フリーランスが増えすぎている実態や理由|その中で成功する人の特徴も解説
「フリーランスは増えすぎていて案件が取れない」
「今からフリーランスになるのはやめておいたほうがいい」
フリーランスについて検索し調べたとき、このような否定的な意見を見つけたことがある方もいるのではないでしょうか。
自由な働き方や年収アップを実現させたいと考えフリーランスになることを検討している方は、「フリーランスになってやっていけるか心配…」といった不安も抱くことでしょう。
せっかくフリーランスになっても、ライバルが多すぎて思うように仕事が獲得できなければ収入は下がり、失敗に終わってしまいます。
そこで本記事では、「フリーランスは増えすぎなのか?」について徹底解説しました。
本記事を読むことで、フリーランスの将来性や、これからフリーランスになる人が稼ぐ方法についてわかります。フリーランスとして成功する人の特徴などについても解説したので、これからフリーランスになるか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
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フリーランス人口は増えている
結論として、フリーランス人口は増加傾向にあります。
出典:新・フリーランス実態調査 2021-2022年版|ランサーズ
とくに2020年のCOVID-19の流行を機に、2020年から2021年にかけてフリーランス人口は急増しました。2019年は1118万人であったのに対し、2021年は1577万人と400万人も増加しています。
コロナ禍でリモートワークが推進されたことや、働き方改革で副業が推奨されるようになったことが主な理由であると考えられます。
フリーランス人口は2021年10月時点で約1580万人おり、これは労働人口の約23%です。
フリーランスの年齢構成は40代が最多
フリーランスの年齢層は40代が37%と最も多いです。次に50代が26%、30代が25.5%と同程度になっています。
上の表を参照すると、フリーランスは30~50代がメインであり、20代でフリーランスになる方は非常に少ないようです。若いうちはフリーランスとして働くには未熟な方が多いためでしょう。
このことから、会社員として経験を積んでスキルや知見を十分に身につけてから、フリーランスとして独立するのが正攻法といえます。
フリーランスの年収
フリーランスの年収は200~400万円の人が約28%と最も多いです。200万円未満と合わせると47.4%と、半数弱のフリーランスが年収~400万円であることがわかります。
なお、Relanceの調査では、フリーランスエンジニアの平均年収は約576万円です。
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フリーランスエンジニアの年収は?収入の相場と年収アップの方法を解説
フリーランスが増えている理由

フリーランスの人口は増加傾向にあることを説明しました。
では、なぜフリーランスは増えているのでしょうか。
フリーランスが増えた理由は、主に次の4つです。
- 働き方改革で副業を解禁した企業が増えた
- フリーランス向けサービスの増加
- IT人材の不足
- 働き方が多様化している
1つずつ解説していきます。
働き方改革で副業を解禁した企業が増えた
政府が進める働き方改革の一環で、2018年、副業禁止に関する規定が削除されました。その結果、副業を認める企業が増えています。
2022年時点における経団連の調査によると、企業の70%が副業を認める方針にあることが報告されています。とくに規模が大きい企業ほど、副業の容認に前向きです。大企業においては、副業を認める方針を打ち出している企業が8割以上にも及びます。
厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公開し定期的に改定をおこなうなど、政府主導での副業の推奨は今現在も進んでいます。今後はさらに副業が普及していくでしょう。
参考:「副業・兼業に関するアンケート調査結果」を公表|経団連タイムス
参考:副業・兼業|厚生労働省
フリーランス向けサービスの増加
フリーランス人口の増加や政府の副業推奨によって、フリーランス向けサービスが増えてきています。そのため、以前よりフリーランスとして独立するハードルは下がっているといえるでしょう。
フリーランス向けサービスとしては、フリーランスの案件獲得に役立つフリーランスエージェントやクラウドソーシングサービス、確定申告を楽にするようなフリーランス向けの会計ソフト、フリーランス向けのクレジットカードなどが挙げられます。
