フリーランスの失敗7つ|1年で会社員に戻らず稼ぎ続けるための対策7つ
2022.10.03 更新
フリーランスとして独立することを検討している方の中には、「フリーランスになって案件は獲得できるのか」「フリーランスになって失敗しないか不安…」」などと悩みを抱えている方も多いでしょう。
フリーランスは、時間に縛られず好きな場所で働けるメリットがある一方、本業以外のやるべきことが増え、すべてが自己責任になります。
本記事では、フリーランスがやりがちな失敗や失敗しないための対策について解説します。フリーランスとしての良いスタートダッシュを切って、独立後に成功を掴みたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フリーランスは駆け出し1年目に失敗する可能性が高い
会社員からフリーランスになって1年目は、案件獲得など初めて取り組むことが多いために失敗をしてしまうケースが多いです。フリーランスに関する知識不足や、「フリーランスになってからのことは独立してから考えればよい」などと楽観的になってしまうことが主な原因です。
フリーランス1年目での失敗を避けるには、1年目にやってしまいがちな失敗を知ることが重要です。失敗パターンについては、次に紹介します。これからフリーランスを目指す方はしっかりと確認しておきましょう。
フリーランスが1年目にやってしまいがちな失敗4選
フリーランスが1年目にやってしまいがちな失敗は、大きく分けて4つあります。
・仕事を獲得できる先が決まっていないのに独立してしまう
・実務経験が足りず案件が取れない
・自分を安売りしすぎて年収が上がらない
・仕事を抱え込みすぎて自由がなくなる
それぞれの失敗について詳しく解説していきます。なお、具体的な対策については後ほど解説します。
仕事を獲得できる先が決まっていないのに独立してしまう
フリーランスとしての仕事先が決まっていないのに独立すると、案件が獲得できるまで無収入の状態が続くことになります。独立前にあらかじめ貯金をしていたとしても、独立後に、1から案件探しをするのは時間と手間が生じてしまい、時間のロスにもなってしまいます。
これは、会社員が転職先が決まっていないのに会社を辞めてしまい、転職先がなかなか決まらず、結果的に無職になってしまうのと同じ状態といえます。通常であれば、転職先が決まった上で会社を退職するものでしょう。
実務経験が足りず案件が取れない
実務経験が足りずにフリーランスとして独立すれば、思うように案件が獲得できない状態に陥ってしまいます。
実務経験やスキルが不十分なままフリーランスとして独立してしまうと、自分が思い描くキャリアに合った案件を獲得できず、収入が会社員の時より下がってしまうリスクがあります。
上手く案件が獲得できなければ、収入を確保するために難易度が低い低単価案件をこなさざるを得なくなるでしょう。ただし、低単価案件ばかりを引き受けると、一定の収入に達するまで多くの案件をこなす必要があり、仕事を抱え込みすぎてしまう可能性もあります。
自分を安売りしすぎて年収が上がらない
フリーランス1年目は市場の相場より低い単価で案件を受けてしまい、年収アップが見込めないことがあります。低単価を受けているままでは、現状維持が続き自転車操業になってしまうでしょう。
フリーランスなりたての頃は、案件の獲得を最優先に置いて単価にこだわらないフリーランスもいるため、市場相場より低い単価で受けることがあります。しかし、自分がスキルアップしていても単価交渉をせずに仕事を引き受けていると、自分の市場価値に報酬が見合わなくなってしまうのです。
仕事を抱え込みすぎて自由がなくなる
仕事を抱え込みすぎて自由がなくなってしまうのも、フリーランス1年目がやりがちな失敗です。
フリーランスとして独立したばかりの頃は、「今後収入が下がってしまうのではないか」といった不安から、多くの案件を受注したくなるでしょう。他にも、単価案件を数多くこなすことで高収入を得ようと考える方もいるかもしれません。
