【企業インタビュー】株式会社G-gen 様インタビュー
2025年9月16日
こんにちは。Relanceのマーケティング担当をしている松田です!
今回、Relanceがご支援する株式会社G-gen の柿添さんにインタビューを実施しました。
インタビュアーは、これまでG-gen 様のご支援に関わっていたRelanceの鰐部です。
企業側の視点から見たフリーランス活用や、フリーランスとして大切にしている働き方や姿勢などについて、貴重なお話を伺いました。
その対談模様を詳しくお届けします!ぜひ、ご一読ください。

■柿添 康大(かきぞえ やすひろ)/
株式会社G-gen
上級執行役員 COOソリューションエンジニアリング本部 本部長
(経歴)
2012年に新卒で大手事業会社へ入社、事業企画・事業開発・システム開発のディレクターなどを担当。
2017年に退職しフリーランスのプロジェクトマネージャーになり、2021年に前職の会社に誘われ経営に携わる。その流れで関連会社への転籍や会社の合併等を経て、株式会社G-genに在籍しており、現在はアプリケーション開発やコンサルティングを上流から総合的に行う部門の本部長を務める。
ーーまずは会社概要、事業についてご紹介をお願いいたします。
2024年7月に Google Cloud 専業ベンダー同士の株式会社トップゲート、株式会社G-gen が合併して現在の株式会社G-gen になりました。
旧トップゲートは、インフラを含むアプリケーション開発や上流工程など幅広いサービスを提供しており、一方で旧G-gen はインフラ基盤やデータ分析基盤に特化した強みを持つ会社でしたが、この両社の合併により、Google Cloud 上のシステム開発全般に強みを持つ一体的な企業へ成長しました。
元々強みとしていた領域が異なるため、旧トップゲート、旧G-gen 双方の事業をそれぞれに本部組織として残しており、技術部門もそれぞれの本部配下に存在します。
私たち、旧トップゲートを母体とする「ソリューションエンジニアリング本部」では大規模なシステム開発案件を多く担当しており、社内プロパーのPMやエンジニアに加え、フリーランスを含む業務委託メンバーと協力してチームを編成しています。
ーー合併によって、受注される案件の幅や技術的な部分で提供できるサービスなど技術領域の変化はありましたか?
はい、明らかに変化はありましたね。これまで一方の会社では対応が難しかった案件を受けられるようになりました。
具体的には、旧G-gen はインフラ基盤に特化した組織を急速に立ち上げて顧客を拡大する一方で、アプリケーション開発のご相談には十分に対応しきれないケースもありました。
しかし、旧トップゲートのメンバーがアプリケーション開発を担うことで、その領域を補完できるようになり、体制としてのバランスが大きく向上しました。さらに私たちの開発案件に付随してインフラ基盤のご相談をいただいた際にも、その分野に精通した旧G-gen のメンバーと連携することで包括的にご支援できる体制が整ったと思います。
合併から1年が経過した現在では、双方の強みを融合させた成功事例も着実に増えています。
ーー貴社での開発事例についていくつかご紹介いただけますか?また、最近特に注力しているプロジェクトがあれば教えてください。
最近はやはり生成AIの事例ですね。Google Cloud Japan に直接お客様から生成AI活用の相談が寄せられると、当社のような Google パートナーをご紹介いただくことが多く、お客様のニーズと当社が提供するソリューションをすり合わせる中で、定期的にアイデアソンやワークショップを開催しています。
その中で見つかった課題に対して、「この方法で解決できるのではないか」という仮説を立て、実際の開発案件に繋げる事例もあり、昨年以降、Google Cloud Japan 経由の受注が急激に増えており、これまでに約10件の案件を手掛けています。
その他にはAI OCRやドローンによる空撮画像のAI映像解析などの案件に加え、農林水産省や厚生労働省をはじめとする省庁関連の公共性の高い分野でのご依頼も徐々に増えてきています。
ーー今後の事業展開や、会社として描いているビジョンについて教えてください。
当社は、リセール事業に加え、導入支援やアプリ開発等のインテグレーション事業を展開しています。クラウド市場はすでに成熟しつつあり、単に他社サービスからの乗り換えを促進するだけでは、いずれ飽和すると考えています。今後の成長領域を見据えると、その中心にあるのは間違いなく『生成AI』であり、この分野への資本投下が加速していくと思っています。
支払い代行の領域においても、今後はLLMベースのサービス利用が増えていくことが予想されるため、当社としても新たなサービス設計が必要で、その一環としてパッケージプランのような形で提供可能な仕組みを構築し、段階的に展開していくことを検討しています。このあたりは、Google Cloud Japan とタッグを組んでやっていきたいと考えています。
ーー続いて、貴社で働くエンジニアについてお伺いします。どのような方が多く、共通する価値観やカルチャーはありますか?
