【2022年】フリーランスエンジニアにすすめる資格20選|メリットも
2022年12月6日
諸外国と比較したIT 化の遅れは大きな問題であり、IT化の加速が求められています。フリーランスエンジニアの需要はこれまでよりも高まり、条件の良い案件を受けるチャンスも広がっています。しかし資格がないために案件を受けられないケースもあるため、安定して案件を獲得するためにも資格の取得が重要です。 今回はフリーランスエンジニアとして活躍するために必要な資格と、資格を取得するメリットについて詳細に解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
フリーランスエンジニアが資格を取るメリット

フリーランスエンジニアが資格を取ると、以下の3つのメリットがあります。
- スキルの証明に役立つ
- さらなるスキルアップができる
- より良い案件を受注できて実務に活かせる
それぞれについて具体的に紹介します。
スキルの証明に役立つ
クライアントがフリーランスエンジニアに仕事を依頼する場合、能力や実績などを参考にして判断します。能力や実績を可視化するのは難しい部分もありますが、資格があればクライアントに対してスキルの証明が可能です。資格を見せるだけで、エンジニアとしてどれだけの能力やスキルがあるのかを正確に伝えられます。
さらなるスキルアップができる
資格を取得するために勉強をすれば、これまで知らなかった知識を得られます。知識の偏りも解消されるため、エンジニアとしてのスキルアップにもつながるのもメリットです。 手をつけたことのない分野の資格を取得すれば、新しい知識とスキルを身に付けられます。新たな知識とスキルを元に受けられる案件の幅が広がれば、好循環を期待可能です。
より良い案件を受注できて実務に活かせる
フリーランスエンジニアが資格を取得すれば、さらに条件が良い案件を受注できます。資格により、新規案件を受けやすくなり、実務にも活かせるでしょう。 条件の良い案件が獲得できれば生計も安定するため、安心して仕事に集中できるようになります。
エンジニアの資格の種類 | 国家資格とベンダー資格

エンジニアの資格には、以下の2種類があります。メリット・デメリットと合わせて確認しましょう。
- 国家資格
- ベンダー資格

国家資格とは国から認められた資格です。特定の製品に限定された資格ではなく、基礎知識を身に付けるために役立ちます。製品が限定されないため、実務にすぐに役立つわけではありません。 メリットは幅広い知識が身に付き、体系的な学習ができる点です。マニュアルにない問題が発生した場合に解決へと導く問題解決能力や、応用力が身に付きます。使用される製品が変わった時に、製品に特化していない資格を持っていると応用が可能です。 有効期限が設けられていないケースが多く、一度取得すれば永遠に資格を保持できます。 ベンダー資格は、各ベンダーの製品やサービスに特化した資格です。対象となる製品がはっきりしているため、資格を保持している製品を導入している現場では実務にすぐに役立ちます。 ベンダー資格は更新制度が導入されているのが一般的なので、期限が切れないよう注意しなければなりません。資格を保持し続けるには勉強し続ける必要があり、資格の勉強をしているうちに進歩する技術に対応する力が身に付くメリットもあります。
フリーランスエンジニアにすすめる資格20選

エンジニアにおすすめの資格を20個ほど紹介します。キャリアプランや業務を行っている現場の状況などを元に、取得したい資格を探すための参考にしてください。
IT業種全般向けの資格
IT業種全般向けにおすすめの資格は、以下の5つです。