フリーランスは従来、自分で営業力や税務の知識を身につけなくてはなりませんでした。しかし現在では、案件獲得も代行してくれたり、本来手間がかかるはずの確定申告が楽におこなえたりと、フリーランス向けのサービスが充実しています。
上記のようなフリーランス向けサービスの増加に伴い、フリーランスにとって大変なことを乗り越えやすくなり、参入のハードルが低くなっているといえるでしょう。
IT人材の不足
近年のIT人材不足を補うために、フリーランスへ業務委託をおこなう企業が増えています。
DXの推進やWebアプリ・AIの開発など、ITサービスの需要は高く、それに伴いエンジニアをはじめとしたIT人材の需要も高まっています。しかし、IT人材はその需要の高さに対し、人材不足に陥っているのが現状です。
出典:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果|経済産業省
経済産業省が発表した予測によると、2030年には少なくとも41万人ものIT人材が不足するともいわれています。
そのためフリーランスに依存する案件が多くなっており、フリーランスとして活躍する場が開かれているのです。
働き方が多様化している
コロナ禍をきっかけに、リモートワークの導入やフレックス制など働き方の多様化が進みました。その結果、自分に合った働き方を選びやすくなっています。
リモートワークで時間ができて副業・兼業を始める人も増えています。フリーランスは、企業などに属さず、会社員と比較して自由な働き方ができる個人事業主です。自分に合った柔軟な働き方を実現したいフリーランスの増加が加速しているのでしょう。
今後も増加が予測される
ランサーズの調査によると、副業をしたことがない人のうち6割以上の方が副業をしてみたいと回答しています。
また現在は、政府によってリスキリングが推進され始めており、同調査を見てみてもITスキルを身につけたいと考えている方が多いです。
フリーランスは、今後さらに増加していくことが予想されます。
参考:新・フリーランス実態調査 2021-2022年版|ランサーズ
これからフリーランスを始める人は稼げるのか
今後さらなるフリーランスの増加が見込まれますが、同様にフリーランスの案件も増えることが予想されます。そのため、今からフリーランスとして独立しても十分に活躍する機会はあるといえるでしょう。「増えすぎ」と不安に思う必要はありません。
フリーランスとして働く人の中には、本業や家事・育児の隙間時間で副業として案件を受けている人も多く、実際のところ専門スキルを身につけていない人も多いでしょう。
そのため、しっかりと専門スキルを身につけて、それをアピールできれば案件の獲得も望めます。高単価の案件も多いので、経験やスキルがしっかりしていればそれらの案件獲得も期待できるでしょう。
稼げるフリーランスになるには?

フリーランスが増えているということは、案件を獲得する際のライバルが増えているともいえるでしょう。
そのため、市場価値の高い稼げるフリーランスになるための方法を5つご紹介します。
- 知識やスキルを身につける
- 営業力、交渉力を身につける
- エージェントを効果的に使う
- スキルシートやポートフォリオを作成する
それぞれ詳細を見てみましょう。
知識やスキルを身につける
独立する前には、フリーランスとして安定的に案件を獲得できるだけの十分な知識・スキルを身につけましょう。
案件を獲得できるか否かや、案件の単価は持っているスキルによって左右されます。
フリーランスを採用する企業の多くは、フリーランスに即戦力となることを期待しているのです。実務経験を募集要項としている案件も多く、実務経験が少ないとそもそも案件に応募できないという可能性があり、獲得できる案件の幅が狭くなってしまいます。獲得できる案件の単価も、低くなりがちです。
フリーランスとして安定的に案件を獲得し、高単価の案件に参画するために必要なスキルレベルの目安としては、「実務経験5年以上」となるでしょう。実務経験5年以上であれば、多くの募集要項を満たすことができますし、月収100万円を超える案件も狙えます。
また、フリーランスになった後も、常にスキルアップしていくことが大切です。フリーランスは自分でキャリアアップしていかないと、年齢と共に市場価値が下がってしまいます。
最新の技術についていき、これまでバックエンドを担当してきた方は次はフロントエンドも学習してみる、Javaをやってきた方はPythonも学んでみるなど、需要に合わせて複数の専門スキルを身につけるのがおすすめです。
