トラックボールマウスはエンジニアにおすすめ!使いにくいといわれている理由も併せて紹介
2024年3月5日
指先のみで操作が可能なトラックボールマウスは、その快適さから昨今使用する方が増えています。日々パソコンに向かうエンジニアも例外ではありません。
しかし、トラックボールマウスの使い勝手がよいと聞いたことはあっても、実際にはどうなのかわからないと感じる方もいらっしゃることでしょう。
本記事では、トラックボールマウスがなぜ使い勝手のよいマウスといわれているのか、その理由について詳しく解説します。
また、使い勝手に優れたトラックボールマウスですが、慣れるまではむしろ「使い勝手が悪い」とされているのも特徴です。トラックボールマウスが使いにくいといわれる理由も併せて解説しているので、自身の作業環境にトラックボールマウスを導入するか決める上での参考情報としてお役立てください。
目次
トラックボールマウスは使い勝手が良くおすすめ!
トラックボールマウスは使い勝手がよく、さまざまな利点があるマウスです。
従来の主流とされる光学式のマウスは、マウス本体を動かすことで画面上のカーソルが連動して動きます。対してトラックボールマウスは、マウス本体ではなく、マウスに付属しているボールを回転させてカーソルを動かすのが特徴です。
本体を動かさずにカーソルを操作できるため、マウスの位置を変えずに済みます。マウスを動かすためのスペースが不要であることから、デスク周りのスペースを有効活用できるのが、トラックボールマウスの何よりのメリットです。
トラックボールマウスは、デスクにパソコン周辺機器が多く、複数のモニターを使用するエンジニアなどに適したマウスといえます。
【形状別】トラックボールマウスの使い勝手を紹介
トラックボールマウスの使い勝手を、以下に挙げる種類別にご紹介します。
- 親指で操作するもの
- 人差し指や中指で操作するもの
- 手のひらで操作するもの
購入するトラックボールマウスを選ぶ上で重要なポイントとなるので、種類別の使い勝手をしっかりと把握しておきましょう。
親指で操作するもの
トラックボールマウスには、親指でボールを操作するタイプがあります。マウスの左側にボールが配置されているタイプで、親指だけでカーソルを動かすことが可能です。
人差し指で左クリック、中指で右クリックを押せる仕様になっているので、光学式マウスと同様の操作ができます。
光学式マウスと操作が似ているため、使いやすいのが利点です。また、操作にかかる負担が少なく、疲れにくい特徴もあります。
そのため、初めてトラックボールマウスを購入する方におすすめです。
商品数は比較的多いものの、左利き用のものは少ない点に注意してください。左手で操作しようと考えている方は、右利き用と比べて種類が限られることを頭に入れておきましょう。
人差し指や中指で操作するもの
人差し指・中指で操作するトラックボールマウスは、ボールがマウスの中央先端に配置されているのが特徴です。親指で操作するタイプと比べて可動域が広くなるため、カーソルを大きく動かせます。
また、サイドボタンが豊富なものが多いため、頻繁に利用するコマンドを設定することで作業効率を向上させられるでしょう。親指で操作するタイプと同様、サイドボタンの形状は光学式マウスと似ているので、操作しやすい点が利点です。
ただし、カーソルを中指で動かす基本操作については、慣れるまでに時間がかかってしまうでしょう。親指で操作するタイプと同様、左利き用のマウスが少ない点にも注意が必要です。
手のひらで操作するもの
トラックボールマウスには、手のひらで操作するものも存在します。マウスの中央部分にボールが配置されており、手のひら全体でボールを回してカーソルを動かすのが特徴です。
指で動かすタイプと比べて、カーソルを動かしやすいという利点があります。手にかかる負担が少ないのも特徴です。
指で動かすタイプとは異なり、左右対称の形状のものもあります。左利きでも導入しやすいので、指で動かすタイプで左利きのマウスを見つけられなかった場合は、手のひらで動かすトラックボールマウスを検討しましょう。
ただし、手のひらでボールを動かす動きが大きくなりがちなので、マウス周りのスペースには多少余裕を持たせておく必要があります。
