フリーランスSE(システムエンジニア)の実情から将来性を高める方法について解説!
近年、IT系業界ではフリーランスという働き方を選択する方が増えてきています。現在、システムエンジニアとして正社員で働かれている方の中にも、今後フリーランスのシステムエンジニアを目指していきたいと考えている人が一定数いるでしょう。
いざフリーランスを目指そうと思ってもどのようにフリーランスを目指せばいいのか、フリーランスシステムエンジニアの実態がどのようになっていて将来性は高いのかなど、さまざまな疑問や不安が残るのも事実です。
本記事では、フリーランスシステムエンジニアの実態や現在の需要と将来性、案件の実例や高単価案件を獲得する方法などを解説していきます。
目次
SE(システムエンジニア)のフリーランスの年収や働き方
フリーランスシステムエンジニアになる前に、まず気になる点が「働き方・年収・案件数」でしょう。
年収や案件数は、スキルやこれまでの実績などで大きく差が出てしまうので、相場を紹介します。
働き方
フリーランスの働き方は主に「在宅・常駐」の2種類あります。フリーランスであれば、働く場所の自由度が高い在宅案件を希望する方が多いでしょう。
システムエンジニアフリーランスの案件数をフリーランススタートで検索した場合(記事執筆時点)、総案件数29,546件に対して、在宅案件は9,657件と33.5%の含有率でした。
上記のデータから、システムエンジニアフリーランスの案件全体を見ると、常駐案件の方が多い傾向にあることがわかります。とはいえ、30%強の案件は在宅で募集がかかっているため、選択肢として選ぶことはできます。
年収
レバテックフリーランス(記事執筆時点)によると、フリーランスシステムエンジニアの平均単価は71万円で最高単価は165万円です。平均単価から計算すると、フリーランスシステムエンジニアの平均年収は852万円となります。
Relanceに掲載されているシステムエンジニアの案件の平均単価は80-120万円となっており、平均年収は960〜1440万円になります。
求人ボックス(記事執筆時点)によると、会社員システムエンジニアの平均年収は509万円なので、フリーランスシステムエンジニアになると343万円ほどの収入が上がるでしょう。
案件数
フリーランススタートのシステムエンジニア案件数は(記事執筆時点)、29,546件でした。その他の職種では、フロントエンドエンジニアは34,085件、インフラエンジニアは28,827件、サーバーエンジニアは22,498件、バックエンドエンジニアは17,526件と他の人気職種に比べても同様に案件数が多く、需要が高いといえます。
当然、経験・スキル・実績が重要となりますので、常に新しい知識を習得し、相手の気持ちが上がるようなコミュニケーションを取ることが重要です。
SE(システムエンジニア)のフリーランス案件の実例を紹介!
Relance案件 インフラ/サーバー開発エンジニア【福岡】 ■職務内容 ・UNIX/Linux/Solarisサーバーの運用管理 ・ネットワーク/システム設計時の技術支援 ・データセンターでのサーバー構築 ・障害発生時のトラブルシューティングと事後対策の立案など ■開発環境 ・開発言語: Python ・DB:Redshift, Aurora(PostgreSQL互換) ・インフラ: Amazon Web Services ・AWS製品: ECS, S3, Step Functions, Lambda ・機械学習ツール:Kedro, MLflow ・ツール: GitHub、ZenHub、Slack、CircleCI、Sentry ■想定単価: null ■必須スキル: 必須スキル 下記いずれか ・データサイエンティストとして、分析の問題設定から従事されたご経験 ・機械学習エンジニアとしての研究開発のご経験 ・テーブルデータを用いたモデル開発・データ分析のご経験 尚可スキル 下記いずれか ・時系列データの解析手法に関する知識 ・統計学・機械学習に関する基礎的な理解 ・ビジネス課題に対して機械学習を適用して解決しようとした経験 ■働き方 リモートメイン ■週稼働日数 5日/週
SE(システムエンジニア)のフリーランスの将来性や今後の需要は?