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営業力、交渉力を身につける
フリーランスが仕事を得るためには、自ら営業活動をおこない案件を獲得する必要があります。
エンジニアとしてのスキルを十分に備えていたとしても、そのスキルが相手にきちんと伝わらなけば、案件獲得にはつながりません。また、契約内容について合意に向かう中で自分の意見を相手に伝え、説得できるだけの交渉力も重要となります。
とはいえ、エンジニアの場合、営業が未経験で不安を抱く方も多いでしょう。そのような場合には、次に紹介するエージェントがおすすめです。
エージェントを活用する
フリーランスとして高い専門スキルがあっても、案件を見つけられなかったり営業ができなかったりと、案件獲得が苦手な方も中にはいるでしょう。そのような方は、フリーランスエージェントを活用し、案件を継続的に獲得していくことがおすすめです。
フリーランスエージェントでは、エージェント側が自分にマッチした案件を紹介してくれるので、営業が苦手な方でも自分で営業することなく案件を獲得できます。
また、エージェントが営業を代行してくれれば、営業にかかる時間を大きく削減することができるので、仕事に集中しやすい環境を作りやすくなるといえるでしょう。
スキルシートやポートフォリオを作成する
スキルシートとポートフォリオを作成しましょう。スキルシートやポートフォリオは、自分のスキルや実績をアピールするときに大いに役立ちます。
スキルシートとはエンジニア用の職務経歴書のことです。スキルシートを書くときには、クライアントに自分のスキルをわかりやすく伝えるために、参画したプロジェクトについて、業務内容・規模・期間・使用言語などを詳しく記載しましょう。
ポートフォリオとは、これまでの成果物をまとめたもので、スキルシートの内容の裏付けとなります。エンジニアの場合、ポートフォリオを載せるWebサイトを作成するのがおすすめです。自分のスキルを最大限アピールできるよう、図やイラスト、動的デザインなど工夫を凝らすとよいでしょう。
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スキルシートとは?フリーランスエンジニアが記載するべき項目一覧と書き方のポイント
フリーランスで成功する人の特徴
フリーランスで稼ぐための主なポイントを4つご紹介しましたが、実際にフリーランスとして成功する人にはどのような特徴があるのでしょうか。
- 特徴1.仕事が好き
- 特徴2.自己管理能力に優れている
- 特徴3.臨機応変な対応ができる
- 特徴4.コミュニケーション能力が高い
- 特徴5.自発的に行動できる
これら5つの特徴について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
特徴1.仕事が好き
就業時間も場所も基本的に自由なフリーランスは、会社員と違い、オン・オフの区別がつきにくいものです。
会社員よりも仕事とプライベートの距離がグッと近づくため、「仕事が好き」というのは、フリーランスとして成功するために重要な要素となります。
好きな仕事であれば、積極的にスキルの研磨にも努めるようになりますし、プライベートの時間を仕事に関する学習へと費やすのも苦ではないでしょう。
「仕事が好き」という想いのもと自ら積極的かつ能動的に動くことで、スキルアップにつながり、ひいては案件獲得や仕事の継続にもつながっていきます。
このように、仕事が好きであることは、フリーランスとして成功する上での大きなポイントです。
特徴2.自己管理能力に優れている
成功するフリーランスは、自己管理能力に優れています。
フリーランスの場合、基本的には自分1人で仕事を進めていきます。
そのため、体調管理やスケジュール管理、タスク管理など自己管理能力の高さも、非常に重要です。
不規則な生活をして体調を崩してしまったり、働く時間が決まっていないからと気を緩めてサボってしまったりすると、それが直接的に収入減へとつながってしまいます。
もちろん、スケジュール管理・タスク管理も欠かせません。納期に間に合わせられるようスケジュールを組んだり、効率的にタスクをこなしたりする能力は必要不可欠です。
その点、できるフリーランスは、自分のキャパシティもしっかりと把握できているため、無理をして体調を崩すことも、案件を抱えすぎて破綻することもありません。
優れた自己管理能力は、クライアントからの高い評価にもなり、案件継続や新規案件獲得につながるでしょう。
特徴3.臨機応変な対応ができる