トラックボールマウスは使い勝手が良いといわれている理由
トラックボールマウスの使い勝手がよいとされている理由としては、以下が挙げられます。
- マウス本体を動かさなくいいためスペースを広くとらなくてよい
- マウス本体を動かさなくていいため腕や手首の負担が少ない
- マウスパッドなど不要でどこに置いても操作できる
- 指で操作するだけなので広範囲のカーソル移動をおこないやすい
それぞれ詳細を見ていきましょう。
マウス本体を動かさなくいいためスペースを広くとらなくてよい
トラックボールマウスは、マウス本体ではなくボールを動かす仕様であるため、スペースを節約できるのがメリットです。
マウス本体を配置するスペースさえ確保できればよいので、デスクのスペースが狭い方にとっては大変使い勝手がよいといえるでしょう。
また、マウスを配置するスペースを広く取る必要がないため、モニターを複数使用する場合でもスペースを有効活用できます。
マウス本体を動かさなくていいため腕や手首の負担が少ない
トラックボールマウスはマウス本体を動かさずにカーソルを操作できるので、腕や手首にかかる負担を軽減できます。長時間マウスを操作して作業する方にとっては、身体的な面においても有益です。
光学式マウスはマウス本体を動かす形式なので、長時間作業し続けると腕や手首に負担がかかります。腕や手首にかかる負担が原因で腱鞘炎になってしまうケースも少なくありません。
対してトラックボールマウスは、腕や手首に負担がかかりにくいので、腱鞘炎のリスクヘッジになる点もメリットです。
マウスパッドなど不要でどこに置いても操作できる
マウスパッドを設置せず自由な場所で操作できるのも、トラックボールマウスの魅力です。デスク周りの作業環境が整っていなくても、マウスをスムーズに使用できます。
光学式マウスは、マウスパッドがないとカーソルの反応が鈍くなるのが特徴です。仮にマウスパッドなしでカーソルを動かせたとしても、平坦な場所でなければ作業できないという側面もあります。
その点トラックボールマウスは、マウスに取り付けられているボールさえ動かせれば操作できるため、どのような場所でも作業が可能です。
指で操作するだけなので広範囲のカーソル移動をおこないやすい
トラックボールマウスは、カーソルを広範囲で移動できるのが特徴です。マウス本体を動かすよりも範囲が広がるため、モニターを複数利用して作業する方に適しています。
光学式マウスの場合、複数のモニターを移動する際に大きくカーソルを動かすと、マウスの移動範囲を超えてしまうことがあります。
その点トラックボールマウスは指のみでカーソルを操作でき、マウスのポジションを固定したままで広範囲にわたってカーソルを動かすことが可能です。
トラックボールマウスの使い勝手が良くないと感じる理由
一般的に使い勝手がよいとされるトラックボールマウスですが、使い勝手の悪さにつながる理由があることにも留意しておかなければなりません。
- 操作に慣れないため使い勝手が悪く感じる
- 指での操作が細かな操作に向いていない
先に解説した使い勝手のよさと、以下に解説する使い勝手の悪さにつながる理由とを比較した上で、トラックボールマウスの購入を検討しましょう。
操作に慣れないため使い勝手が悪く感じる
光学式マウスを長い間使ってきた方は、トラックボールマウスの操作に慣れず、使い勝手が悪く感じてしまいます。マウス本体を動かす作業に慣れてしまうと、マウスに搭載されたボールだけを動かすトラックボールマウスの操作にはなかなか慣れないものです。
トラックボールマウスに慣れないまま作業を続けた場合、光学式マウスのほうが使い勝手がよいと感じてしまうこともあるでしょう。また、不慣れなトラックボールマウスを使用し続けること自体がストレスとなり、作業効率が下がる可能性も否めません。
指での操作が細かな操作に向いていない
トラックボールマウスは、マウス本体を動かして操作する光学式マウスと比べて細かい操作がしにくいという側面があります。指でボールを動かすため、カーソルの位置を細かく調整したい場合には不向きです。
画像サイズの細かな調整が必要なWebデザイナーなどは、トラックボールマウスよりも光学式マウスのほうが調整しやすいと感じるかもしれません。
エンジニアにはトラックボールマウスがおすすめ!
