【2023年】SE案件の単価相場を紹介!高単価案件を獲得する方法も解説!

「独立してフリーランスSEとして活躍していきたい!」

「自分がフリーランスになったらどのくらいの年収が得られる?」

SEとして働く中で、このような悩みや疑問を抱えていませんか。

昨今では、会社員からフリーランスのSE(システムエンジニア)に転身し、生計を立てる人も増えてきました。しかし、思うように案件を獲得できず、「思っていたより収入が上がっていない…」と失敗に感じるケースもあるようです。

本記事では、フリーランスSEとして活躍していきたい方に向けて、フリーランスSEの単価相場や、高単価案件を獲得する方法について解説します。フリーランスへの転身を考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

フリーランスのSE案件で担当する業務

まずは、フリーランスとしてSE案件に携わる際にはどのような業務を担うことが多いのかについて、理解を深めておきましょう。

フリーランスのSEで担当することの多い業務は、会社員SEと同じく以下の4つです。

  • 要件定義
  • 基本設計・詳細設計
  • 実装・テスト
  • 運用・保守

それぞれについて解説します。

要件定義

フリーランスのSE案件では、要件定義を担うことがあります。要件定義は「設計」と共に上流工程に分類されるのが一般的です。

要件定義ではクライアントなどの依頼主にヒアリングをし、「何のために、どのようなシステムを設計するか」といった内容をまとめていきます。そして、その目標を実現するために必要なシステムが何かを見極め、開発範囲や条件、必要なリソースを策定します。

基本設計・詳細設計

フリーランスのSE案件では、基本設計・詳細設計も担当します。

基本設計・詳細設計の定義は、以下のとおりです。

  • 基本設計(外部設計):顧客にシステムの仕様を伝える設計
  • 詳細設計(内部設計):プログラマーにどのようなシステムを開発すべきか伝える設計

要件定義で策定したシステムの要件を満たすよう、基本設計・詳細設計をしていきます。作成した設計書をもとに、開発(プログラミング)は実施されます。

実装・テスト

設計書にしたがって実装・テストをするのも、フリーランスのSE案件の担当業務です。

設計書を渡してプログラマーにコーディングを依頼し、納品物を作成してもらった後にその品質の確認をおこないます。その後、必要があれば修正・差し戻しをします。

実装・テストでは、開発物が要件を満たしているか、問題なく動くかといった品質の担保を担うのです。

運用・保守

開発後は運用・保守を担い、システムが安定的に稼働し続けられるように管理するのも、SEの役目です。不具合やエラーでシステムに問題が発生した際には、原因を取り除き復旧に取り組みます。「運用」と「保守」は一括りに語られることが多いですが、これらには以下の違いがあります。

  • 運用:システムを稼働させるあるいは監視する
  • 保守:問題が起こった場合に適切に対応する

小規模から中規模の開発では、運用と保守の双方を担うことが一般的です。ただし、規模の大きなシステムでは、運用担当と保守担当とを分ける場合もあります。

SEのフリーランス案件における単価相場

フリーランススタートによると、SEの月額単価の平均値と中央値はおおよそ65万円です(2023年9月18日時点)。単純計算で年収換算すると、年収780万円になります。

出典:システムエンジニア(SE)のフリーランス求人・案件一覧|フリーランススタート

単価が上がっていくにつれて案件数は減っていくものの、実力のあるSEであれば、月に100万円以上を稼ぐことも可能でしょう。

出典:システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料|求人ボックス

また、求人ボックスによると、正社員SEの平均年収は509万円であるため、フリーランスのほうが年収が高いといえます。

【実務経験別】SEのフリーランス案件における単価の違い

SEのフリーランス案件の単価は、実務経験によって大きく変動します。実務経験は大きく以下の3つに分類できるでしょう。

  • 実務経験1〜2年
  • 実務経験〜4年
  • 実務経験5年以上

具体的にどのように単価が変わってくるのか、解説します。

実務経験1〜2年の単価相場

実務経験1年〜2年のフリーランスSEの単価相場は、40万円〜55万円程度です。運用・保守案件といった下流の工程が中心になります。

下流工程は難易度が高くないことから、その分単価も低くなってしまいます。

1年以上の実務経験を経れば、プロジェクトを一通り進行させられるようになっているはずです。ただし、参画したプロジェクト数は少ないことがほとんどで、スキルや経験、知識もベテランに比べて劣ります。

