インフラエンジニアに資格は必要なの?おすすめの資格10選と選び方を解説

インフラエンジニアとして活躍するにあたって、資格の取得が必要なのか?と気になっている方もいらっしゃることでしょう。資格は、自身のスキルを証明するものであり、専門的な役割を担当できる人材として評価される判断材料にもなります。

とはいえ、インフラエンジニア向けの資格が多くある中で、どの資格を取得したらよいのでしょうか。

この記事では、インフラエンジニアが資格を取るべき理由や、おすすめの資格10選をご紹介します。どの資格を選択するべきかの基準についても解説するので、今後インフラエンジニアとして活躍したい方は参考にしてみてください。

インフラエンジニアに資格は必要?

そもそも、インフラエンジニアに資格は必要なのでしょうか。

結論から申し上げると、インフラエンジニアになるために資格は必須ではないものの、取得しておいたほうがいいとされています。

インフラエンジニアは、インフラ設計や構築から、運用、保守に至るまで、ITシステムの基盤を担う技術者です。専門的な知識を要するものの、インフラエンジニアを名乗るのに特別必要となる資格などはありません。

しかし、資格を取得することに大きなメリットがあります。インフラエンジニアとして活躍するにあたって、資格が有利に働くため、おすすめです。

とはいえ、ITエンジニアに関連する資格は非常に多岐にわたり、それぞれ専門分野や証明するスキルも異なります。自身のスキルや今後のビジョンに沿った資格を身につけましょう。

インフラエンジニアが資格を取るべき理由

インフラエンジニアとして活躍していくためには、関連資格の取得がおすすめと先述しました。資格を取ることで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリットにもつながる、資格を取るべき理由としては、主に以下のようなものが挙げられます。

・資格を取るべき理由1|スキルの証明になる
・資格を取るべき理由2|基礎から幅広く知識を学べる機会となる
・資格を取るべき理由3|仕事の幅を広げられる
・資格を取るべき理由4|キャリアアップにつながる

1つずつ詳しく見ていきましょう。

スキルの証明になる

1つ目の理由として挙げられるのは、インフラエンジニアとしてのスキルを証明できることです。関連資格を取得することで、自身の保有するスキルを客観的に証明できます。

インフラエンジニアは、実務経験も重視されやすいですが、未経験や経験が少ない場合であっても、資格を取得していれば一定の知識やスキルを備えていることを証明でき、就職や転職に有利に働く可能性があります。

また、専門性の高い資格を取得していることで、「高度な仕事を任せられるスペシャリスト」という印象を与え、企業からも高い評価を得やすいでしょう。

資格取得は大きなアピールポイントとなり、自身を売り込むのに役立ちます。

基礎から幅広く知識を学べる機会となる

資格を取得することで、基礎から幅広く知識を学べる機会につながります。IT業界はトレンドの移り変わりも激しく、常に新しい情報や技術を身につけていかなければ、重宝されるインフラエンジニアにはなれません。

とはいえ、新しい知識や技術を学ぼうとするときに、「何から始めたらよいのか」「どのように学んでいけばよいのか」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

その点、資格の取得を目指すことで、基礎から幅広く知識やスキルを身につけることができます。。

とくにIT関連の資格は、それぞれ専門分野に特化した内容に対する知見の深さを確認するものとなっているため、具体的に学ぶべき内容を把握することが可能です。比較的難易度の低い資格ではインフラエンジニアが最低限身につけるべき知識・スキルを習得でき、それをベースにしてより専門性の高い高難易度の資格にチャレンジするなど、段階的に幅広く知識を得ていくこともできるでしょう

