいのです。

こうした学習環境をうまく活用できれば、現時点でのスキルは乏しくても、フリーランスエンジニアとしての能力を高めていけます。ひいては、案件獲得にもつながるでしょう。

スキルなしでもフリーランスとして独立して成功する方法

ここまで解説したとおり、たとえ現時点で経験がなくても、学習を進めていけばフリーランスエンジニアとして十分に活動していける見込みはあります。ただし、やみくもに努力をしても、方向性を間違えると失敗してしまいやすいでしょう。十分なスキルがなくてもフリーランスとして独立するためには、以下のポイントを押さえて行動していくことがおすすめです。

  • 需要の高いスキルを身につける
  • チームでの開発経験を積む
  • 1つのプロジェクトへ長期的に参画する
  • エージェントを活用して実績を作る
  • フリーランス仲間の人脈を作る

それぞれの詳細について解説します。

需要の高いスキルを身につける

スキルの乏しい人がフリーランスエンジニアとして活動していくためには、需要の高いスキルに絞って学習を進めることが大切です。

エンジニアの技術・言語の需要は社会トレンドによって大きく変動し、需要の高低は報酬の高低にも直結します。需要の高い技術を武器に活動すると獲得できる案件の単価も上がり、需要の低い技術を身につけてしまうと獲得する案件の単価も下がりかねません。また、需要が高い技術・言語ほど案件母数も増え、より多くの案件を獲得しやすくなるものです。

実際に、paizaの「プログラミング言語に関する調査(2022年版)」によると、「Scala」「TypeScript」「Go」といったモダン言語は企業からのニーズがとくに高く、各スキルを扱える人材の平均年収も高いことがわかっています。

出典:「プログラミング言語に関する調査(2022年版)」|paiza

企業からのニーズが高い技術の案件は高単価となりやすいため、求められることの多い技術を身につけることが賢明といえるでしょう。ScalaやGoのほかにも、クラウドやAIの技術も需要が高く、報酬も高額になりやすいです。

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チームでの開発経験を積む

独学などでスキルを高め、フリーランスエンジニアとしての案件を獲得できるようになった際には、チームでの開発経験を積めるプロジェクトへ積極的に参加しましょう。

チーム開発の経験は、クライアントからとくに評価される要素となります。個人で活動するイメージの強いフリーランスですが、エンジニアの案件に関してはチームで開発するものも多いです。チームで開発した経験があれば、コミュニケーション能力が備わっていると判断される材料にもなり、プロジェクトを円滑に進められると見なされやすいでしょう。

チームでの開発は規模が大きいほど難易度が高くなるため、その分、実績として提示する際にも評価されやすくなります。

1つのプロジェクトへ長期的に参画する

チーム開発経験に加えて長期的にプロジェクト参画した経験も、実績としてクライアントから高く評価される傾向にあります。

フリーランス案件は、契約期間が1〜3か月で更新されていくのが一般的です。そして、総合的な能力が高くクライアントを満足させられる人ほど、継続更新となりやすいものです。半年〜1年以上の実績があれば、「特定のクライアントから評価されている能力の高いエンジニア」と判断されやすくなります。

フリーランスの効率的な立ち回りとしては、割に合わない案件はすぐにやめて、よりよい案件を代わりに受注していく方法が推奨されることもあります。ただし、多少待遇が悪くても1つの案件を長く継続すれば、実績として後々に活かせます。案件の入れ替えを検討する際には、そのことも視野に入れておくとよいでしょう。

エージェントを活用して実績を作る

フリーランスは営業力の重要さが説かれることも多いですが、プロに営業活動を任せられるサービスもあります。それが「フリーランスエージェント」です。フリーランスの代わりに案件探しから、営業、企業との交渉まで代行してもらえます。

またエージェントでは、サービスに登録したフリーランスへの詳細なヒアリングを通じて、その人のスキルレベルや希望条件に合った案件を紹介してくれます。それにより、割安の案件で疲弊するリスクを避けられ、効率的に高単価の案件を獲得しやすくなるのです。

