Ruby資格を取りたいエンジニア向け!おすすめの参考書や学習サイトを紹介
2024年5月2日
「これからエンジニアのスキルを身につけたい」「エンジニアとしてもっとスキルアップしたい」と、お考えの方もいるのではないでしょうか。
エンジニアとしての知識を深めるためには、プログラミング言語の1つである「Ruby」の資格取得がおすすめです。
この記事では、Ruby資格の概要と取得するメリットについて詳しく解説します。あわせて、資格取得に向けておすすめの参考書や学習サイトも紹介するので、ぜひお役立てください。
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目次
Rubyに関する資格は大きく分けて2種類
システムの設計・開発・運用をおこなうエンジニアなどを対象としたRuby技術者認定試験制度には、大きく分けて以下2種類の試験があります。
- Ruby技術者認定試験
- Rails技術者認定試験
ここからは、Rubyに関する2種類の試験を、それぞれ詳しく見ていきましょう。
どの試験を受けるべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
Ruby技術者認定試験
Ruby言語の主な資格として、Ruby技術者認定試験「Ruby Association Certified Ruby Programmer (RCRP)」があります。
Ruby技術者認定試験制度は、一般財団法人Rubyアソシエーションが実施しており、Ruby技術者としての技術力を評価するのが目的です。Ruby技術者認定試験は、2段階のレベルに分けられており、基本的な知識から高度な知識まで幅広く習得可能です。
Ruby技術者認定試験の対象者は、以下のとおりです。
- Rubyのシステムを設計、開発、運用するエンジニア
- Rubyのシステムを設計、開発、運用するエンジニア
- Rubyでシステム提案をおこなうコンサルタント
- Rubyを教える講師
- Rubyを学ぶ学生 など
【試験情報】
試験実施日 | 通年開催 |
試験時間 | 90分 |
出題形式 | 選択式50問 |
合格ライン | 7割 |
受験料金 | 16,500円(税込) |
有効期限はありません。
参考:Ruby技術者認定試験|Ruby Association
Rails技術者認定試験
Rails技術者認定試験は、「Rails(Ruby on Rails)」というフレームワークに特化した認定資格です。より高度なスキルを持つ開発者向けであり、Ruby開発の現場で広く活用されています。主催は、一般社団法人「BOSS-CON JAPAN Rails技術者認定試験運営委員会」です。
主にRuby on Railsの専門知識が問われ、出題範囲は3段階の難易度により異なります。
【試験情報】
試験実施日 | 通年開催 |
試験時間 | 60分 |
出題形式 | 選択式40問 |
合格ライン | 7割 |
受験料金 | 11,000円(税込)、シルバーは13,200円(税込) |
詳細は後述します。
Rubyに関する資格一覧|難易度別
上記でご紹介したRubyに関する資格は、以下のような難易度別に分けられます。
- Ruby技術者認定試験 シルバー
- Ruby技術者認定試験 ゴールド
- Rails4 技術者認定ブロンズ試験
- Rails5 技術者認定ベーシック試験
- Rails4 技術者認定シルバー試験
ここからは、試験それぞれの難易度など詳細を確認していきましょう。
難易度1|Ruby技術者認定試験 シルバー
Ruby技術者認定試験「シルバー」は、Rubyの基礎知識とスキルを評価する試験です。
Ruby技術者認定試験のシルバーで求められる範囲は、以下を参考にしてください。
- 文法知識
- オブジェクト指向
- 組み込みライブラリ
- 実行環境 など
75%の正答率で合格とされています。
現状の知識や理解力により個人差がありますが、勉強時間の目安は50〜100時間ほど、約1か月程度の期間を要します。参考書や問題集を活用し計画的に学習を進めれば、初心者でも十分に合格できる試験です。
Rubyをこれから学びたい方、Rubyを活用するエンジニアを目指している方におすすめの資格といえるでしょう。
Ruby技術者認定試験「ゴールド」を受験するには、シルバーに合格していることが前提条件であるため、シルバーを最初のステップとして、スキルアップを目指しましょう。
参考:Ruby技術者認定試験|Ruby Association
難易度2|Ruby技術者認定試験 ゴールド
Ruby技術者認定試験ゴールドは、Ruby技術者認定試験シルバーの知識をさらに掘り下げた内容が出題される、高度な試験です。
合格するには、シルバー試験で習得した知識に加え、以下の知識が求められます。
- 標準添付ライブラリ