仕事の幅を広げられる

資格を取得するべき3つ目の理由は、インフラエンジニアとしての活躍の場を広げやすくなることです。

たとえば、ある特定の業務に対して、まったく知識がない人材と、知識が豊富で業務への理解が深い人材とでは、当然、後者に仕事を任せたくなるでしょう。

また、どれだけ豊富な知識を持っていても、それを客観的に証明できる事実がなければ、新たな仕事を任せられる絶対的な理由とはなりません。

一方で、関連資格を保有し、知識・スキルを有していることのアピールができれば、周りからの信頼感や安心感が高まり、仕事の幅を広げるきっかけにつながります。

キャリアアップにつながる

今後のキャリアアップを狙う際にも、資格取得が役立ちます。専門性の高い資格を取得することで、高い知識レベルに達していることを証明でき、キャリアアップにつなげやすくなるでしょう。

インフラエンジニアとしてキャリアアップしていくためには、まずは自身の市場価値を高めることが近道です。そこで、専門性の高い資格を取得し、ITインフラの分野におけるスペシャリストであることをアピールしましょう。

資格取得は、高い学習意欲や仕事に対する本気度の証明にもなるため、より高みを目指した転職やキャリアアップにおいて、非常に有用です。

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インフラエンジニアにおすすめの資格10選

インフラエンジニアに関連する資格が多くある中で、どの資格を取得したらよいのでしょうか。資格取得にあたっては、自分の担当領域や今後のキャリアパスを考慮した上で選ぶ必要があります。

まずはどのような資格があるのかを把握するためにも、インフラエンジニアにおすすめの資格10選をご紹介していきます。

※以下でご紹介する資格の難易度は、スキル標準ユーザー協会を参照しました。

ITパスポート

ITパスポートとは、ITを活用する者が備えておくべき基礎知識が身についていることを証明する国家資格です。取得難易度はそこまで高くはなく、IT業界初心者やこれからITの知識を身につけたい方に向いています。

実際に、IT関連業務に最低限必要な基礎知識が習得可能なこともあり、ITエンジニアに留まらず、営業など異なる職種の社会人や学生も多く受けている資格です。

試験形式は、四肢択一の多肢選択式となっており、複雑計算やプログラムのトレースといった問題は出題されません。なお、出題数は、経営全般(ストラテジ系)、IT管理(マネジメント系)、IT技術(テクノロジ系)合わせて100問です。

試験時間は120分、総合評価点は1,000点中600点以上、分野別評価点は1,000点中300点以上という基準すべてを満たすことで合格となります。合格率は50~60%ほどです。

インフラエンジニアの中でも、この領域におすすめといった特化したものはなく、ITに関わるならば、まずはこの資格を取っておくことをおすすめします。

参考:ITパスポート試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:ITパスポート試験

基本情報技術者

基本情報技術者は、ITを活用した戦略立案やシステム企画、要件定義、設計・開発・運用など、基本的な知識に加えてマネジメントスキルも証明する国家資格です。

前述のITパスポートよりも一段階難易度が上がりますが、サーバー、ネットワーク、セキュリティに関する基礎知識を幅広く網羅的に習得できます。そのため、領域を問わず、インフラエンジニア全般におすすめの資格といえるでしょう。

試験範囲も、OS、Web、コンピューター、アーキテクチャ、アルゴリズム、ネットワーク、セキュリティ、データベース、プログラミング、プロジェクトマネジメント、メディア表現、経営戦略、統計、開発手法と多岐にわたり、幅広いIT知識が求められます。

科目Aの出題形式は四肢択一の多肢選択式で、出題数はテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ計合わせて60問(90分)です。

科目Bの出題形式は多肢選択式で、出題数はアルゴリズム・プログラミングとセキュリティを合わせて20問(100分)となっています。

科目A、Bともに1,000点中600点以上の得点で合格となり、合格率は35~50%ほどです。

ITエンジニアの登竜門的国家資格といわれています。

参考:基本情報技術者試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:基本情報技術者試験の形式と合格基準|基本情報技術者試験ドットコム

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティマネジメントとは、サイバー攻撃などの脅威から継続的に組織を守るためのマネジメント能力を証明する国家資格です。