エージェントは、案件を獲得して実績を積んでいく際にも大いに役立つサービスであるため、積極的に活用しましょう。

フリーランス仲間の人脈を作る

フリーランス仲間をつくることも、フリーランスエンジニアとして活躍していく上で重要です。仲間はよき相談相手になってくれたり、時には案件を紹介してくれたりします。

人脈経由での案件獲得も侮れません。

フリーランス協会の「フリーランス白書2023」でも、案件獲得経路として最も多いのは人脈であることがわかっています。仕事獲得の経路の1位は「人脈」で、その割合は全体の33.6%、2位は「過去・現在の取引先」で33.5%という結果でした。いずれも人との関わりで生まれるものです。

1人で活動するイメージのあるフリーランスですが、積極的にコミュニティに参加してフリーランス仲間や相談相手を見つけていくことも非常に大切といえます。

参考:フリーランス白書2023|プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会

スキルなしのフリーランスが独立して失敗するパターン

スキルなしのフリーランスが、独立して失敗するパターンもあります。

次のような失敗には、とくに注意が必要です。

  • 案件獲得の見込みがないのに独立してしまう
  • 低単価案件ばかり受注してスキルアップしない
  • 案件数を多く抱え込みすぎてセルフブラック化する
  • 収入が不安定で資金繰りが厳しくなる

具体的にどういった点に問題があるのかを見ていきましょう。

それぞれの対処法については後述します。

案件獲得の見込みがないのに独立してしまう

十分なスキル・実績がない状態でフリーランスへと転身してしまうと、失敗しやすくなります。

案件獲得の見込みが立たない状態で勢いで独立すると、「フリーランスになったものの、全然案件が獲得できない」「バイトをしないと生活できない」といった問題を抱えやすくなるでしょう。また、かろうじて案件を獲得できても、案件獲得の営業の効率が悪い、報酬も割安なものしかない、といった状態にも陥りかねません。

低単価案件ばかり受注してスキルアップしない

案件を獲得できたとしても、低単価のものが多ければフリーランスとして疲弊しやすく、キャリアも行きづまりやすいといえます。低単価案件ばかりをこなしていると、当然高年収は期待できず、激務で生活をカバーするようなワークスタイルにもなってしまいやすいです。

低単価案件であっても、企業と取り引きする以上、ある程度のスキルアップや実績として積むことは期待できます。ただし、低単価の案件は難易度の低いものが多く、ある一定のラインを超えると伸び悩んでしまうでしょう。

現状の自分がこなせる案件だけを受注し続けても、スキルアップにはなりません。

フリーランスは40代以降になると年齢制限の影響も出てくるため、スキルアップしないままでは悲惨な末路も考えられるでしょう。

案件数を多く抱え込みすぎてセルフブラック化する

案件数を多く抱えすぎることにより、働きすぎになってしまうケースも少なくありません。

収入を上げるための1つの手段としては、案件数を増やす選択肢もあります。ただし、案件数を増やせば、その分働く時間も増えてしまう点には注意が必要です。

仮に月250時間働かなければ消化しきれない量の案件を抱えてしまった場合、企業でいうブラック労働と何ら変わりありません。抱える案件の量にかかわらず、納期遅延や低品質の納品をしてしまうと、自身の評判は下がり、失注にもつながります。

受注した限りは、すべての案件を納期内に高品質で消化することが求められますが、それをこなす過程でセルフブラック化してしまうことがあるのです。自由を求めてフリーランスになったのに、会社員時代より多忙になってしまうといった場合、本末転倒といえるでしょう。

収入が不安定で資金繰りが厳しくなる

フリーランスは収入が不安定になりやすく、資金繰りが厳しくなることも少なくありません。

フリーランスの場合、案件ごとに契約して報酬を得るため、月ごとの収入が変動しやすいという特徴があります。とくにフリーランスになりたての方は、専門スキルや営業スキルが未熟であるため、十分な数の案件を獲得できず、獲得できても低単価であることが多いです。そうしたケースでは、とくに不安定になりやすいでしょう。

また、振り込み日を考慮せずに支出を増やしたり、いきなり独立してしまったりすると、資金繰りで窮地に立たされることもあります。フリーランス案件の報酬は、翌々月払いのことも少なくないため、口座引き落としに間に合わなくなることもあるのです。