当社のカルチャーの根底にあるのは、「自律性」を尊重する価値観です。
この価値観の共有については、社員であっても業務委託の方であっても変わらず求めたいと考えています。
一人ひとりが自身の裁量の範囲で責任を持って業務を遂行する意識が浸透しており、会社としても過度なルールで縛ることはなく、個々の考え方や仕事の進め方を尊重しています。
もちろん、上場企業である親会社グループに属する以上、遵守すべきルールは存在します。
ただしそれも、上意下達のマネジメントというよりも、どちらかというと現場メンバーが自らの考えを持ち、主体的に課題に向き合う姿勢を何よりも大切にしています。
ーー「自律的」に動けるという「自律」とは具体的にどういった行動を指しますか?
いわゆる“指示待ち”の状態にならないことが基本です。任されたタスクの優先順位を判断して着実に仕事を進めたり、依頼された範囲を超えて先回りして行動する姿勢が求められます。さらに手が空いた際に自らその状況を周囲に対し発信できることが必須要件だと考えています。
さらに理想を言えば、「次はこれに取り組むべきだと思います」といった、プロジェクト全体を良くするための提案や意見交換ができることは非常に重要です。
もちろん、メンバーにそうした自律性を最大限に発揮してもらうためには、受け身にならず、主体的に関わりたいと思える組織風土やチーム設計が不可欠です。その環境づくりこそが、私たち自身の重要な責務であると考えています。

ーーチーム内でのコミュニケーションや関わりはどのように行っていますか?
弊社はフルリモートで業務が行える体制を整えており、メンバーは全国各地に在住するため、基本的にはオンラインでのコミュニケーションとなります。
しかしながら、毎週エンジニア組織内で最新技術の共有やLT形式で業務経験を発表するなど、活発に実施しています。営業担当と一緒に取引先とのミーティングに参加することもあります。
時折、ソリューションエンジニアリング本部、プロジェクトごとのチームなどの単位でオフラインでも懇親会を開催することもありますが、貴重な機会なので想像以上に多くのメンバーが集まって盛り上がります!
ーーここからはフリーランス活用についてお伺いします。多くの方が参画されていますが、フリーランスエンジニアを採用する際に重視しているポイントや基準は何ですか?
まず重視しているのは、「正統な手順に則ってプロジェクトを進めた経験をお持ちかどうか」です。
ここでいう「正統」とは、設計ドキュメントの作成やコードレビュー、テストの実施など、一定の開発プロセスに沿って作業を進めるスキルや知識を指しています。面談の際に「基本設計とは何か」「どういうドキュメントを作成するか」といった質問をすることが多いのですが、これらの回答に詰まる場合はチームでの開発に携わることは難しいと感じています。
無論、役割に応じて必要なスキルは異なりますが、技術スタックや開発プロセスに関する基礎知識と経験をお持ちであることは最低限の基準としています。
ーー貴社で活躍されているフリーランスの方は、どのように組織へ関わっていますか
基本的にはプロジェクト単位で必要なスキルを有する方を見極め、Relanceさんをはじめとしたパートナー会社のみなさまへご相談のうえ、適切なフリーランスの方をご紹介いただいています。
過去にご紹介いただいたフリーランスの方の中には、単なる技術提供に留まらず、PMとしてプロジェクト内のチーム運営に携わっていただく方もいらっしゃいます。
印象的なエピソードとしては、今まさにRelance経由で大学向けシステム開発案件にPMとして参画いただいてるKさんです!