- アプリケーション設計に必要なクラスとオブジェクトに関する知識
- Rubyによるプログラム設計技術
合格ラインは、シルバーと同じく75%です。難易度はシルバーよりも高く、シルバーを取得した方でも勉強時間の目安は10〜100時間ほど、約2か月程度の学習期間を要します。
また、前述したように、受験するにはRuby技術者認定試験のシルバーに合格していることが条件です。ゴールドの受験を希望していてシルバーの受験がまだの方は、まずはシルバーの試験から受験するようにしましょう
参考:Ruby技術者認定試験|Ruby Association
難易度2|Rails4 技術者認定ブロンズ試験
Rails4技術者認定ブロンズ試験は、Ruby on Rails に関する基礎知識とスキルを問う試験です。Rubyの基礎知識が習得できていることを前提としています。
Rails4技術者認定ブロンズ試験の出題範囲は、以下のとおりです。
- Ruby on Railsの基本:10%
- Scaffolding機能によるRails開発の基礎:10%
- ビュー開発とヘルパー:20%
- モデル開発:20%
- コントローラ開発とルーティング:20%
- テスト(MiniTest):10%
- メールと国際化:10%
合格ラインは正答率7割とされており、難易度はやや易しめといえます。Ruby on Rails を学び始めた方、基礎知識を体系的に習得したい方におすすめの資格です。
参考:Rails4ブロンズ試験|Rails技術者認定試験運営委員会
難易度3|Rails5 技術者認定ベーシック試験
Rails5 技術者認定ベーシック試験は、Ruby on Rails の専門知識の取得を証明できる試験です。認定者の雇用チャンスや勤務先でのビジネスチャンスの拡大を目的としています。
Rails5 技術者認定ベーシック試験の出題範囲は、以下のとおりです。
- Ruby on Rails概要 10%
- ActiveRecordとActiveModel 35%
- ActionPack 20%
- ActionView 15%
- ActionMailer 5%
- ActionCableとActiveJob 5%
- テスト(MiniTest) 10%
合格ラインはブロンズと同様の7割とされています。
なお、「Rails技術者認定ベーシック試験」は、Rails5対応版よりRails技術者認定ブロンズ試験から名称変更されたものです。実質ブロンズ試験ではありますが、出題範囲が広がっているため、難易度もRails技術者認定ブロンズ試験より多少高くなっています。
難易度4|Rails4 技術者認定シルバー試験
Rails4 技術者認定シルバー試験は、Ruby on Rails の実務で使えるコーディング力を問う試験です。ブロンズ試験合格レベルの知識に加え、より実践的なスキルが求められます。
Rails4 技術者認定シルバー試験の出題範囲は、以下のとおりです。
- Rails概要 10%
- ActiveRecord 40%
- ルーティングとActionController 20%
- ActionViewとヘルパー 15%
- ActionMailer(メール) 5%
- テスト 10%
合格ラインは正答率7割で、ブロンズ試験よりも難易度が上がります。単にRailsの概要を理解するだけでなく、実際にコードを書いて動作させるスキルが必要です。
Rubyの資格を取るメリット
Rubyの資格を取るメリットは、主に以下の3つです。
- Rubyの知識や理解が深まり実務に活かせる
- 昇給やキャリアアップにつながる
- スキルの証明になり転職時に有利になる
ここからは、Rubyの資格を取るメリットについて、それぞれ詳しく解説します。
Rubyの知識や理解が深まり実務に活かせる
Ruby技術者認定資格の取得に向けた学習をとおして、Rubyの基礎から応用まで、幅広いスキルを体系的に身につけられます。また、学習過程では足りない知識やスキルも明確化されるため、理解が深まりやすいこともメリットです。
資格取得で得た知識を実務に活かすことで業務効率も大幅に上がり、職場での信頼度向上にもつながるでしょう。
Rubyの資格取得は、単なる知識の証明に留まらず、スキルアップ・キャリアアップにも役立ちます。
昇給やキャリアアップにつながる
Ruby技術者認定資格を取得すると、自身の技術力や専門性を証明できるため、Ruby開発者としてのキャリア構築にも役立ちます。
マネジメント方面に進むのであれば、プロジェクトチームでのリーダーボジションへの昇進も夢ではありません。一方、スペシャリスト方面に進むのであれば、上流工程や、より専門的な作業に携われる可能性も高まるでしょう。
また、企業によっては資格手当がつく可能性もあります。
このように、Rubyの資格取得は、直接的な昇給・キャリアアップにも期待できるのです。