スキルなしのフリーランスが独立する前に準備するべきこと

スキルがなくてもフリーランスとして独立できますが、経験や技術が浅いほど失敗しやすいことも事実です。

独立する前には、以下の準備を忘れずにおこないましょう。

  • エージェントに相談する
  • 生活費半年分の貯金をする

しっかりと準備しておけば、失敗するリスクを軽減できます。

エージェントに相談する

独立する前には、フリーランスエージェントに相談してみることが賢明です。自分のスキルレベルはどのくらいなのか、フリーランスとして独立できそうかをエージェントに相談しましょう。エージェントでは、自身のスキル・経験を客観的かつ適切に評価してくれることに加えて、獲得できそうな案件まで教えてくれます。

スキルに関する相談だけでなく、どのようなサービスを受けられるかなどを確認しておくこともおすすめです。

エージェントの中には、Relanceのように以下の福利更生サービスを提供しているところもあります。

  • 保険
  • キャリア支援
  • 法律相談
  • トラブル保証
  • 会計・総務
  • コワーキング
  • スペース
  • 先払い

こうしたサービスの有無を確認しておくことで、「転身後のキャリア設計に自信がない」「会計業務をこなせそうにない」「法律問題への対処に困りそう」といった不安を軽減できるはずです。

フリーランスエンジニア向けのRelanceでは、常時フリーランス志望のエンジニアからの相談を受け付けております。自身のスキルレベルや活動の方向性に不安がある場合は、お気軽にRelanceにお問い合わせください。

参考:Relance

生活費半年分の貯金をする

フリーランスとして独立する前には、しっかりと貯金をしておくことも重要です。

とくにフリーランスになりたてのうちは、収入が不安定になってしまいます。収入の変動が大きいと精神的にも悪影響を受けやすく、モチベーションの低下なども引き起こしやすいです。

その点、独立前に貯金をしておけば、収入が減少しても経済的に大きな痛手を負うことが少なくなり、精神面の安定も期待できます。また、固定費を見直して無駄な出費を減らすこともおすすめです。

収入が不安定になりやすいというフリーランスの性質に合わせて、貯金や節約を心がけましょう。

スキルなしからフリーランスがスキルアップしていくコツ

スキルが浅いフリーランスがスキルを高めていくには、次のようなポイントも重要です。

  • キャリアプランを明確にする
  • 高単価案件の獲得を目指す
  • エージェントや会計ソフトを利用して本業以外の時間を減らす

それぞれの詳細について解説します。

キャリアプランを明確にする

フリーランスエンジニアとしてのキャリアプランを明確するには、以下のような点について考えるのがおすすめです。

  • 「なぜフリーランスになりたいのか」
  • 「転職ではダメなのか」
  • 「エンジニアには様々な職種があるが、どれになりたいのか」
  • 「開発対象によって言語が変わるが、どの言語を習得するべきなのか」 など

フリーランスとして活躍していくには、継続的な自己研鑽や戦略的な立ち回りが重要といえます。

自身の動機を明らかにし、モチベーションを保ったままで継続していけそうかを確認したり、選択する職種・言語に論理的な理由づけができるのかなどを確かめたりしましょう。

キャリアプランを決める際にもエージェントが役立ちますので、積極的に活用することをおすすめします。

高単価案件の獲得を目指す

フリーランスとしてスキルを高めていくには、案件数を安易に増やすのではなく、高単価の案件を積極的に獲得することも重要です。案件数を増やせば収入を増やせるものの、その分働くことへの負担は増えてしまい、将来的に年齢を重ねたときに継続するのが厳しくなってしまうでしょう。

効率的なスキルアップを図るなら、高単価案件の受注量を増やしていくことが大切です。先述のとおり、需要の高い言語ほど高単価になりやすいので、需要の高いスキルを身につけていきましょう。また、単純にエンジニアとしての経験や技術、経験年数を深めていくことも重要です。

エージェントや会計ソフトを利用して本業以外の時間を減らす

スキルのないフリーランスがキャリアを高めていくには、本業以外の時間を減らし、スキルアップに充てる時間を増やすことも大切です。

フリーランスは、本業に加えて営業や税務も並行しておこなう必要があります。多くの場合、営業や税務の知識・経験に乏しく、別途学習をする必要があるでしょう。しかし、本業以外の事柄に時間や手間が取られてしまうと、本業に割けるリソースが減ってしまい、成長も鈍化してしまいます。

そのため、エージェントや会計ソフトといった、フリーランスにとって役立つサービ・ツールを活用するようにしましょう。たとえばRelanceでは、福利厚生サービスの1つとして、会計サポートも提供しています。