受注前より顧客の現場の方々の理解を深めるため、3回の説明会を開催する必要がありましたが、その際、Kさんがシステムの概要や運用フロー、機能内容などの資料を完璧に準備し、関係者へ分かりやすく説明してくださいました。
当初は、KさんにPMを任せることに対し、社内で一定のハンドリングが必要と考えていました。
ところが、実際には定例ミーティングの運営や進捗管理の主導はもちろん、外部メンバーのマネジメントやチーム運営までお任せできる、非常に信頼のおける存在として活躍いただいています。
弊社としては、今後もフリーランスの方に多様な役割で参画いただける体制を整えていきたいと考えています。
ーーフリーランスエンジニアを活用してどのような成果がありましたか?
案件にもよりますが、フリーランスの方は多様な現場を経験されている方が多く、自立性が高く実力のある方が多いです。そのためプロジェクトの進行状況や顧客対応への理解が深く、対応スピードも早いうえに、現場の意図を汲みながら主体的に動いてくださる点がとても助かっています。
ーーフリーランスエンジニアが G-gen 社に参画するからこそのやりがいや、経験できることは何ですか?
弊社は一次請けの案件が多く、クライアントとの距離が近いことが大きな特徴です。この規模の開発会社では珍しいのではないかと思います。
また、Google Cloud 専業のベンダーであるため、クラウドの最新技術に直接触れる機会が多いこともやりがいに繋がるのではないかと思います。
ーーフリーランスエンジニアが G-gen 社に参画するからこそのやりがいや、経験できることは何ですか?
すべてを社員だけで賄おうとするとリソースを常に固定で抱えることになるため、案件の変動に応じて柔軟に対応できる体制を維持するうえで、フリーランスの方との協業が欠かせません。
私たちはフリーランスを単なる“外注”として捉えているわけではなく、プロジェクトを共に進める“仲間”だと考えています。
自社に属するかどうかに関わらず共通の目的に向かって共に取り組むパートナーとして、信頼関係を築きながら仕事をすることがこれからの時代に適した形だと思いますし、自社のリソースとのバランスを見ながら今後も活用を増やしていきたいです。
ーー最後にRelanceについてお伺いしたいと思います。現在までRelanceをご利用いただいていますが、Relanceや担当の鰐部について率直な感想を教えてください。
ご紹介いただくすべての方から必ずしも承諾いただけるわけではありませんが、その中でも弊社をご理解いただいたうえで確度の高いご紹介をしてくださっていると感じます。
柔軟性が求められる難しい案件が多い弊社ですが、プッシュ型でチャレンジングなご紹介をしてくださるのでとてもありがたいです!
ーー今後Relanceに期待すること、こういったことがあるともっと良くなると思う点を教えてください。
本質的にPMができる方を見極めるというのは本当に難しいと思いますが、そういった方のご紹介をさらに増やしていただきたいです。お陰様で引き合いも日々増えておりますので、ぜひご紹介をお願いします!

編集後記
今回は、株式会社G-gen の柿添さんにお話をお伺いしました。
インタビューを通して、G-gen社が単なる技術提供にとどまらず、共に価値を創るパートナーとしてフリーランスエンジニアと向き合っている姿勢を強く感じました。
一次請け案件ならではの顧客との近い距離感や、Google Cloud 専業ならではの最先端技術への取り組みは、まさにやりがいと成長機会に繋がると感じます。
そして何より印象的だったのは、Kさんのようなフリーランスの方がプロジェクトの中心人物として信頼を得て活躍されている点でした。「自律性」というキーワードに象徴されるように自ら考え、動ける方にとってG-gen社は最適な場所なのではないかと感じました。
Relanceとしても、今後さらにプロジェクトの本質に深く関われるようなフリーランスエンジニアの方々をご紹介していけるよう、私たち自身も挑戦と成長を続けていきたいと思います。
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