【基本情報技術者】
基本情報技術者はIPA(情報処理推進機構)が実施している国家試験で、ITに関する幅広い知識が求められる資格です。具体的には、ネットワークやプログラム、コンピューター、サーバーなどハードウェアからソフトウェアまでの理解が求められます。 基本情報技術者はエンジニアの登竜門であり、一般企業でも認知度の高い資格です。 エンジニアとしてキャリアをスタートする上で取得しておきたい資格で、フリーランスエンジニアが取得すればクライアントからの信頼も得やすくなるでしょう。難易度が高い試験ですが、案件獲得に役立つ資格です。しっかりとした基礎を身に付けられるため、その後の応用力の幅を広げるためにも効果を発揮します。
【応用情報技術者】
応用情報技術者はIPAが実施している国家試験であり、基本情報技術者のワンランク上の資格と位置付けられています。基本情報技術者よりも幅広い分野の理解が必要な資格であり、技術面はもちろんマネジメントや経営戦略などの知識も問われます。 エンジニアとしてのレベルアップを図るために役立つ資格で、資格を取得すれば現場で高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。基本情報技術者よりも難易度の高い試験であるため、資格を取得すれば、案件獲得のための大きなアピール材料になります。
【システム監査技術者】
システム監査技術者はIPAが実施している国家資格で、監査対象から独立した立場に立って情報システムや組み込みシステムを監査する役割を果たすための資格です。システム自体やシステムの企画・開発・運用・利用・保守などに関する、幅広く深い知識が求められます。 情報システムに関連するリスクを分析して、コントロールの点検・評価・検証を行えるため、監査人や情報システム責任者を目指すエンジニアにおすすめの資格です。国家資格の中でも最難関レベルの試験で、監査人や情報システム責任者としての知識があるとアピールできるため、フリーランスエンジニアが取得していればクライアントからの信頼を高められます。
【ITILファンデーション】
ITILファンデーションは、180の国と25の言語で試験を実施している国際的な資格です。ITILとは、「Information Technology Infrastructure Library」の略で、ITサービスマネジメントの成功事例をまとめた書籍群を言います。 ITサービスマネジメントとは、サービス利用者の目線に立ってITサービスの運用を行い、品質向上を図って顧客満足度を高めるためのマネジメントです。ITILには成功例が集められているため、資格を取得していれば効果的なITサービスマネジメントの実施が期待できます。 国内でのITILファンデーション試験は、PeopleCert(ピープルサート)によって受験可能です。ITマネジメント業務に携わりたい人向けの資格なので、フリーランスエンジニアが取得すれば中長期的な案件を獲得できるでしょう。
【Microsoft認定資格】
Microsoft認定資格とは、マイクロソフト製品に関する知識や技術を認定する世界共通の資格です。資格には多くの種類があり、「レベル別」「製品別」「役割別」で分かれています。目指したい分野や現在のレベルに応じて、必要な資格を選んで受験しましょう。 単一の試験に合格すれば取得できる資格と複数の試験に合格しなければ取得できない資格があるため、受験の際は注意が必要です。 マイクロソフト製品を導入している企業は多く、世界共通の資格でもあるため、フリーランスエンジニアが取得すると専門家としての信頼性を高められます。まずは基本認定から資格を取得して、市場価値を高めるのがおすすめです。
サーバーサイドエンジニア向けの資格
サーバーサイドエンジニア向けの資格は以下の3つです。

【システムアーキテクト試験】
システムアーキテクト試験はIPAが実施している国家試験で、ニーズに合わせて情報システムのグランドデザインを設計して完成に導く、上級エンジニアを目指す方に最適の資格と位置付けられています。取得するには豊富な業務経験と的確な分析力が必要です。 高度IT人材として確立した専門分野を持ち、情報システムやIoTを利用したシステム開発に必要となる要件の定義、実現に必要なアーキテクチャの設計などを担当する人材として活躍できます。情報システムにおいては、開発の主導も可能です。 スキルレベルが最大のレベル4に設定されている難易度の高い試験です。フリーランスエンジニアが取得していると社会的な評価が上がり、エンジニアとしての市場価値を高められるでしょう。
【PHP技術者認定試験】
PHP技術者認定試験とは、サーバーサイドプログラミング言語であるPHPに関する専門知識やスキルを評価する目的で行われる試験です。試験は「初級」「上級・準上級」「ウィザード」の3つのレベルに分かれていて、自分の目指すレベルに合わせて試験が受けられます。 初級はPHPプログラミングの基本知識を問う内容になっているため、IT企業への就職を目指す人やWebデザイナー・プログラマーを目指す人などにおすすめです。「上級・準上級」はPHPの言語仕様や実用的なプログラミングテクニックに関する知識を問う内容になっています。 レベルに合わせて資格が取得できるので、経験があまりないフリーランスエンジニアでも取得しやすい点でおすすめです。 【Oracle MASTER】 Oracle MASTERはオラクル社が提供している資格で、オラクルデータベースに関するスキルを評価します。Oracle MASTER「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4段階のレベルがあり、体系的にスキルが身に付けられるのがメリットです。 「ブロンズ」はオラクルデータベースの基礎的な内容になっており、「シルバー」は日常的な運用管理や基本的なSQLに関するスキルなど、レベルが上がるごとに高度なスキルが身に付けられる仕組みです。 データベースを得意分野としているフリーランスエンジニアにおすすめの資格で、高いレベルの資格を習得していると、体系的なスキルを持っている人材としてクライアントにアピールできます。
インフラエンジニア向けの資格
インフラエンジニア向けの資格は、以下の3つです。