情報セキュリティマネジメントの計画、運用、評価、改善を通して、より安全で積極的にITを活用できるよう、専門的な知識が問われます。

資格自体の難易度は、基本情報技術者と同程度のレベル2です。

科目Aと科目Bに分けられており、科目Aでは、情報セキュリティの考え方から、情報セキュリティ管理の実践規範や各種対策、情報セキュリティ関連法規などに加え、ネットワーク、システム監査、経営管理といった関連分野の知識が求められます。四肢択一の多肢選択式で、出題数はテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系合わせて計60問です。

一方で、科目Bは、情報資産管理やリスクアセスメント、IT利用における情報セキュリティ確保、 委託先管理、情報セキュリティ教育・訓練といったケーススタディにおける出題を通し、情報セキュリティにおける実践力が求められます。科目Bの出題数は、多肢選択式で計60問です。

科目A、B共に1,000点中600点以上の得点で合格となり、合格率は50~70%ほどです。

ITの高度化やインターネットの普及に伴い、サイバー攻撃の手口がより巧妙化・複雑化した現代には欠かせない資格といえるでしょう。

参考:情報セキュリティマネジメント試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:情報セキュリティマネジメント試験の形式と合格基準|情報セキュリティマネジメント試験ドットコム

応用情報技術者

応用情報技術者は、ITを活用した戦略の立案から、システムの企画・要件定義などIT開発や運用に関する高度な応用的知識や技能までを証明する国家資格です。前述した基本情報技術者試験の上位資格であり、レベルも3と難易度が高くなります。

応用情報技術者では、システム開発からネットワーク構築、セキュリティ問題といったITエンジニアとして十分な知識を持っているかが問われます。また、プログラミングやアルゴリズム、ハードウェアなどのITスキルはもちろん、マネジメントやストラテジなど、IT全般の知識が問われる点も特徴です。

エンジニアとしての実務経験者がスキルアップ・キャリアアップのために受ける資格試験といえるでしょう。

四肢択一の多肢選択式の出題がテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系合わせて80問と、記述式の出題が11問出題されます。午前と午後の試験が共に100点中60点以上で合格となりますが、合格率は20~25%とそこまで高くありません。

インフラエンジニアの中でもとくにサーバーエンジニアやネットワークエンジニア、データベースエンジニアが取得したい資格といえます。

参考:応用情報技術者試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:応用情報技術者試験の形式と合格基準|応用情報技術者試験ドットコム

CCNA

CCNAは、Ciscoネットワーク技術に関する知識を通して、移り変わりの激しいIT環境に対応できる能力を持つことを証明するベンダー資格です。基本的なネットワークスキルの証明ができます。

Cisco技術者認定の中でも入門的位置づけの資格であり、難易度は比較的易しいです。

Cisco技術者認定は全部で5つのグレードに分かれており、CCNAはCCENTに次いで2番目に難易度が低いとされています。

出題に関しては、ネットワークの基礎知識からIPサービス、セキュリティ基礎、自動化およびプログラマビリティなどの知識が問われる、受検者によって問題の内容も出題数も異なる点が特徴的です。改定後のCCNA試験では、おおよそ102問前後が出題数とされており、出題形式は選択形式となっています。

合格ラインは公表されていないものの、1,000点満点中825点~850点ほどで合格、また合格率も非公表ですが20~30%ほどといわれています。

インフラエンジニアの中でもとくに、ネットワークエンジニアにおすすめの資格です。

参考:CCNA試験|Cisco

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリストは、ネットワークに関する高度な知識やスキルを有することを証明する国家資格です。

ネットワーク分野のスペシャリストとして、ネットワークシステムの企画や要件定義から、開発、運用、保守において中心的な役割が担えるかが問われます。また、情報セキュリティを含む情報システムの企画や要件定義、開発、運用、保守の技術支援をおこなえるかについて求められる資格です。

難易度はレベル4と高く、合格率も10~15%ほどで非常に難しい資格といえます。

知識だけでなく、実践的なスキルが必要です。

午前Ⅰ(50分)は四肢択一の多肢選択式で、出題数はテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系合わせて30問です。午前Ⅱ(40分)は四肢択一の多肢選択式で、「コンピュータ構成要素」「システム構成要素」「ネットワーク」「セキュリティ」「システム開発技術」「ソフトウェア開発管理技術」の6分野から全部で25問が出題されます。