フリーランスには、臨機応変な対応も求められます。
フリーランスは、案件によってクライアントも業務内容も変わることが多いものです。
クライアントの要望・要求や、時には仕事の方向性が、案件の進行途中で変わってしまうこともあります。
一度は納品したものを、クライアントの要求に沿って全く違うものへと修正しなければならないこともあるでしょう。
そんなとき、変化に対して臨機応変に対応する能力が必要となるのです。
また、案件ごとに月々の収入が変化することも、フリーランスならではの特徴です。
そのような事態にも慌てることなく対応できるよう、常に変化が伴う働き方ということを心得ておく必要があります。
大幅な変更・修正にも、冷静かつ迅速に対応できるフリーランスは、クライアントからも重宝されることでしょう。
特徴4.コミュニケーション能力が高い
フリーランスとして働いていく以上、案件獲得のための営業活動も自身でおこなっていかなければなりません。
その点、コミュニケーション能力が高いフリーランスは、成功しやすいといえます。
また、クライアントとの交渉においても、コミュニケーション能力は必要です。
コミュニケーション能力に優れた者なら、クライアントの要望も汲みやすく、仕事もスムーズに進みやすいでしょう。
仮に、エージェントを通じて案件を獲得するにしても、エージェントとよい関係を築くことは不可欠です。
コミュニケーション能力の高さを活かして人脈を広げれば、仕事の悩みを相談できる仲間ができたり、思わぬところから仕事を紹介してもらえたり、ということも期待できます。
特徴5.自発的に行動できる
先述したように、フリーランスは自身で仕事を獲得し、自身で完遂しなければなりません。
そのため、受け身ではなく自発的に行動できることも、成功するために重要なポイントです。
会社員と比較しても、自身で判断し、意思決定を下す場面は非常に多くなります。
クライアントにいわれるがまま、指示されたことをただこなすだけでは、重要のあるフリーランスにはなれないでしょう。
自ら積極的に改善点を見出したり、新たな提案をおこなったりすることで、クライアントからの評価も高まり、次の案件へとつながりやすくなるのです。
自発的に行動できるフリーランスは、その時々の状況によって自分がどう行動すればよいかも迅速に判断し、アクションを起こせるので、成功しやすいといえます。
予期せぬ事態に陥った際にも、自ら解決の糸口を見出し、新たな策や案を講じられるでしょう。
フリーランスになるために準備すべきこと
フリーランスとして働いていくということは、後ろ盾がなく、すべてを自身でこなしていかなければならないということです。
そのため、いざ活動を始める前に、しておくべき準備が多々あります。
ここからは主に、フリーランスになる前にすべき準備、フリーランスとなった直後にすべき準備を解説します。
どれも非常に重要な項目なので、これからフリーランスを目指す方は、抜け漏れなく確認し、しっかりと備えてください。
1.キャリアプランの明確化
フリーランスになる前に、まずはキャリアプランをしっかりと明確に立てましょう。
自分がどのような分野でどのような仕事をし、毎月どの程度の収入を得ていくのか、どのように案件を獲得していくのか、将来的にはどのようなキャリアを築きたいか、など明確な計画を立て、そのプランに見合ったスキルを身につけながら行動に移していくことが大切です。
キャリアプランは、具体的であればあるほどよいでしょう。
また、キャリアプランを立てる際には、期間ごとに具体的な目標を設けることをおすすめします。
たとえば、最初の1年で専門スキルを身につけ経験を積む、3年後には上流工程に携われるようになる、5年後には専門スキルを足掛かりに更なるキャリアアップを目指す、といった具合です。
キャリアプランを明確化することで、自身の進むべき道も具現化され、当事者意識も持ちやすくなります。
2.出費の見直し・貯金
フリーランスになる前に、普段の生活における出費を見直し、ある程度の貯金をしておくことも重要です。
フリーランスの場合、会社員のように毎月決まった給与を得られるわけではありません。
とくにフリーランスになったばかりの頃は、思うように案件獲得ができなかったり、事務作業や手続きに時間がかかってしまい案件どころではない…といった事態も十分に考えられます。
そのような状況に備えて、毎月の出費を見直し、一定額の貯金をしておくと安心です。
仕事がなくても最低3か月〜半年間は生活できるだけの貯金はしておきましょう。
資金の蓄えがあることで、気持ちにも余裕を持ってフリーランスとしての第一歩をスタートできます。
