AIエンジニアの年収から必要なスキル・働き方について解説!

IT系のなかでも特に目覚ましい発展をしているのがAIの技術ですが、その発展のために活躍しているのがAIエンジニアです。

日本だけでなく世界的にも注目され続けているAI技術は、近年さまざまな場面で活用され始めました。ニーズの高まりを受け、今後フリーランスになろうと考えている人もいるでしょう。

今回は、そんな人へ向けて、AIエンジニアのフリーランスの年収や働き方を解説していきます。

また、実際の案件例や、案件の獲得方法、必要なスキルまで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

AIエンジニアのフリーランスの年収や働き方

フリーランスとしてAIエンジニアになる前に、働き方や平均年収、案件数を確認しておきましょう。

働き方

AIエンジニアの業務は、大きく分けると「プログラミングを使ったAIの開発」「AIデータの解析」の2つがあります。

企業のデータを解析し、AIが習得しやすいデータを抜き取り、AIに学習させるためにコントロールしなければなりません。AIの活用を企業に提案するのも仕事です。

リモートワークはできるか不安に思う人もいるでしょうが、これらはリモートワークでも十分対応できる内容になります。

専門性が高いため、スキルや経験を積むまで完全在宅は厳しいでしょうが、ある程度フリーランスとしての信用を築いていると可能です。

リモートワークの需要はコロナ禍以降、増加傾向にあり、今後はますますリモートワークが定着していくと考えられます。

年収

フリーランススタートによると、フリーランスAIエンジニアの1案件あたりの平均単価は56.7万円(2023年1月30日現在)です。

中央値単価は75万円で、最高単価は200万円、最低単価は20万円でした。平均単価から単純計算すると、680万円から700万円がAIエンジニアのフリーランスの平均年収となります。

求人ボックスによると、会社員のAIエンジニアの平均年収は約600万円(2023年1月30日現在)です。一般的な職業と比べると高い傾向にありますが、フリーランスAIエンジニアになると、より収入が上がる見込みです。

案件数

フリーランススタートで出ているAIエンジニアの案件数は、6,497件(2023年1月30日現在)でした。

SEやシンフラエンジニアと比較すると案件数が少ないものの、今後も人材の不足や需要の高さから増え続けていくでしょう。

実際のAIエンジニアのフリーランス案件を紹介!

Relance案件(1)

AIフロントエンドエンジニア

■概要情報

・職務内容:エッジ向けニューラルネットワークの設計・開発・調査

■募集内容

・必須スキル:TensorFlow, Chainer 等の指定はないが、ディープラーニング・フレームワークを用いた実務経験

・歓迎スキル:Python、C言語での開発経験

■環境

・最寄り駅:新横浜

・働き方:リモートメイン

■契約内容

・契約形態:業務委託

・想定稼働日数/週:5

■報酬

月収(税抜き):600,000円 ~ 750,000円

Relance案件(2)

AIエンジニア

■具体的な仕事内容

・アプリケーション開発

・要件定義

・ユーザー指導

■必須スキル

Computer Vision、ロボティクス、姿勢推定、セマンティックセグメンテーション、SLAM、3D Reconstruction、DeepLearning、量子アニーリングのいずれかの興味関心

■歓迎スキル

・Computer Vision/ROS / OPEN 3D / PCL / OPEN CV / TensorFlow / PyTorch / GAZEBO / ISAAC / AirSim /Unreal Engine/AWS/量子アニーリングを使用したアルゴリズム開発いずれかの経験者

・物体認識、姿勢推定、多物体トラッキング、セマンティックセグメンテーション、SLAM、DeepLearning、3D Reconstructionのいずれかの経験者

・線形代数の知識(3次元空間における剛体変換、線形変換に関する知識がある方)

・PythonもしくはC+の開発経験が3年以上

■こんな人と働きたい

・探究心の強い方

・実験手法の提案や実験計画が立てられる方

・目的の達成を常に意識できる方

・働き方: 出社可能

■契約内容

・契約形態:業務委託

・想定稼働日数/週:3 ~ 5

■報酬

月収(税抜き):600,000円 ~ 650,000円

AIエンジニアのフリーランスの将来性や今後の需要は?