午後Ⅰ(90分)は記述式で、出題数は3問(内2問を選択して回答する)です。「企画・開発」「技術要素」「運用・保守・管理」といったネットワーク分野のさまざまな論点が問われます。

午後Ⅱ(120分)は記述式で、ネットワークの技術面および運用・管理面を含む総合的な問題から2問出題され、内1問を選択して回答します。

午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱのすべてで、100点満点中60点以上が合格点です。

インフラエンジニアの中でも、とくにネットワークエンジニアとしてスキルアップしたい人向けの資格といえるでしょう。

参考:ネットワークスペシャリスト試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:ネットワークスペシャリスト試験の形式と合格基準|ネットワークスペシャリスト ドットコム

データベーススペシャリスト

データベーススペシャリストは、データベース管理、データ解析などに関する専門的で高度な知識と、実践的スキルを証明する国家資格です。高品質なデータベースを、企画から要件定義、開発、運用、保守に至るまで主導的におこない、下位者への指導もおこなえるスキルを証明します。

高度情報技術者試験に区分されており、データベース設計やSQLプログラミング、データ分析手法などデータ技術に特化した問題が幅広く問われるのが特徴です。難易度はレベル4と高く、合格率も15%~20%ほどと低いため、それ相応の学習・経験が求められます。

試験概要は、午前Ⅰ(50分)が四肢択一の多肢選択式で、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系合わせて計30問が出題されます。

午前Ⅱ(40分)は、四肢択一の多肢選択式で、出題数は「コンピュータ構成要素」「システム構成要素」「データベース」「セキュリティ」「システム開発技術」「ソフトウェア開発管理技術」の6分野から25問です。

午後Ⅰ(90分)は記述式で、「設計・開発」「技術要素」「運用・保守・管理」などデータベース分野のさまざまなケースを想定した文章問題3問のうち2問を選択して回答します。

午後Ⅱ(120分)は記述式で、データベースの技術面および運用・管理面を含む総合的な問題2問の中から1問を選択して回答する形式です。

午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱのすべてで、100点満点中60点以上とれたら合格となります。

インフラエンジニアの中でもとくに、データベースエンジニア、サーバーエンジニアとしてスキルアップ、キャリアアップしたい人におすすめの資格といえるでしょう。

参考:データベーススペシャリスト試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:データベーススペシャリスト試験の形式と合格基準|データベーススペシャリスト ドットコム

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、情報セキュリティに関する高度な知識や技能を証明する国家資格です。

安全な情報システムの企画や設計、開発、運用を通して、サイバーセキュリティ対策の調査、分析、評価をおこない、その結果に基づく指導や助言をおこなえる技術者に与えられる資格とされています。

IT関連資格の中で唯一の士業に分類される資格であるため、取得することで社会的信用を得られるほか、サイバーセキュリティ分野に関する高レベルな専門知識が高く評価されるでしょう。そのため難易度はレベル4と高度であり、合格率も15~20%ほどと低いです。

午前Ⅰ(50分)は四肢択一の多肢選択式で、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系合わせて計30問が出題されます。

午前Ⅱ(40分)は四肢択一の多肢選択式で、出題数は「データベース」「ネットワーク」「セキュリティ」「システム開発技術」「ソフトウェア開発管理技術」「サービスマネジメント」「システム監査」の7分野より計25問です。

午後試験(150分)は、情報セキュリティの技術面および運用・管理面を含む総合的な問題が4問記述式で出題され、そのうち2問を選択して回答します。

午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後試験のすべてで、100点満点中60点以上とれたら合格です。

インフラエンジニアの中でもとくに、セキュリティエンジニアとしてスキルアップ、キャリアアップしたい人に向いています。

参考:情報処理安全確保支援士試験|独立行政法人 情報処理推進機構
参考:情報処理安全確保支援士試験の形式と合格基準|情報処理安全確保支援士試験ドットコム

LinuCレベル3

LinuCレベル3は、Linuxを使いエンタープライズレベルの大規模なシステム構築、コンサルティングができるという、Linuxのプロフェッショナルであることを証明するベンダー資格です。