スキルの証明になり転職時に有利になる
Ruby技術者認定資格の取得は、転職時にも有利に働きます。
転職活動において、自身のスキルや専門性の高さを言葉で証明するのは簡単ではありません。
その点、資格を取得していれば、技術力だけでなく仕事に対する意欲までもを企業に証明できるでしょう。
Ruby自体が汎用性の高いプログラミング言語であるため、資格取得は社内での評価はもちろん、社外への評価にもつながります。仕事の幅が大きく広がることでしょう。
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Rubyの資格勉強におすすめの参考書
Rubyの資格を取得するにあたって、参考書選びにお悩みの方も少なくありません。
Rubyの資格勉強におすすめの参考書の一例として、以下をご紹介します。
- Ruby技術者認定試験合格教本(Silver/Gold対応)
- Ruby on Rails 4 アプリケーションプログラミング
- 徹底攻略Rails4技術者認定シルバー試験問題集
1つずつ詳しく見ていきましょう。
Ruby技術者認定試験合格教本(Silver/Gold対応)
Ruby技術者認定試験合格教本は、Ruby技術者認定試験(Silver/Gold)対応のRuby公式テキストです。
Ruby技術者認定試験の公式サイトでも受験対策用資料として紹介されており、Rubyを使う上で知っておくべき基礎知識を習得できます。
Ruby技術者認定試験(Silver/Gold)に向けた演習問題や模擬試験も付属しているのも嬉しいポイントです。
なお、公式サイトでは「メタプログラミングRuby第2版(オライリージャパン)」「Rubyのしくみ(オーム社)」なども受験対策用資料として紹介されているため、あわせて確認してみてください。
参考:[改訂2版]Ruby技術者認定試験合格教本(Silver/Gold対応)Ruby公式資格教科書|Amazon
参考:Ruby技術者認定試験|Ruby Association
Ruby on Rails 4 アプリケーションプログラミング
Rails技術者認定試験公式サイトにおいて、Rails4技術者認定ブロンズ試験の主教材として紹介されているのが「Ruby on Rails 4 アプリケーションプログラミング」です。Ruby on Rails の基礎から応用までを網羅的に解説しているため、初心者から上級者まで幅広いレベルの学習者におすすめの参考書といえます。
Ruby on Rails 4 アプリケーションプログラミングの内容は、以下のとおりです。
- MVCモデルに則ったWebアプリ開発、ルーティングやテストの方法
- Asset PipelineやCoffeeScript、SCSS、Ajaxなどの技術
- キャッシュ機能、国際化対応、Bundleによる機能拡張
- 本番環境としてHerokuなどのPaaSへ導入する方法 など
丁寧な解説と豊富な図解で、理解を深めやすい一冊です。
参考:Ruby on Rails 4 アプリケーションプログラミング|Amazon
参考:認定教材|Rails技術者認定試験運営委員会
徹底攻略Rails4技術者認定シルバー試験問題集
徹底攻略Rails4技術者認定シルバー試験問題集は、Rails技術者認定試験の公式サイトで「Rails4 技術者認定シルバー試験の認定教材」として紹介されている唯一の公式問題集です。1問ごとの解説量が豊富で、徐々にスキルアップしながら合格に必要な知識を身につけられます。
巻末には、実際の試験と同レベルの模擬問題も2回分掲載されています。効率よく効果的な学習をしたい方に、おすすめの参考書です。
参考:徹底攻略Rails4技術者認定シルバー試験問題集|Amazon
参考:認定教材|Rails4技術者認定試験運営委員会
Rubyの資格勉強におすすめの学習サイト
Rubyの資格勉強に、おすすめの学習サイトは以下の3つです。
- Ruby技術者認定試験 模擬問題集
- RubyExamination(REx)
- ドットインストール
ここからは、Ruby資格取得に役立つそれぞれの学習サイトを、詳しくご紹介します。
Ruby技術者認定試験 模擬問題集
Ruby技術者認定試験 模擬問題集は、試験を主催する一般財団法人Rubyアソシエーションが提供する、Ruby技術者認定試験(Silver/Gold)対応の学習サイトです。受験対策用資料として、公式サイトでも紹介されています。
試験本番形式の問題で構成されているため、自分の苦手分野を把握しながら、重点的に学習できます。
この学習サイトはGitHub上で公開されており、誰でも無料で利用できるのが魅力です。定期的に問題が追加・更新されるため、常に最新の情報をチェックできます。
参考:Ruby技術者認定試験 模擬問題活用方法|Ruby Association
参考:silver_j.md|GitHub
