フリーランスエンジニアが顧客とのコミュニケーションを円滑にする5つの方法

はじめに

フリーランスエンジニアとして成功するためには、技術力だけでなく顧客との良好な関係を築くことが不可欠です。

この記事では、私が意識している顧客とのコミュニケーションを円滑にするための5つの方法をご紹介します。

執筆者:フリーランスエンジニア 川瀬 

・IT系の専門学校を卒業後、SESの会社に入社
・7年くらいは金融系や保険の案件でCOBOLやPython開発を行っていた
・直近3年はMicrosoft Power Platformの案件でローコード開発をしている

相手のタイプを分析する

コミュニケーションを円滑にするためには、相手の性格や好みを理解することが重要です。
人それぞれ、物事の受け取り方や感じ方が異なるため、相手に合った伝え方をすることで、より良い関係を築くことができます。
まず、相手がどのような伝え方を好むのかを日々の会話から分析していきます。

例えば、普段から結論を先に話す傾向のある相手には、こちらも何か伝えるときには結論から話すように心がけます。このようなタイプの人は、スピード感を重視する傾向があるため、何事も迅速に対応することが求められます。遅延や無駄なやり取りを避けることで、相手からの信頼を得ることができます。 
次に、「〜した方が無駄がないかも」「〜の方が後戻りが少ないかも」といった表現を頻繁に使う人は、合理性を重視する傾向があります。このような人に対しては、極力無駄のない動きを心がけることが大切です。無駄を省き、効率的に進めることで、相手の期待に応えることができます。
一方、感情優位な相手には雑談を交えたり、時には愚痴を聞くこともあります。このような相手は感情を共有することに価値を置くため、単なる仕事のやり取りだけでなく個人的な話題にも触れることで信頼関係を深めることができます。

以上のように、相手の性格や好みを分析することは決して難しいことではありません。日々の会話ややり取りの中で相手が求めるものを感じ取り、それに応じた接し方をすることが大切です。相手の反応を観察し適切な対応を心がけることで、良好な関係を築くことができます。

心の中でも相手を見下さない

様々な現場で働いてきましたが、結構多いなと感じたのが「ITの知識が少ない顧客を見下すベテランエンジニア」です。エンジニアとしての知識が豊富であるほど、顧客の理解不足に苛立ちを覚えることもあるかもしれません。
しかし、心で思っていることは、表に出さなくても相手に伝わるものです。顧客はエンジニアではないため、その分野の専門知識を持っていないことが普通です。エンジニアとしての役割は、顧客が理解しやすいように情報を伝え、必要なサポートを提供することです。
顧客に対する尊敬の気持ちを持ち続けることが大切です。顧客が何を求めているのか、どのようなサポートが必要なのかを理解し、丁寧に対応することで信頼関係を強化することができます。

顧客の質問や意見に真摯に耳を傾け、分かりやすい言葉で説明することで、顧客とのコミュニケーションを円滑に進めることができます。また、専門用語を避けシンプルな言葉で説明することで、顧客の理解を深めることができます。 ITリテラシーが高い人ばかりの世の中でしたら私たちの仕事はないかもしれません。むしろ感謝の気持ちを持つべきだと私は思います。

自身のメンタルコントロール

技術力が高いことはもちろん重要ですが、無愛想で感じが悪かったり、マイナスな感情を表に出してしまうと、扱い難い人というイメージを持たれてしまう場合があります。扱い難い人という印象を持たれないためにも、話し方や接し方に気を付ける必要があると思っています。
その為に一番大切なことは、自身のメンタルコントロールです。
メンタルコントロールをしっかりと行うことで、余裕を持って接する事が出来ます。

とある現場で働いていた頃、文章ベースでやり取りしていた相手がいましたが、その方は非常に刺々しい文章を書く人でした。
あまりにも酷い態度だったため、なぜそういう態度を取るのかが気になり、原因を探ってみました。
すると、その方が奥様と上手くいっていないことが判明しました。このように、コミュニケーションの背景には様々な個人的な事情が影響している可能性があるということです。

仕事上のやり取りにおいても、相手の態度や言葉遣いが必ずしもその人の本来の性格を反映しているわけではなく、プライベートな問題やストレスが原因であることもあります。この経験から、他人にストレスをぶつけないためには、普段から自身のメンタルをしっかり整えておくことを意識しています。
自分に合ったストレスの発散法やリラックス法など、いくつか持っておくと良いかもしれません。

顧客からの信頼を得る

信頼を得るために最も効果的な方法は、問題が発生した際に必ず解決することです。仕事をしていると、さまざまな問題や課題に直面することがあります。これらの問題に対して迅速かつ的確に対応することで、顧客からの信頼を築くことができます。

特に、問題解決能力は、技術力と同様に重要なスキルです。問題が発生した場合、迅速に代替案を提示することが重要です。一つの解決策に固執するのではなく、複数の選択肢を準備しておくことで状況に応じた最適な対応が可能となります。信頼を築くためには、単に問題を解決するだけでなく問題解決するにあたってのプロセスを透明にすることも大切です。顧客に対して現状を報告し、今後の対応方針を明確に説明することで顧客は安心感を得ます。

信頼関係が築かれると、エンジニアの意見や提案をより受け入れやすくなります。
信頼できるエンジニアの意見に従うことで、顧客も安心して業務を進めることができ、結果としてコミュニケーションが円滑になると考えています。そのためにも問題解決能力を磨き、常に顧客の期待に応える努力を続けていきましょう。

相手に寄り添う姿勢を見せる

エンジニアとして働いていると、時には顧客から無理難題を押し付けられることがあります。
これらの要求は、エンジニア目線で見ると現実的ではない場合も多く、つい「無理です」と即答したくなることもあるでしょう。
しかし、顧客との円滑なコミュニケーションを築くためには、伝え方を工夫することが重要になります。まず、顧客の要望に対して「無理です」と断る前に、一歩引いて考えてみることが大切です。
顧客がその要望を抱いた背景や意図を理解しようと努める姿勢が求められます。
顧客の立場に立って考えることで、単なる否定ではなく共感を持った対応ができるようになります。

例えば、顧客が無理な納期を求めてきた場合、その理由を聞き出しその背景を理解することが重要です。納期が重要な理由がわかれば、その目的に沿った代替案を提示することができます。
「その納期は厳しいですが、この部分だけを先に仕上げることで最も急ぎの部分をカバーすることができます」といった提案ができれば、顧客の要望に対して柔軟かつ前向きな対応が取れるでしょう。
次に、無理な要求に対して、まずはその要求に寄り添った上で、難しい点を丁寧に説明することが大切です。
「その要求は現時点では難しいですが、こういった方法なら実現可能です」といった形で、可能な限り顧客の要望に近づけるような代替案を提示することで、顧客の信頼を得ることができます。
このように、顧客に寄り添う姿勢を見せることで、エンジニアと顧客との信頼関係を深めることができます。顧客が「無理」と言われたと感じるのではなく、「エンジニアは私たちのためにベストを尽くしている」と感じてもらえるようになるとベストだと思います。

以上が、フリーランスエンジニアが顧客とのコミュニケーションを円滑にするための5つの方法です。
これらの方法を意識して実践することで、良好な関係を築き、成功するフリーランスエンジニアとしての道を歩んでいけるでしょう。

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