Linuxを含む複数のサーバーを使用したシステムの構築、運用、保守に関する知識が問われます。

LinuxサーバーはWindowsサーバーと並ぶ高シェア率を誇るサーバーであり、インフラエンジニアとして必須のスキルといえるでしょう。本資格取得によって、インフラエンジニアとして即戦力で業務に携われることを証明できます。

難易度はレベル3で難しい部類に入るほか、合格率は非公表ながらも15%前後といわれており狭き門です。

出題範囲は、Linuxカーネルやパフォーマンスチューニング、セキュリティ対策を含み幅広く、専門性の高さも問われます。「300試験」「303試験」「304試験」の内いずれか1つに合格すること、かつ、LinuCレベル2に合格していることの両方の条件を満たすことで、LinuCレベル3に認定されます。

インフラエンジニアの中でも、とくにサーバーエンジニア、クラウドエンジニアにおすすめの資格といえるでしょう。

参考:LinuCレベル3 300|LinuC

AWS認定

AWS認定試験は、世界最大といわれているAmazon Web Servicesの専門知識を証明するためのベンダー資格です。

「FOUNDATIONAL」「ASSOCIATE」「PROFESSIONAL」「SPECIALTY」の4つのレベルに分かれており、全部で12種類のコースがあります。

クラウドサービスの中でもとくに高い実績を持つAWSに関する資格であるため実用的であり、持っていることで高く評価されるでしょう。

以下は、AWS認定の中でも、インフラエンジニアに需要が高い資格です。

  • クラウドプラクティショナー(FOUNDATIONAL):クラウドの基礎知識を証明する資格
  • ソリューションアーキテクト(ASSOCIATE):AWSを使用したインフラ構築に関する基礎スキルを証明する資格
  • ソリューションアーキテクト(PROFESSIONAL):AWSを使用したインフラ構築に関する高度なスキルを証明する資格

最も取得が簡単といわれているクラウドプラクティショナー(FOUNDATIONAL)でも、6か月にわたる基礎的なAWSクラウドと業界知識を要するとされているます。レベルは1程度です。

ソリューションアーキテクト(ASSOCIATE)では実務経験1年程度が必要でレベル2程度、ソリューションアーキテクト(PROFESSIONAL)では実務経験2~3年が必要でレベル3程度、SPECIALTYともなるとレベル4とかなり難易度が高くなります(なお、SPECIALTYは2024年4月に廃止予定)。

レベル1であるクラウドプラクティショナー(FOUNDATIONAL)は、AWSの基礎的な知識が問われる問題が計65問出題され、1,000点中700点以上で合格です。

レベル2であるソリューションアーキテクト(ASSOCIATE)は、AWSクラウド環境での高度なシステム設計とアーキテクチャに関する知識が問われる問題が計65問出題され、1,000点中720点以上で合格となります。

レベル3であるソリューションアーキテクト(PROFESSIONAL)は、AWSクラウドサービスに特化した高度な専門的知識とスキルが問われる問題が計75問出題され、1,000点中750点以上で合格です。

インフラエンジニアであれば領域を問わずすべてのエンジニアにおすすめの資格ですが、とくにクラウドエンジニアは取得しておきたい資格といえます。

参考:AWS認定|AWS

インフラエンジニアの資格の選び方

インフラエンジニアにおすすめの資格10選をご紹介しましたが、これらの資格の中から、どういう基準で資格を選べばよいのでしょうか。

インフラエンジニア関連の資格取得に際して、資格の選び方をご紹介します。

領域で選ぶ

まずは、自分自身の業務領域に沿って選択しましょう。

インフラエンジニアが関わるITインフラの領域は幅広く、すべての資格を取得しようとすると相当な時間を要してしまいます。

サーバー、ネットワーク、クラウド、セキュリティといった領域に絞って資格取得を目指すとよいでしょう。上記でご紹介した資格にも、それぞれ適する領域があります。

インフラエンジニアとしてどの領域で活躍していきたいのかまだ定まっていない場合には、ITパスポートなどITインフラ全般を基礎から学べる資格を先に取得することも検討してみてください。