経験やスキルが不足していれば、当然難易度の高い案件には採用されにくく、低めの単価で活動をすることが多くなります。想像以上に案件の獲得に苦戦するリスクもあるかもしれません。そのため、実務経験が3年未満のうちは、会社員として経験を積むのが賢明です。安定した生活を送りつつも、数多くの案件に携わっていくことができ、フリーランスとして活躍していくための下地をつくれます。

なお、実務経験1年未満の場合は、フリーランスエンジニアとして活躍するのは難しいでしょう。実績・スキル・経験のいずれも不足している状態では、応募できる案件は少なく、採用されても単価の水準も低くなります。

実務経験3〜4年の単価相場

実務経験3年〜4年のフリーランスSEの単価相場は、55万円〜70万円です。実務経験が3年あればフリーランスとしてある程度高めの案件を獲得できるようになってきます。

多くのエンジニアが、知識やスキルの面において1人前に到達する時期で、提示できる実績も多くなっているはずです。基本的なビジネススキルも習得できていることから、クライアントから安心して案件を任されやすくなります。

スキルや経験に応じて単価も上がっていくため、会社員の頃より年収が上がる人も一定数現われてくるでしょう。

ただし、獲得できる案件の単価や会社員時代の収入によります。つまり、実務経験に加えて高いスキルを有しているかどうかが、報酬の高い案件を獲得できるかどうかを左右します。

実務経験5年以上の単価相場

実務経験が5年以上になってくると単価もさらに上がり、相場は70万円〜となります。「実務経験~年以上」といった条件に問題なく応募できるようになり、エンジニアとしての市場価値も高くなるため、受託できる案件数および単価も高くなるのが一般的です。

月単価85万円程度の案件を獲得できるようになれば、年収1000万円も現実味を帯びてきます。

実務経験が5年以上でなければ、70万円以上の案件を受注できないわけではありません。しかし、一般的に70万円以上の単価の案件では、豊富な実務経験と高いスキルが必要となってきます。その目安が実務経験5年以上です。

いずれにせよ、SEとして豊富な経験を積んだ人のみが目指せる価格帯となります。

【言語別】SEのフリーランス案件における単価の違い

フリーランスSEの単価は、実務経験に加えて言語によっても大きく異なります。需要が高い言語や、習得しているエンジニアが少ない言語ほど高単価になります。

たとえば、フリーランスエンジニアの案件を取り扱っているサイト「Relance」の単価相場は、以下のとおりです。

【Relanceの単価相場】

PHP70万円~100万円
Ruby80万円~120万円
Java80万円~110万円
JavaScript80万円~100万円
Python80万円~120万円
Go110万円~150万円

Goのようにシンプルな構文で軽い動作のものを開発できる、Rubyのようにコードがシンプルで短期間で開発ができる、といった利便性の高い言語は、企業からのニーズが高くなり、それゆえ報酬も高くなります。また、単価は世界的な需要動向の影響も受けるでしょう。

高単価になりやすいSE案件の特徴

フリーランスSEとして高単価の案件を獲得していくには、報酬が高額になりやすい案件の特徴を把握し、それを担える人材になっていくことが重要です。高単価になりやすいSE案件には、以下のような特徴が見られることが多いです。

  • 需要が高い言語の案件
  • 金融系の案件
  • 組織・システムが大規模な案件

それぞれの詳細について解説します。

需要が高い言語の案件

需要が高い言語の案件は高単価になりやすいです。たとえば最近では、人工知能の「Python」や業務システム開発の「Java」の需要が高まっています。

PythonはWeb開発やAI・機械学習の分野で注目を集めている言語です。AI開発の発展に伴って今後需要が大きく高まっていくと考えられます。

Javaはオブジェクト指向型のプログラミング言語で、技術的に安定している点などが評価されています。

また、モダン言語も注目を集めやすく、単価が高くなりやすいでしょう。たとえば、フロントエンドのTypeScript、 バックエンドのGoなどがモダン言語です。

TypeScriptは、JavaScriptを拡張し開発された新しい言語で、大規模開発で大きなトラブル無く設計しやすい点が人気を博しています。

Goは記述がシンプル、並行処理が可能でCPUの負荷が軽い(動作が軽快で速く)といった点が評価されているようです。

金融系の案件

金融系の案件も高単価になりやすいです。金融サービスにはセキュリティ面で重大な責任が伴い、システムも複雑なものになります。そのため、セキュリティに関して高い技術知識が求められ、その分単価も高くなるのです。