参考:Ruby技術者認定試験|Ruby Association
RubyExamination(REx)
「RubyExamination(REx)」は、リバティフィッシュ株式会社が運営する無料学習サイトです。Ruby技術者認定試験(Silver/Gold)対応の模擬問題が提供されています。
シルバー・ゴールドの模擬問題が合計300問と、ゲーム感覚で知識を身につけられる学習マラソンなどが利用可能です。
こちらも、Ruby技術者認定試験の公式サイトにて、受験対策用資料として紹介されています。
GitHub上で公開されており、だれでも無料で利用可能です。
Rubyの基礎的な技術スキルから専門性の高い知識など、幅広い試験対策に役立つでしょう。
参考:RubyExamination さぁ、はじめよう|REx -Examinatio
参考:Rexの使い方|Ruby Association
参考:Ruby技術者認定試験|Ruby Association
ドットインストール
ドットインストールは、Rubyに関するコンテンツを豊富に提供している、オンライン学習サイトです。すべてのレッスン動画が3分以内のため、忙しくて学習時間を作るのが難しいという方でも気軽に学習できます。
無料会員またはプレミアム会員(月額1,280円/税込)のいずれかを選択でき、プレミアム会員の場合は不明点を現役エンジニアに直接質問できる点が大きな魅力です。
2024年4月現在、サイト内で「ruby」と検索すると、38件のレッスンと135件のレッスン動画が表示されます。
参考:3分動画でマスターできるプログラミング学習サービス|ドットインストール
参考:rubyで検索|ドットインストール
Rubyの資格を取得するコツ
Rubyの資格を取得する際のコツは、大きく分けて以下の3つです。
- 公式の資格試験ガイドや参考書を活用して基礎から応用まで学習する
- 仮想環境やオンラインスクールを活用して実践的スキルを磨く
- プログラミングコミュニティでの交流や情報共有で学びを深める
ここからは、Ruby技術者認定資格を取得するための3つのコツを、それぞれ詳しく解説します。
公式の資格試験ガイドや参考書を活用して基礎から応用まで学習する
Rubyの資格を取得するなら、公式の資格試験ガイドや参考書を活用し、まずは基礎から応用まで体系的に学ぶのがポイントです。
今後レベルの高い資格に挑戦する場合も、基礎的な内容の理解は欠かせません。基礎が固まったら、参考書巻末問題やオンライン上の模擬問題集を活用し、実践的な演習にもチャレンジするとよいでしょう。
Rubyの資格公式サイトにもガイドや模擬問題集があるので、そちらもあわせてチェックしてみてください。
仮想環境やオンラインスクールを活用して実践的スキルを磨く
Rubyの仮想環境やオンラインスクールを活用し、実際にコードを書いてプログラミングするのもおすすめです。
Rubyは日本で開発・リリースされたプログラミング言語であり、日本語の情報が豊富なため、Web上で検索すれば基本的な不明点は解決するでしょう。開発中にエラー文が出た場合にも、まずはエラー文をそのまま検索してみてください。teratailやstack overflowなどのQ&Aサイトも便利です。
また、独学でのモチベーション維持が難しい方には、オンラインスクールの利用をおすすめします。わからないことがあった際にすぐに聞ける環境があれば、安心して学習を進められるでしょう。
プログラミングコミュニティでの交流や情報共有で学びを深める
Rubyの資格を取得したい方には、Rubyコミュニティや国内最大級のカンファレンス「RubyKaigi」などへの参加をおすすめします。
同じ目標を持つ人々と交流したり、イベントに参加したりすることで、最新情報や勉強法など有益な情報を得られる可能性も高まるでしょう。学習に行きづまった場合にも気軽に相談できるため、モチベーション維持にも役立ちます。
また、そのような場で、今後につながる人脈をつくれる可能性がある点も、大きなメリットといえるでしょう。
まとめ
この記事では、Ruby技術者認定資格を取得したいエンジニアの方に向けて、Rubyの試験概要や難易度などを解説しました。Ruby資格の試験に向けて対策する際には、基礎固めと実践演習をバランスよく取り入れることが大切です。
また、何事も継続しなければ意味がありません。オンラインスクールやコミュニティへの参加などで、モチベーションを保ちながら学習を継続することもポイントです。
この記事でご紹介したRuby試験対策におすすめの参考書や学習サイトを参考に、ご自身に最適な方法で合格を目指しましょう。
Rubyの資格取得を目標としている方に、少しでもこの記事をお役立ていただけますと幸いです。
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