【シスコ技術者認定】
シスコ技術者認定は、シスコシステムズ社が実施している試験です。シスコシステムズ社は、世界最大のコンピューターネットワーク機器開発会社であり、ネットワークシステム業界の最大手です。 試験は「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」のレベルに分かれているので、レベルに合わせて受験しましょう。 シスコ技術者認定の資格を持っていると、シスコシステムズ社の製品に関する技術力を持っている証明になります。合わせてネットワークの基礎技術がある証明にもなる資格です。多くの企業がシスコシステムズ社の製品を導入しているので、フリーランスエンジニアがシスコ技術者認定を取得すれば多くの案件の獲得に繋がります。
【ネットワークスペシャリスト】
ネットワークスペシャリストは、IPAが実施している試験です。国家資格で、ネットワークの固有技術からサービス動向まで幅広い知識が求められます。目的に合わせた大規模で堅牢なネットワークシステムの構築や運用の知識が学べるため、インフラエンジニアやネットワークエンジニアを目指す人は取得を検討したい資格です。 資格を持っていると、情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割が果たせる人材であるという証明になります。情報システムの企画や要件定義・開発・運用・保守に対しての技術支援も行えるため、フリーランスエンジニアが取得していると高い技術力のアピールとなり、案件獲得へとつながる資格です。
【LinuC】
LinuCはLinuxに関する知識やスキルを測る資格です。Linuxは世界で最も普及しているオープンソースのオペレーティングシステムで、無料で利用できるため導入している企業が多く見られます。LinuCにはレベルが1から3まで3段階あり、難易度が高いのはレベル3です。 レベル1でLinuxサーバーの構築・運用に関する知識を得て、レベル3まで進むとLinuxのみではなくオープンソースのリテラシーやシステムアーキテクチャまで身に付くようになっています。 クラウドサービスなどの開発に携わりたい人に適した資格です。フリーランスエンジニアが取得していると、 Linuxの利用企業からの信頼が得られます。
セキュリティエンジニア向けの資格
セキュリティエンジニア向けの資格は、以下の2つです。

【情報セキュリティマネジメント】
情報セキュリティマネジメントは、IPAが実施している情報セキュリティ確保に貢献できる基本的なスキルを認定するための国家資格です。情報技術全般に関連した基本的な用語や内容を理解できるのはもちろん、情報セキュリティリーダとしての適切な対処も求められます。 情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して、継続的に企業を脅威から守るスキルを持っている証明ができる資格です。セキュリティ対策は企業にとっても重要な課題なので、フリーランスエンジニアが情報セキュリティマネジメントの資格を持っていると、企業のシステムのセキュリティを確保できる人材として信頼を得られるでしょう。
【情報処理安全確保支援士試験】
情報処理安全確保支援士は、IPAが実施している、平成29年に創設された国家資格です。セキュリティ関連の試験の中では国内最難関であり、情報系資格では初となる登録制の「士業」となっています。 サイバーセキュリティリスクの分析・評価を行い、情報システムの安全を確保する役割を持つため、セキュリティエンジニアはぜひ取得を目指したい資格です。有効な対策の助言や提案を行う、セキュリティコンサルタントにも向いています。 フリーランスエンジニアが情報処理安全確保支援士の資格を取得すれば、情報セキュリティのスペシャリストとして多くのクライアントから信頼してもらえます。
クラウドエンジニア向けの資格
クラウドエンジニア向けの資格は、以下の2つです。

【AWS認定資格】
AWS認定資格は、AWSに関する知識を測る試験です。AWSとはAmazon Web Servicesを省略したもので、アマゾンクラウドサービスに関する専門知識が問われます。AWS認定資格は11の分野に分かれていて、役割やレベルに合わせた受験が可能です。無料オンラインセミナーも実施されているので、活用して試験準備を進めましょう。 AWSはIT企業をはじめとして多くの企業で利用されています。フリーランスエンジニアが資格を取得できれば、AWSを利用している企業に対して知識を持っている人材としてのアピールが可能です。
【Google Cloud認定資格】
Google Cloud認定資格は、Google Cloud テクノロジーを使用した職務の遂行能力やスキルを評価する試験です。分野ごとに試験が分かれていて、必要なスキルに合わせて受験する資格を決める仕組みになっています。 レベルも「基礎」「Associate」「Professional」に分かれていて、基礎レベルの試験は実務経験が無くても受験可能です。「Associate」は6ヶ月以上、「Professional」は業界での職務経験が3年以上でGoogle Cloud の使用経験が1年以上ある場合に受験を検討しましょう。 Google Cloudは幅広く利用されているので、フリーランスエンジニアが資格を取得すると収入アップも期待できます。最も高収入につながる IT認定資格ランキングで1位を獲得した試験もあるので、ぜひ取得を目指しましょう。
プロジェクトマネジメント向けの資格
プロジェクトマネジメント向けの資格は、以下の3つです。