フリーランスシステムエンジニアになる前に、年収や働き方、実際の案件を見てイメージは付きやすくなったでしょうが、将来性や今後の需要も注視しておかなければなりません。
めざましい発展を繰り広げているIT業界ですが、システム設計や開発を行うシステムエンジニアの現状や、今後の需要はどうなっていくのかを、フリーランスになる前にしっかりと把握しておきましょう。
人手不足のため需要が増加
IT業界は今後も発展していくため、システムエンジニアの需要も必然的に高いです。
また、日本は少子高齢化により働き手がかなり不足しており、会社員・フリーランスに限らず、常に人員を欲しています。
現在、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットなどのポータブル機器も1人1台の時代になり、IT業界は成長を求められているものの、システムエンジニアが深刻な人材不足となっているのです。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、IT人材の不足は今後も拡大が進み、2030年時点では最大で79万人もの人材が不足すると予想されています。
IT業界以外も、システムエンジニアを欲している状態のため、今後の需要はますます加速していくでしょう。
最先端技術を身につけたSE(システムエンジニア)の将来性は高い
最先端技術を身につけたシステムエンジニアは多くなく、希少性が高いことから高収入になりやすいです。
技術は希少性が高くなるほど価値も当然高くなるので、経験以上に技術的スキルを向上させる必要があります。
そのため、常に最新技術を習得する向上心があるシステムエンジニアの将来性は非常に高くなるので、最先端・最新技術を常に習得しようとする姿勢が重要です。
AIや機械学習、情報セキュリティなどの分野が最先端技術とされていますが、それらを習得していない従来のシステムエンジニアにも、IT業界のトレンドに沿ったスキルの習得を柔軟に行えるかどうかで、需要の有無が決まるでしょう。
つまり、今後も需要・将来性は高まり続けますが、何もせず今の状態をキープしていると、重宝されず需要も下がってしまうのです。
一部AIに取って代わられるという意見がある
システムエンジニアは、AIに取って代わられるのではという不安を感じさせる意見もありますが、すぐになくなるわけではありません。
AIの活用による自動化や効率化が進んだことで、システムエンジニアの業務がなくなるわけではなく、データで教育したり、思考の誘導などの複雑な背景をもつシステムの構築などはシステムエンジニアの業務のままでしょう。
AIの発展は、システムエンジニアの活躍なしではあり得ません。
ただし、単純作業しかできないシステムエンジニアの場合、複雑な業務ができないためにAIに取って代わられる可能性もあるため注意しましょう。
人材は常に不足していますが、AIにできる業務しかできないシステムエンジニアは必要ありません。
高い向上心がなければ将来性はないと言えるでしょう。
SE(システムエンジニア)がフリーランス案件を獲得する方法
システムエンジニアがフリーランス案件を獲得する方法は主に「フリーランスエージェントの活用」「クラウドソーシングサイトの活用」「知人やSNSなどのコミュニティの活用」の3つです。
フリーランスエージェントの活用
システムエンジニア向けのフリーランスエージェントが、最も案件を獲得しやすい方法でしょう。
フリーランスエージェントは、クライアントとフリーランスシステムエンジニアの仲介をしてくれ、日程や収入などの交渉をエージェントが代わりにしてくれます。
エージェントがスキルや経験、希望条件をヒアリングしたうえで、自分に合う案件を持ってきてくれるために、さまざまな案件にたずさわることが可能になるのです。
たずさわった案件が増えると、必然的に実績も積み重なっていくため、フリーランスシステムエンジニアとしての価値・信用度が高まります。
限りなく負担を減らした状態で案件の選定・応募ができるので、フリーランスエージェントは、フリーランスシステムエンジニアになったばかりの人や、営業があまり得意でないフリーランスシステムエンジニアにもおすすめです。
また、利用料や相談料などが無料のケースもあるので、ぜひ活用してください。
あなたも『Relance』に登録してフリーランスへの一歩を踏み出しませんか?
クラウドソーシングサイトの活用
クラウドソーシングサイトは、受注したい案件を掲載されている仕事から選び、スキルや実績、役立てる点などを記載して提案します。
提案が通れば、無事に受注となりますが、高めの手数料を引いたものが報酬となるケースが多いです。
クラウドソーシングサイトで掲載される案件数は非常に多いため、自分に合う案件を好きに選べるのは非常に良いメリットです。
ただし、クライアントとの納期の調整や、報酬の交渉は全て自分で行う必要があるので、スケジュール管理などが苦手なフリーランスシステムエンジニアは、まずフリーランスエージェントを活用してみることをおすすめします。
知人やSNSなどのコミュニティの活用
会社員システムエンジニア時代の同僚や上司、SNSで知り合った人からのコミュニティで案件を獲得する方法です。
元同僚・上司は、会社員システムエンジニア時代の働きぶりや人柄を熟知しているので、案件を紹介してくれる可能性が高く、紹介してくれなくても知人へ紹介するなど、さまざまな可能性があります。
SNSでは、自分のプロフィールにフリーランスシステムエンジニアであることや、習得スキル・経験などを記載し、人材を募集しているアカウントに連絡する方法が有効です。
また、発信力のあるアカウントに育てると、逆にクライアントから案件紹介される可能性もあります。
思い当たる人がいるなら、積極的に声をかけてみましょう。
SE(システムエンジニア)のフリーランスが高単価な案件を獲得するには?