金融系の案件をこなせる人は、確かな技術を持った人である証明ともなり、エンジニアとしての信頼性が高まります。

金融系の案件をこなせるようになれば、よりエンジニアの価値が高まっていくでしょう。

組織・システムが大規模な案件

大規模な業務システム開発の案件は、投じられる予算も高くなり、エンジニアへの報酬も高額になりやすいです。また、規模が大きい案件は処理も複雑になるため、高いスキルとコミュニケーション能力が求められます。

エンジニアとして優れた能力を持つ人しか案件を円滑にこなせないため、その分それをできる人の価値(報酬)が高まります。

案件を無事遂行できれば大きな実績となる点も、大規模案件の付随的なメリットでしょう。

高単価なSE案件を獲得する方法

高単価なSE案件を獲得していく方法としては、以下の6つが挙げられます。

  • SEとしての実務経験を5年積む
  • 需要が高い言語のプログラミングスキルを磨く
  • 営業力を身につける
  • 大規模な開発案件を経験する
  • マネジメント経験を積む
  • 高単価案件が豊富なエージェントを利用する

高単価になりやすいSE案件に対応できるようにし、十分な実務経験を積んだり、ニーズの高い各種スキルも身につけたりすることで、エンジニアとしていっそう活躍していきやすくなるでしょう。

SEとしての実務経験を5年積む

フリーランスSEとして高単価の案件を獲得していきたいのであれば、目安として実務経験を5年以上積むのが望ましいです。フリーランスは、スキルや経験が年収に直結します。

実務経験3年〜4年でも55万円〜70万円の高単価案件を獲得することは可能です。ただし、高単価な案件では実務5年以上の経験やスキルが求められることが多く、3年〜4年では獲得できる母数は大きく減少します。高単価な案件を安定して獲得するには、腕の確かなエンジニアになる必要がありますが、その目安が実務経験5年以上です。

需要が高い言語のプログラミングスキルを磨く

プログラミングスキルを磨くことによっても、単価の高い案件を任せられるようになるでしょう。

コーディングはプログラマーに外注することが多く、実際にコーディングまですることはほとんどありません。ただし、高単価を目指すのであれば、SEにもプログラミングの基本的な知識やスキルは必要です。システムの要件定義や設計、品質チェックを精度高く実施する上で、プログラミングスキルは役立ちます。

たとえば、システムの品質を確認する際にプログラミングの知識があると、コードや実装の品質をより正確に評価できるようになります。「実装が要件や設計と合致しているか」や「パフォーマンス上の問題がないか」などを確認する上で、コードを読むスキルが役立つはずです。

先ほど説明したとおり、SEの単価は言語によって異なります。そのため、プログラミングスキルを磨いていくにあたっては、需要が高い言語を優先的に習得するのがおすすめです。

営業力を身につける

SEとして高単価の案件を獲得していくには、顧客のニーズを汲み取って最適なシステムを提案する営業力も必要不可欠です。ヒアリングを通して顧客が抱える課題を明確にしたり、顧客の課題を解決するのに最適なシステムを提案したりする上で、高い営業力が求められます。

営業力と聞くと、話し方や伝え方、聞き方などテクニックの側面に意識が向いてしまうことが多いでしょう。しかし、適切な提案をおこなうには、クライアントの業界への理解やITシステムに関する最新の専門知識なども非常に重要です。そのため、最新情勢にキャッチアップしていく情報感度の高さが、エンジニアとして高単価の案件を獲得していく上で必要となります。