参考:Relance

案件数は2~3件を目安にする

フリーランスとしてスキルアップしていくには、一つひとつのプロジェクトにコミットし、業務外で学習していくことも重要です。先述したとおり、過剰に案件数を増やすとセルフブラック化を招くため、適度な本数に抑えましょう。

案件数を決める上では、フリーランスエンジニア1,000人に調査した「フリーランスエンジニア白書(2023年版)」の調査結果が参考となるはずです。高単価案件をメインに取り扱うRelanceにはベテランのエンジニアが多く集まっていますが、そうした人達の受注本数の平均値は2.7件、中央値は3件でした。

出典:【2023年版】フリーランスエンジニア白書|Relance

2〜3件を目安として、案件を同時並行で受けるとよいでしょう。

フリーランスに向いている人の特徴

ここまでフリーランスとして活躍していく方法を解説してきましたが、そもそもフリーランスとしての適性があるのかも、重要なポイントです。

フリーランスに向いている人には、次のような特徴があります。

  • スケジュールやお金の自己管理ができる人
  • 個人で自由に仕事をしたい人
  • 責任感を持って仕事に取り組める人
  • 向上心が高く野心家な人
  • 変化を楽しめる人

それぞれの特徴を見ていきましょう。

スケジュールやお金の自己管理ができる人

フリーランスに向いているのは、自己管理に長けている人です。

フリーランスは、会社員のように会社の勤務規則に縛られることがなく、勤務場所も勤務時間も自由です。その分、仕事とプライベートを上手に切り替えて、自律することが求められます。働き過ぎて体調を崩してしまうことも、逆にサボってしまうことも、あってはなりません。

また、収入や経費などを帳簿で管理していくことも必要となります。とくに節税効果のある青色申告では細かく記録をつけていかなければならず、お金の管理が極端に苦手な人には向いていないかもしれません。

個人で自由に仕事をしたい人

フリーランスは、事業・仕事の裁量が非常に高く、自由に働けます。会社のルールに縛られたくない人や、他人に任せず自分で仕事をやりきりたい人であれば、「自由」というメリットを存分に享受できるでしょう。

反対に、チームで綿密に連携・協力し合いながら何かを成し遂げたい人や、自由すぎるとかえって仕事がしづらいという人には向いていないかもしれません。

フリーランスの案件においてもチームで取り組むものは多くありますが、会社員に比べると関わる人や関わり方が限定的になります。

責任感を持って仕事に取り組める人

フリーランスとして活動していく上では、責任感の高さも重要です。

フリーランスは自由な分、すべての責任が自分にあります。たとえば、取り引きや納品物に不備があったり、法律違反を犯してしまったりしたことで取り引き先に損失を与えた場合、自身が責任を負わなければなりません。

会社員であれば、そのようなケースでも会社や上司が問題に対処してくれることも多いですが、フリーランスの場合はすべての責務が自身にのしかかります。

そのため、任せられた仕事をしっかりと完遂できそうか、トラブルが起きた際に自分で対処できそうかなどを自己分析しておくことが大切です。

向上心が高く野心家な人

フリーランスの適性を判断する上では、向上心が高いかも重要なポイントです。先述のとおり、フリーランスの場合は自身のスキルが案件獲得のしやすさや単価の高さに直結します。そのため、スキルを磨き続けられる人のほうが活躍しやすく、逆もまた然りです。

会社のように研修やサポートがなくても、自主的に自己投資してスキルアップし続けられるか自問自答してみましょう。

また、使用する言語などの需要も収入に影響を与えるため、業務外に最新情報をキャッチアップし、世の中のニーズに合わせて臨機応変に動けそうかも要チェックです。

変化を楽しめる人

フリーランスが向いている人の特徴としては、変化を楽しめることも挙げられるでしょう。

フリーランスは一つひとつのプロジェクトにおける期間が短く、1つのプロジェクトが終わったら別の案件に携わります。

同じ職種・仕事内容でも、レギュレーションや求められる役割、取り引き先のカルチャー・雰囲気は大きく異なります。たとえば、プロジェクトの進行が速く、即レスや即納品が重視される会社もあれば、全体の進行がゆったりなプロジェクトもあるでしょう。