そこから基本情報技術者などレベルを上げていったり、自身に合う領域を見極めていくとよいでしょう。

いずれにせよ、インフラエンジニアとしてやっていくのであれば、まずはネットワーク系の資格取得がおすすめです。ネットワークに関する学習は、サーバーやセキュリティ、クラウドに関する知識がなくても進められるますが、サーバーやセキュリティ、クラウドはネットワークに関する一定以上の知識がなければ学習を進めていけません。

基本的な資格を取った上で、さらに領域に応じた資格を取得するようにしましょう。

自身の知識・スキルレベルで選ぶ

次に、自身の知識やスキルのレベルに合わせて資格を選びましょう。

IT関連の資格は、一般的に4段階(ITSS:ITスキル標準)で表されており、レベルが高くなるほどスキルが高いことを証明します。

各レベルの基準は以下のとおりです。

  • レベル1:情報技術に携わるにあたって必要最低限の基礎知識を有し、求められた作業を指導のもとで遂行できるレベル
  • レベル2:基礎的知識とスキルを有し、一定程度の難易度、または要求された作業について上位者の指導のもと自分自身で遂行できるレベル
  • レベル3:応用的知識とスキルを有し専門的分野を確立し、要求された作業についてすべて独力で遂行できるレベル
  • レベル4:高度な専門的知識とスキルを有し、プロフェッショナルとして独力で業務上の課題発見・解決をリードできる。また、自らのスキルを活用し後進育成にも応用できるレベル。

上記のITSSレベルに基づいて、どの資格を受けるのかを見極めましょう。

参考:ITスキル標準(ITSS)|独立行政法人 情報処理推進機構

キャリアプランで選ぶ

今後のキャリアプランに合わせて資格を選ぶこともおすすめです。

将来的にどのようなインフラエンジニアを目指しているのか、どういう業務に携わりたいのか、どういったキャリアを歩んでいきたいのかなどによって、取得すべき資格は異なります。

IT関連資格は主に、国の法律に基づく「国家資格」、IT関連製品を製造・販売するメーカーが実施する「ベンダー資格」、企業やメーカー、国に依存しない「ベンダーニュートラル資格」の3つに分かれています。

  • 国家資格:国の法律に基づき、各分野における個人の能力や知識が判定、特定の職業に従事できると証明される信頼度の高い資格。
  • ベンダー資格:IT製品を提供している企業が主催する資格。該当製品を取り扱っている企業へのスキルを証明するのに効果的な民間資格。
  • ベンダーニュートラル資格:特定のベンダーではなく、中立的な立場で開発される資格。IT全体における幅広い知識を証明するのに役立つ。

その中でもさらに、先述した領域やレベルに合わせて各資格が設けられています。

そのため、今後の自身のキャリアプランに必要と思われる資格を段階的に取っていくことがおすすめです。

どの資格を取得したら、自身の目指すキャリアにとってのアピールポイントとなるかを思案しましょう。

未経験からインフラエンジニアを目指すなら上記でご紹介したレベル1の資格を、また転職の際にはレベル2以上の資格を有していると採用に有利に働きます。また、キャリアアップを目指す場合はレベル3以上の資格を、マネジメントやコンサルタントを目指すならレベル4の資格を…というように、自身のキャリアプランに沿って目標を持つとよいでしょう。

参考:国家資格の概要について|文部科学省

まとめ

インフラエンジニアが資格を取得すれば、就職・転職時に自身のスキルを証明したり、仕事の幅を広げられたりするチャンスがあります。

また、段階的に資格を取得していくことで、インフラエンジニアとしてのスキルアップにも役立つでしょう。

本記事では、インフラエンジニアにおすすめの資格10選と資格の選び方について解説しました。今後のキャリアパスを決めた上で、どの資格を取得するべきかを考えてみてください。

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