毎月の出費の中でも、とくに水道光熱費、通信費、サブスクリプション代、食費、交際費などは十分に見直す余地があるはずです。
日ごろから出費を抑え、資金を貯める意識をつけておきましょう。
3.人脈の構築
会社員時代にあらかじめ人脈を築いておくことも大切です。
原則として自分で案件を獲得していくフリーランスは、人脈が非常に重要なポイントとなってきます。
実際、フリーランス協会の「フリーランス白書 2024」においても、「直近1年間で仕事獲得に繋がったことのあるもの」の最多回答は、「人脈(知人の紹介含む)」の61.6%でした。
人脈を築いておくことで、思わぬところから案件が舞い込むこともあるかもしれません。
また、1人で仕事を進めていくフリーランスは、何かと孤独を感じがちです。
その点、人脈を広げておけば、仕事やプライベートに関する悩みを相談できる仲間ができることにも期待を持てます。
会社員時代から案件につながる人脈づくりを意識したり、オンラインサロンや交流会に積極的に顔を出しフリーランス仲間をつくったりすることで、フリーランスとなったあとも有益に働きます。
今すでにある関係も、もちろん大切にしましょう。リピート案件や新規案件獲得につながる可能性があります。
4.税金・会計の知識習得
会社員の場合、税金や保険に関する手続きは、すべて企業側でおこなってもらえるのが一般的です。
その点フリーランスは、税金や会計、保険に関することもすべて、自身でおこなわなければなりません。
そのため、税金・会計などに関する知識は、最低限身につけておく必要があります。
会社員時代は企業側がおこなう年末調整によって税金の調整がされていましたが、フリーランスは自分で確定申告をおこない、納税します。
税金・会計の知識が十分についていなければ、経費計上や控除などについてもわからず、適切な節税対策もできません。
脱税となってしまう最悪のケースも、可能性として考えられます。
フリーランスの場合、月々の報酬から税金や保険料が引かれることもなく、後からまとまった納税が必要となるため、想像していた手取り収入と大きくかけ離れてしまう…ということもあり得るでしょう。
そのような事態にならないためにも、税金・会計に関する知識をしっかりと身につけておくことが望ましいです。
5.事業用クレジットカードの作成
フリーランスは一般的に、収入が不安定で実態が不透明と見られがちです。フリーランスとして働き始めたばかりの時期はとくに信用度が低く、クレジットカードの審査が通らない可能性も高いでしょう。
そのため、フリーランスになる前…つまり会社員時代に事業用クレジットカードを作成しておくことをおすすめします。
事業用クレジットカードを作り、仕事に関する精算はすべてそちらを使うようにすれば、確定申告に向けた費用の清算も楽になります。
いざフリーランスになってからクレジットカードを作れなくて困るような事態にならないよう、あらかじめ準備しておくことが大切です。
近いうちにローンを組む予定があるのであれば、そちらも、後ろ盾のある会社員時代に申請しておきましょう。事業所の賃貸契約なども同様に、事前に済ませておくことがおすすめです。
6.確定申告に向けた手続き
先述したように、フリーランスは会社員とは異なり、確定申告を自分でおこなう必要があります。
そのため、確定申告に向けた諸々の手続きを済ませておかなければなりません。
まずは、フリーランスとして活動していくために、開業届を税務署に提出しましょう。
開業届は、事業の開始から1か月以内に提出します。提出しなくても法的に問題はありませんが、開業届を提出することで、事業用口座の開設や小規模企業共済への加入、青色申告による確定申告ができるようになります。
青色申告とは、確定申告における申告方法の1つです。最大で65万円の控除を受けられるなど、高い節税効果が見込めます。
青色申告で確定申告をおこなうためには、開業届の提出と同時に、青色申告承認申請書も税務署に提出しておきましょう。
なお、青色申告の申請は、確定申告をおこなう年の3月15日まで(その年の1月16日以降の開業の場合は2か月以内)とされています。
確定申告に向けて、会計ソフトを導入するなどの準備も必要です。
フリーランス向けの会計ソフトは現在かなり充実しているため、自身の使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
資金に余裕がある場合は、税理士事務所と契約を結ぶこともおすすめです。
Relanceでは、フリーランスエンジニア約1000人を対象に関する調査を行いました。フリーランスエンジニアの確定申告やお金に関するリアルな実態を知りたい方はぜひご活用ください!