【PMP】
PMPは、一般社団法人PMIが実施しているプロジェクトマネジメントの専門家を認定する資格です。プロジェクトマネジメントに関する経験や知識・教育について評価し、プロフェッショナルとして活動できるかを確認されます。 マネジメント全般に関連する資格なので、取得すればIT分野以外の業種や職種にも活かせます。取得するには条件が設けられており、満たしていない人は試験が受けられないので事前に確認しておきましょう。 PMPを取得するには、以下の条件を満たしている必要があります。 4年間の学位 36ヶ月の主要プロジェクト プロジェクトマネジメント教育/訓練またはCAPMの35時間認定 もしくは以下の条件を満たしている人も受験可能です。 高校の卒業証書または準学士号(または同等のグローバル) 60ヶ月の主要プロジェクト プロジェクトマネジメント教育/訓練またはCAPMの35時間認定 CAPMとはプロジェクトマネジメント業務においてハイレベルのパフォーマンスを達成できることを証明する、米国PMIによって認定された国家資格です。 社会経験と実績を積んだ人向けの資格で幅広い分野で活かせるため、フリーランスエンジニアが取得すればクライアントから大きな信頼が得られます。
【プロジェクトマネージャー試験】
プロジェクトマネージャー試験は、IPAが実施している国家試験です。プロジェクトの責任者としてプロジェクトの計画・実行・管理する人を対象とした試験で、プロジェクトを成功に導くと共に後進の指導も行います。 プロジェクト全体の意思決定に関わり、品質・コスト・納期に全責任を持つなど、幅広い業務を担当するのに役立つ資格です。 経験がない方でも受けられる試験なので、今後プロジェクトマネージャーを目指したい場合にも受験を検討しましょう。試験に合格するとプロジェクトマネージャーとしての知識やスキルを持っている証明になるため、年収アップにつながるケースも見られます。フリーランスエンジニアが取得すると、クライアントからの信頼を得やすい資格です。 【ITストラテジスト】 ITストラテジストは、IPAが実施している国家資格です。「高度IT人材」としてのスキルや知識を測る内容になっていて、ITを高度に活用した事業革新や業務改革を行ったり、競争で優位になるサービスの創出を行ったりするのに適しています。 システムの企画・開発の統括や、新たな価値の実現など、高度な業務の担当が可能です。企業の基本戦略にも関わるため、プロジェクトマネジメントはもちろんITコンサルタントを目指す人にも向いています。フリーランスエンジニアが取得すると高い知識やスキルを持っている証明になるため、案件の獲得に優位に働くでしょう。
AI系エンジニア向けの資格
AI系エンジニア向けの資格は、以下の2つです。

【G検定】
G検定とは一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している、ディープラーニングの基礎知識があるか、適切な活用方針を決定して事業に活用する能力や知識があるかを評価する試験です。G検定はジェネラリストを目指す人向けの内容で、取得すると幅広い知識や技能、経験などを備えている証明になります。 試験範囲には「人工知能」「ディープラーニング」「機械学習」の分野が含まれていて、幅広い分野の学習が必要です。取得しておけば、人工知能やディープラーニング、機械学習といった知識を持っている証明になり、先進的な技術を有する人材としてクライアントにアピールできます。
【E資格】
E資格とは一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している、ディープラーニングの理論への理解があるか、適切な手法を選択して実装する能力や知識があるかを評価する試験です。E資格は「エンジニア資格」を意味していて、「応用数学」「機械学習」「深層学習」「開発・運用学習」の4つの分野から出題されます。 フリーランスエンジニアが取得しているとディープラーニングに関する理解や能力・知識がある証明になるので、クライアントへのアピール材料としての活用が可能です。
資格を取得して案件の獲得に役立てよう

エンジニアの資格取得のメリットは「自身のスキルアップ」以外に、「案件取得のための材料になる」という点があります。もちろん資格が無くても技術力の高い方はたくさんいますが、初めて仕事を一緒にする場合、企業側にとって資格の有無は大きな判断材料となり得るため、積極的に資格の取得を目指したいところです。 特にクラウドソーシングやエージェントを利用するのであれば、資格の提示によって企業側が安心して仕事を依頼できるケースが多くあります。 当社は、フリーランスエンジニア向けの案件紹介サービス「Relance」を運営しています。フリーランスエンジニアの方、またこれからフリーランスエンジニアになる方は、Relanceを案件の獲得場所として活用いただければ幸いです。その際、取得している資格や技術力をもとに、条件と合う案件を紹介させていただきます。
フリーランスエンジニアの案件獲得を目指すなら『Relance』
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