AI技術は今後もさらなる発展を期待されるため、将来性や需要は高くあり続けるでしょう。フリーランスサーバーエンジニア向けの案件も増加傾向にあり、増え続けていくと予想されます。

また、経済産業省のIT人材需要に関する調査によると、2018年時点でも22万人のエンジニアが不足している上、2030年には100万人以上のエンジニアが不足すると記載されています。

サーバー市場の拡大に対して、人材の需要と供給の差はこれからも広がるでしょう。案件数は増えるものの、エンジニアの数が足りなくて需要がさらに高まるのです。

AIエンジニアがAIに仕事を奪われるのでは?という声もありますが、前述したようにAIエンジニアは人材が不足しています。

また、必要な専門的スキルや知識が幅広く、誰でもできるものではありません。AIは今最も盛んに研究されている新領域で、技術競争も現在よりも激化する見込みがあります。

そのため、AIに取って代わられるという心配はほぼ無用です。

ただし、新しいスキルや知識を収集し続けないと、受け身のAIエンジニアは携われる分野が減り、収入も少なくなってしまう可能性があります。

常に最新の情報を学び、スキルを磨くことが重要です。

AIエンジニアがフリーランス案件を獲得する方法

AIエンジニアがフリーランス案件を獲得するには「フリーランスエージェント」「クラウドソーシングサイト」「知人やSNSなどのコミュニティ」の3つを活用すると良いでしょう。

  • フリーランスエージェントの活用

フリーランスエージェントとは、クライアントとフリーランスAIエンジニアの仲介をし、日程や収入などの交渉を代わりにしてくれます。

エージェントがスキルや経験、希望条件をヒアリングしたうえで、自分に合う案件を持ってきてくれるので、さまざまな案件に関わることが可能です。

携わった案件が増えると、必然的に実績も積み重なっていくため、フリーランスAIエンジニアとしての価値・信用度が高まります。

限りなく負担を減らした状態で案件の選定・応募ができるので、特にフリーランスAIエンジニアになったばかりの人や、営業があまり得意でないフリーランスAIエンジニアにおすすめです。

また、利用料や相談料などが無料のケースもあるので、ぜひ活用してください。

  • クラウドソーシングサイトの活用

クラウドソーシングサイトは、受注したい案件を掲載されている仕事から選び、スキルや実績、役立てる点などを記載して提案します。

提案が通れば、無事に受注となりますが、高めの手数料を引いたものが報酬となるケースが多いです。

クラウドソーシングサイトで掲載される案件数は非常に多いため、自分に合う案件を好きに選べるのは大きなメリットです。

ただし、クライアントとの納期の調整や、報酬の交渉は全て自分でおこなう必要があります。

スケジュール管理などが苦手なフリーランスAIエンジニアは、まずフリーランスエージェントを活用するのをおすすめします。

  • 知人やSNSなどのコミュニティの活用

会社員SE時代の同僚や上司、SNSのコミュニティから案件を獲得する方法です。

元同僚・上司は、会社員SE時代の働きぶりや人柄を熟知しているので、案件を紹介してくれる可能性もあるでしょう。

SNSでは、自分のプロフィールにフリーランスSEであることや、習得スキル・経験などを記載し、人材を募集しているアカウントに連絡する方法が有効です。

また、発信力のあるアカウントに育てると、逆にクライアントから案件紹介される可能性もあります。

思い当たる人がいるなら、積極的に声をかけてみましょう。

AIエンジニアのフリーランスに必要なスキル

AIエンジニアのフリーランスに必要なスキルは、「Python」「機械学習・深層学習の知識」「データ処理」「数学」の4つがあります。

これらは最低限必要なものになるので、これからAIエンジニアを目指そうとしている人は必ず習得しましょう。

それぞれのスキルが必要な理由を詳しく解説していきます。

Pythonのスキル

AIの開発では、主にPythonが使われます。

Pythonはあらゆることを自動化し、簡単にすることができるプログラミング言語です。

AIの開発だけでなく、Webサービスのシステム開発、IoT、ロボット制御などの開発、画像分析など、さまざまな分野で活用できます。

またPythonはライブラリも充実しており、データサイエンスの分野で強いプログラミング言語となるために、Python自体の将来性・需要も高まっていきます。

機械学習・深層学習の知識

データと数学的なモデルを活用し、コンピュータに学習させる仕組みである機械学習のスキルを身に付けることが、高単価な案件を獲得するためには重要です。

そのためには、ライブラリやフレームワークを扱えるようになった後、数学や統計学の知識を習得することも欠かせません。機械学習のアルゴリズムを開発するには、どうしても数学や統計学が必要となるのです。