⇒フリーランスエンジニア1000人に聞いた!確定申告やお金に関する調査をダウンロードする(無料)
参考:A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁
参考:はじめてみませんか?青色申告|国税庁
参考:A1-8 所得税の青色申告承認申請手続|国税庁
7.事業用銀行口座の開設
開業届を提出したら、事業用銀行口座の開設もしましょう。
それまで利用していた口座でそのまま仕事の収支を管理することもできますが、プライベートと混在してしまうと仕事に関する費用が把握しづらくなり、事業の経理や確定申告に影響を及ぼしてしまいます。
仕事の収支管理を正確かつスムーズにおこなうためにも、事業用銀行口座をプライベートとは別に開設しておくことが望ましいです。
また、事業用銀行口座の開設と同時に、名刺作成や事業用メールアドレスの用意もしておきましょう。
とくにメールアドレスに関しては、事業用とプライベート用を分けることで業務効率化が進み、情報管理もしやすくなるため、必ず用意しておきたいものです。
8.健康保険・年金の切り替え
フリーランスとして独立したら、保険・年金の切り替えもおこなわなければなりません。
会社を退職しフリーランスになったら、原則として、国民健康保険に加入することとなります。
国民健康保険への加入は、会社の退職から14日以内に、お住まいの市区町村役場にて手続きをおこなう必要があります。
国民健康保険加入に必要なものは、以下のとおりです。
- 健康保険資格喪失証明書・扶養削除証明書など、職場の健康保険資格を喪失したことがわかるもの
- 身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカードやマイナンバー通知カードなど)
- 保険料口座振替用のキャッシュカード・通帳
- 印鑑 など
会社員が加入する健康保険は、職場と従業員とで保険料を折半するのが一般的です。しかし、国民健康保険の場合は、加入者が全額負担しなければなりません。
国民健康保険料は、前年度の収入や市区町村によって異なります。所得控除の対象であるため、確定申告に備えて支払証明を控えておきましょう。
なお、会社員時代の健康保険を任意継続することもできます。ただし、加入条件や、最長2年という期限もあるため、注意が必要です。
国民健康保険と同様に、国民年金への加入も、退職から14日以内に済ませましょう。
国民年金加入に必要なものは、以下のとおりです。
- 離職票や健康保険喪失証明書、退職証明書など厚生年金保険の資格喪失日を証明できるもの
- 基礎年金番号通知書あるいは年金手帳などの基礎年金番号を明らかにできる書類
フリーランスの場合、会社員時代にあった厚生年金がなくなり国民年金のみとなるため、将来もらえる年金が少なくなってしまう点には留意しましょう。
個人年金保険などで老後に備えるのもおすすめです。
参考:国民健康保険制度|厚生労働省
参考:国民年金の加入|日本年金機構
まとめ
本記事では、これからフリーランスになろうか悩んでいる方に向け、「フリーランスは増えすぎなのか?」について解説しました。
フリーランスは実際に増加しており、副業の推進や働き方の多様化などを受けて今後さらに増加していくことが予測されます。
しかし「増えすぎ」と懸念する必要はありません。
人口が増えているのと同時に、フリーランスの案件も増えています。IT業界はむしろ人材不足に直面しており、今後もIT人材の不足はますます拡大していくことが予想されています。
本記事で紹介したような稼げるフリーランスになるための方法を実践していけば、今からでもフリーランスとして活躍することは可能です。
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