トラックボールマウスは、以下に挙げる理由から、エンジニアにおすすめのマウスといえます。
- 長時間のPC作業でも疲れにくい
- 画面を複数利用するときのカーソル移動が楽
- PC周りが雑多でもスペースを必要としない
それぞれ詳しく解説するので、作業環境を改善したいと考えているエンジニアの方はぜひ参考にしてください。
長時間のPC作業でも疲れにくい
先述したように、トラックボールマウスは腕や手首への負担が少ないため、長時間の作業でも疲れにくいのが特徴です。パソコンで長時間作業をおこなうエンジニアにとっては、適したマウスといえるでしょう。
長時間のマウス操作は腱鞘炎を引き起こす原因にもなるため、トラックボールマウスを導入してリスクヘッジができるのは、エンジニアにとって大きなメリットです。
また、マウスをどこに置いても操作できるため、楽な姿勢で作業を続けられます。同じ姿勢で作業し続ける必要がなく、作業のしやすい姿勢を使い分けることが可能です。疲れにくいだけでなく、体にかかる負担が少ないことで精神的ストレスを軽減できるのも、トラックボールマウスがおすすめな理由の1つといえます。
画面を複数利用するときのカーソル移動が楽
トラックボールマウスは、複数の画面を利用して作業する際にカーソル移動がしやすいマウスです。そのため、モニターを複数用意して作業することの多いエンジニアに向いているといえます。
画面を複数使用する際、カーソルの移動範囲は自ずと広くなります。
光学式マウスはマウス本体を移動させるため、広範囲でのカーソル移動に不備を感じやすいでしょう。
一方でトラックボールマウスは、指でボールを動かすだけでカーソルを移動させられます。そのため、複数の画面でカーソルを移動させるのもストレスになりません。
PC周りが雑多でもスペースを必要としない
トラックボールマウスは、マウスを配置するスペースさえ確保できれば、マウスを移動させるスペースは不要です。そのため、デスク周辺が雑多になりやすい方におすすめできます。
とくに在宅ワークで勤務するエンジニアは、デスク周辺に複数のガジェットを並べて作業することが少なくありません。光学式マウスの場合はマウス本体を移動させる空間を確保しなければならないため、デスク周りが雑多だと作業範囲が狭くなってしまいます。
対してトラックボールマウスは、マウスを配置するスペースのみが必要となり、それ以上に操作スペースを確保する必要がありません。デスク周りが雑多になりがちなエンジニアでもスムーズな作業が叶うでしょう。
トラックボールマウスに慣れるためのポイント
先述したとおり、トラックボールマウスは使い勝手がよい反面、操作に慣れにくい点が懸念されます。使い始めて数週間はなかなか慣れず、違和感を覚えてしまうでしょう。しかし、1か月ほど使い続けられれば、違和感はだんだんなくなります。
違和感がなくなれば、操作のしやすさや、腕・手首への負担軽減といったトラックボールマウスの恩恵を受けられます。
また、以下に挙げるトラックボールマウスに慣れるためのポイントを把握し、実践することも大切です。
- カーソルの動きを自分の扱いやすい速度に設定する
- クリックする際はボールではなくサイドボタンを触るようにする
上記のポイントを意識することで操作に慣れやすく、トラックボールマウスの使い勝手のよさを感じられるでしょう。
まとめ
本記事では、トラックボールマウスはなぜ使い勝手がよいのか、その理由について解説しました。
マウス本体を動かす光学式マウスと異なり、マウスに配置されたボールを動かすのがトラックボールマウスの特徴です。
トラックボールマウスはスペースの節約や腕・手首への負担軽減が叶うこと、マウスパッドが不要であることから、使い勝手がよいとされています。操作に慣れるまでは時間がかかり、細かな作業に向いていない側面はあるものの、慣れてしまえばメリットのほうが大きいといえるでしょう。
トラックボールマウスは複数の画面で長時間作業したり、デスク周りが雑多になったりしがちなエンジニアに向いています。
本記事の内容を、光学式マウスからトラックボールマウスへ切り替える際の参考情報としてお役立ていただければ幸いです。
関連記事