フリーランスシステムエンジニアが高単価な案件を獲得するには、さまざまな工夫が必要です。
特に重要な手法を以下で詳しく解説しているので、高単価な案件を獲得し、収入をアップさせたいフリーランスシステムエンジニアはぜひ参考にしてください。
商流の浅い案件に参画する
まず高単価な案件を獲得するには、商流の浅い案件に参画することが重要です。
商流が深いと、仲介業者に取られる(中抜き)手数料の回数が増えてしまい、自身がもらえる報酬が大きく減ってしまいます。
また、設計や要件定義などの上流工程やマネジメントの経験は、商流が深くなると経験を積むことが難しくなってしまいます。
少しでも上流工程やマネジメントの経験を積むと、さらに高単価案件を獲得できる可能性も高まるため、できるだけ商流の浅い案件に参画しましょう。
最先端技術を身につける
将来性を高め、自身の需要を高めるために重要なことが、最先端技術を身に付けることだと前述しましたが、高単価な案件を獲得する際にも大切です。
最先端技術のなかで、特に需要が高いと言われている分野に「AI」「lot」「情報セキュリティ」があります。
それらの分野の技術を高めると、クライアントからも価値の高いフリーランスシステムエンジニアだと認識され、より活躍できるようになるでしょう。
AIの分野
AIの分野は、IT業界に限って需要があるわけではなく、さまざまな業界・業種で需要の高い分野です。
生命保険や銀行などの金融機関、製造業などでも独自システムによる再構築をしており、それぞれの専門知識を持っているシステムエンジニアが重宝されています。
データの積み重ね・蓄積から得られる傾向や、予測を立てられるというのは、どのような業界でも応用でき、今後もAIの分野は拡大し続けていくことが予測されます。
lotの分野
lotの分野は、家電や医療機器で活躍しています。
機械にセンサーを付け、インターネットを介してデータを収集できるlot技術は、AIの分野とも関係が非常に深いです。
エアコンや空気清浄機、風呂の湯沸かし、自宅の玄関ロックまで、さまざまな家電が遠隔操作できるようになり、高齢者向けの安全を確認できる家電など、すでに立ち位置が確立されています。
医療機器に関しても、連続した健康データの管理・集積が可能なため、医療現場だけでなく、身近でもさらなる活躍が期待されています。
情報セキュリティの分野
有名企業だけでなく、中小企業までが独自のネットワーク構築、情報のデジタル化による管理をしているため、ウイルスの攻撃や情報漏洩に対する対策が重要です。
昨今、ニュースでもよく見かけるようになってしまった、個人情報や機密情報の流出は、本来あってはいけないことです。
それらが発生してしまうと、企業は莫大な損害賠償を支払うだけでなく、信用問題にも関わってくるため、情報セキュリティの分野は、確実な需要拡大が見込まれています。
AIやlot分野が加速するのと比例して、情報セキュリティの分野も拡大する必要があるため、なお注視されている分野です。
マネジメントスキルを身につける
フリーランスシステムエンジニアが高単価案件を獲得するには、マネジメントスキルも重要です。
上流工程に参画した場合、マネジメントスキルが必須でかつ、時間単価が高いケースがあります。
マネジメントスキルを身に付けるには、体調や行動、スケジュールなどの自己管理ができなければなりません。
在宅でも常駐でも、自分に厳しく動ける人材が将来も活躍できると、クライアントは考えているからです。
自己管理がしっかりできる場合は、クライアントやプロジェクトのメンバーへの接し方を意識的に改善していくと、マネジメントスキルが高まっていることを実感できるでしょう。
相手の発言をしっかり傾聴し、必要に応じたサポート・アドバイスを行うと、マネジメントスキルは磨かれていきます。
関連記事