また、深層学習の知識も習得しておきましょう。深層学習とは、AIに集めたデータを分析させることで、特徴やパターンを導きだせる技術のことをいいます。

深層学習は、ユーザーにマッチした商品やおすすめサービスなどを表示する機能や、画像・音声認識に組み込まれており、身近なものだと「Siri」や「Alexa」に用いられています。

機械学習・深層学習はAIの根幹をなす技術なので、フリーランスAIエンジニアになるには最低限必要なスキルです。

データ処理スキル

AIエンジニアは会社員でもフリーランスでも、データ分析する際に大量のデータを用います。データ分析の前に、データの形を整える作業が必要になる場合も多いです。

データベースの知識やSQLのスキルはあらかじめ習得しておくと良いでしょう。

また、データ処理スキルが高いと高単価な案件も携われる可能性が上がるため、収入アップにもつながります。

数学

AIエンジニアは、少なくとも大学教養レベルの数学知識が求められます。

AI開発のアルゴリズムのデータ分析には、統計学が活用され、人工知能開発で組み込むアルゴリズムには微分積分、確率、行列暗算などが必要になります。

大量のデータ処理にも線形代数などの数学知識が求められるため、数学の習得は必須です。

AIエンジニアのフリーランスが高単価な案件を獲得するには?

AIエンジニアのフリーランスが高単価な案件を獲得するには、上記で説明したようなスキル以外にもさまざまな工夫が必要です。

会社員でも経験を積みながら身につけられる方法もあるので、次の3つを参考にしてください。

  • 商流の浅い案件に参画する
  • コミュニケーションスキル
  • 資格を取る

それぞれを詳しく解説していきます。

商流の浅い案件に参画する

商流が深い案件ほど、フリーランスAIエンジニアの手元にくる報酬は減ってしまいます。1案件に対してフリーランスエンジニアまでの間に多くの仲介会社が存在するからです。

間に入る仲介会社は、案件の情報提供に10〜30%程の手数料を取っています。そのため、仲介に入る会社が増えるほど、フリーランスAIエンジニアにくる報酬は減ってしまうのです。

さらに、商流が深い案件は要件定義や設計などの上流工程を経験できることが多くありません。

高単価案件を獲得するために適切なスキルを身に付けても、実務経験がなければスキルは向上しないので、いつまでも高単価な案件は獲得できないでしょう。

これらの理由から、商流の浅い案件に参画することが重要となるのです。

コミュニケーションスキル

知識を深めスキルを磨いても、コミュニケーションスキルが乏しいと、高単価案件は獲得しづらいです。

AIエンジニアは、スムーズに業務連携・遂行するためにも、クライアントのニーズを細かくヒアリングしなければなりません。

無駄なく、気持ちよく仕事ができると信用にもつながります。

また、新規案件を獲得するために営業をした際にも、コミュニケーションスキルは必要になります。より収入を上げるためにも、クライアントとのコミュニケーションは大切にしましょう。

資格を取る

資格を取得しておくことで体系的な知識が身につくだけでなく、スキルがあることを証明できるようになります。

すると、年収アップにつながったり、現在会社員の人は資格手当が出たりと大きなメリットがあります。

AIエンジニアに関連する資格は以下のとおりです。

  • G検定
  • E資格
  • MLSーC01(AWS Certified Machine Learning-Specialty)
  • AIー900
  • AIー102
  • DPー100
  • データサイエンティスト検定
  • 統計検定

いきなり全ての資格を取得することは難しいですが、一つひとつ着実に取得していくと、最終的には高単価な案件を容易に受注でき、収入アップが実現できます。

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