そうした案件ごとの違いを楽しめる人は、フリーランスとしての適性があるといえます。

スキルなしのフリーランスエンジニアにはWeb制作がおすすめ

十分なスキル・実績がなくとも難易度が低めで受注しやすいのは、Web制作の案件です。Web制作とは、企業のWebサイトを構築・改修する業務を指します。

主に、以下4つのスキルが必要です。

  • HTML/CSS:Webページを構成する際に使用されるマークアップ言語を使いこなすスキル
  • JavaScript:Webページに動きをつけるのに用いられるプログラミング言語を使いこなすスキル
  • CMS:WordPressなどのCMSを使いこなせる知識
  • Webデザイン:サイト全体のレイアウトや配色、アニメーションを形作るスキル

Web制作は学習のハードルが低く、スキルを習得しやすいのが特徴といえます。ただし、先ほどご紹介した調査からもわかるように、昨今、エンジニアとしての需要が高いのは「Scala」「TypeScript」「Go」といった言語を使いこなせる能力です。

Web制作を足がかりにしつつも、徐々にこうした言語の習得もおこなっていくとよいでしょう。

スキルなしで独立するフリーランスの注意点

スキルが浅くても独立はできますが、その分注意すべきポイントは増えます。

具体的には、以下のポイントに気をつけましょう。

  • スキルが未熟なうちは報酬が低単価になりやすく炎上案件も多い
  • 即戦力として求められるので教育は期待できない
  • フリーランスに独立した後でも会社員に戻ることは可能

それぞれの詳細について解説します。

スキルが未熟なうちは報酬が低単価になりやすく炎上案件も多い

スキルなしでも受注できる案件は、条件がよくないことが多いのが実態です。

実務経験が1~2年の場合だと、一般的には月額単価は50万円以下となるでしょう。

「月収50万」と聞くと高いように思いますが、経費率10%に仮定すると、会社員でいう年収480万円と同水準となります。

また、未経験歓迎や実務経験が浅くても歓迎な案件は、企業が安くフリーランスを採用しようとしていることが少なくありません。そのため、納期が厳しい、仕事内容が多いなど、いわゆる「炎上案件」であることも否めないでしょう。

即戦力として求められるので教育は期待できない

ここまで独学や向上心の高さの重要性を解説してきましたが、そもそもそうした姿勢や能力が求められるのは、フリーランスが取り引き先から「教育」をしてもらえないためです。

企業がフリーランスに業務を委託する理由としては、その業務をおこなえる人材が自社にいないことや、自社で賄うリソースがないことが挙げられます。そのため、フリーランスは即戦力として求められており、既にスキルが十分に備わっていることが依頼の前提となっています。

中には低単価で依頼する代わりに細かくFBをしてもらえる案件もありますが、単価が高くなるほど、スキルがなければ新規受注も継続受注も難しくなるのが一般的です。

フリーランスに独立した後でも会社員に戻ることは可能!

ここまで解説してきた中で、1度フリーランスになると会社員に戻れないかのように感じた方もいるかもしれません。しかし、フリーランスになった後でも、会社員として再就職することは十分に可能です。

案件に携わる中で学んだことや、フリーランスになった理由・会社員に戻りたい理由などを前向きな形でうまくアピールできれば、採用される可能性は高まるでしょう。

ただし、40代以降の再就職は厳しくなることが多いため、独立も会社員への復帰も、なるべく早めに行動を起こすことが大切です。

また、フリーランスになった後に会社員に戻る場合の待遇は、年齢とスキルレベル・実績によって大きく異なります。「フリーランスから会社員に戻ると待遇が落ちる」と捉えるのではなく、落ちる人もいれば上がる人もいると解釈するのが適切です。

フリーランスとしてしっかりと実績・経験を積んでおけば、待遇が上がるケースも十分にあり得ます。

まとめ

十分なスキルがなくても、フリーランスエンジニアとして活躍していける可能性はあります。

ただし、スキルや経験が浅い状態で活動する上では、ベテラン以上に戦略的な立ち回りが必要となるでしょう。やみくもに求人に応募して案件に参画すると、営業に苦戦する、低単価案件を抱えやすい、といった問題を抱えがちです。

そのような問題を避けるためには、フリーランスエージェントに相談してプロの意見を聞いたり、自身のレベルにマッチした案件を紹介してもらったりすることをおすすめします。効率的に案件の単価を上げていくには、積極的にエージェントを活用するとよいでしょう。

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