大規模な開発案件を経験する

大規模な開発案件を経験することも、高単価案件の獲得に役立ちます。

企業規模やサービス規模が大きい案件の経験を積むことで、複雑な処理や大人数チームでの開発経験を積めます。またそうした案件では、高い技術スキルやコミュニケーションスキルを持ったエンジニアでなければ、案件の遂行が難しいです。そのため、ジョイント実績があることは、それをこなせる人材であることの証明にもなります。

大規模案件は投じられる資金が高いため、単価水準も一般的に高額になりやすいです。

大規模な開発案件には、豊富な経験や実績を積める、案件自体も高単価であることが多い、さらに次の高単価案件の受注につなげやすいといった種々のメリットがあります。

マネジメント経験を積む

マネジメント経験を積みチームを管理する能力を高めていくことも、高単価案件を獲得していく上で有用です。

高単価の案件では、下請けのプログラマーやテスターに対して、マネジメントする能力が求められることもあります。

  • 納期に間に合うよう進捗管理
  • 担当業務を適切に割り振り
  • 正しく円滑に業務が進むように指示出し

アサインされた役割の中でもリーダーポジションを積極的に狙っていき、実践を重ねることでマネジメント能力を身につけていくとよいでしょう。

チームを管理するスキルは、SEとして高単価案件を獲得するだけでなく、さらに上流のEMやPMへのキャリアアップを目指すためにも必要不可欠です。

高単価案件が豊富なエージェントを利用する

SEとして単価の高い案件を受託するには、高単価案件を豊富に取り扱っているエージェントを活用するのが賢明です。エージェントとは、フリーランスと企業とをマッチングさせるサポートをしてくれるサービスを指します。

たとえ高いスキルを有していても、高単価の求人を見つけられなければ案件を獲得するのは難しいでしょう。また、自身のスキルを的確にアピールできなければ、応募しても採用されない可能性が高くなります。エージェントを活用すれば、そうした問題を払拭でき、質のよい案件を効率的に獲得しやすくなります。

エージェントの中でもRelance(リランス)がおすすめです。

  • 月額100万円以上が55%以上と高単価案件が豊富にある
  • 契約継続率が92%と高い
  • リモート案件が70%以上もある
  • 働き方をサポートする特典がついている

就労をサポートする会員向けの福利厚生としては、保険や法律相談、キャリア支援、トラブル保証があります。通常フリーランスは、キャリア方針の策定もトラブル対処も全て自力で対処しなければなりません。Relanceであればそうした業務の支援もしてくれるため、効率的かつ安全に活動していきやすくなります。

フリーランスSEの将来性

フリーランスSEの将来性は高いでしょう。今後はIT人材の不足が加速していくといわれており、その分SEの需要も高まっていくことが予想されます。

みずほ情報総研株式会社の調査報告書では、2030年には少なくともIT人材が16万人不足する見通しです。16万人の人材不足は、あくまでも懸念を過小評価した「低位シナリオ」です。2030年時点の状況次第では、約45万人(中位シナリオ)〜約79万人(高位シナリオ)といった大幅なIT人材の不足が生じる可能性もあります。

出典: IT 人材需給に関する調査 -調査報告書(2019 年 3月)|みずほ情報総研株式会社

IT人材が年々不足していく一方で、企業のニーズは今後もますます増していく見通しです。ニーズが高いものの、市場に十分な母数のIT人材がいなければ、企業は好条件を提示して人材獲得に躍起になるでしょう。そのためSEは、この先より多くの案件に恵まれやすく、単価も高まっていくと考えられます。

▶関連記事:フリーランスSE(システムエンジニア)の実情から将来性を高める方法について解説!

まとめ

フリーランスSEとして単価の高い案件で活躍していくには、5年以上の実務経験を積むことが好ましいです。

現時点で経験が浅い場合は、数年間は会社員として実務経験を積み、少しでもより多くの案件に参画していくとよいでしょう。いずれの場合でも、ただ案件に参画するのではなく、スキルを磨いていくことが重要です。案件に役立つ各種スキルを高いレベルで身につけることで、高単価の案件にアサインされやすくなります。

ただし、スキルや経験が優れていても求人が見つけられなければ、高単価案件の獲得は難しいものです。

条件のよい案件に安定的に携わりたい方は、質の高い案件が数多く揃っているRelanceをぜひご活用ください。

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