しかし、多くの案件を受注して案件に追われてしまえば、セルフブラック化する事態に陥ってしまいます。セルフブラック化すると、フリーランスのメリットである自由な働き方やプライベートとの両立などを実現できず、逆に体調を崩すこともあります。
フリーランスが2年目以降にやってしまいがちな失敗3選
フリーランスが2年目以降にやってしまいがちな失敗は、主に次の3つです。
・自己投資にお金をかけずスキルアップしない
・キャリアアップをせずに年齢を重ね市場価値が下がる
・健康管理ができず体調を崩し働けなくなる
それぞれの失敗について解説していきます。なお、具体的な対策については後ほど解説します。
自己投資にお金をかけずスキルアップしない
自己投資をせずにスキルアップを図らなければ、年収が停滞したままになってしまいます。
フリーランスは、スキルが年収に直結する仕事であるため、積極的に自己投資するべきです。フリーランスになって2年目以降は、始めたばかりの頃と比べて、業務や時間、気持ち的にも余裕が出てくるはずなので、隙間時間を有効に使いましょう。
キャリアアップをせずに年齢を重ね市場価値が下がる
キャリアアップをせずに年齢を重ねていけば、市場価値が下がってしまいます。フリーランスは会社員と異なり、40代・50代になると年齢制限が設けられることもあり、市場価値が下がる傾向があります。
会社員であれば勤続年数が長くなるにつれて役職や年収が上がっていく年功序列が一般的です。しかし、フリーランスの世界は実力主義です。年齢や経歴に見合ったキャリアップをしていなければ、フリーランスとして役に立たない人材だと思われてしまう恐れがあります。
健康管理ができず体調を崩し働けなくなる
フリーランスの働き方に慣れてくると、健康管理に気をつかわなくなり、体調を崩して働けなくなるケースがあります。フリーランスは稼働時間など働き方が自由である一方、生活リズムが乱れがちです。
特に、自宅で仕事をしているフリーランスは仕事とプライベートの区切りが曖昧になりやすいです。。なかには、案件を抱え込みすぎて、深夜や土日を挟んで仕事をしてしまう方もいるでしょう。
またフリーランスは、会社員と異なり健康診断が義務付けられていないため、病気や不調が発見できず放置されてしまうケースが多いです。いざ症状が現れてからでは手遅れになる場合もあります。
フリーランス1年目で失敗をしないための対策
フリーランスが1年目で失敗をしないために、次の5つの対策を押さえておきましょう。
・3年以上の実務経験を積んでから独立する
・エージェントを活用し手っ取り早く実績を作る
・商流の浅い案件に参画する
・1つのプロジェクトに長く参画する
・高額案件を狙い案件数を多く抱えすぎない
それぞれの対策について詳しく解説します。
3年以上の実務経験を積んでから独立する
フリーランス1年目で失敗しないためには、3年以上の実務経験を積んでから独立することがおすすめです。
3年以上の実務経験は、フリーランスとして案件を獲得できる基準になるためです。実際に案件の募集にも、必須条件として3年以上の実務経験と記載されているケースが多いです。
実務経験を積む方法としては、会社員や副業などでスキルや実務経験を積むのがよいでしょう。独立前に経験を積むことによって、スキルだけではなく、業界や市場の動向、クライアントへの対応など、フリーランスとして必要なスキルを習得できます。
未経験やスキル不足のまま、フリーランスとして独立してしまうと、希望条件に合う案件が獲得できない、低単価案件のみしか獲得できないなど、受注できる案件が限られるため、注意しましょう。
エージェントを活用し手っ取り早く実績を作る
フリーランス1年目の失敗を防ぐためには、エージェントを活用して実績を作ることをおすすめします。エージェントを使用すれば、フリーランスになったばかりでも、案件獲得がしやすいため、積極的に活用しましょう。
エージェントは、案件獲得を代行してくれるため、案件獲得のために営業する手間や時間がかかりません。特にフリーランスエンジニアとして独立する場合、営業活動が未経験である方がほとんどであるため、案件獲得に不安を抱きやすいです。
そのため、フリーランス1年目はぜひフリーランスエージェントを活用していきましょう。
商流の浅い案件に参画する
商流の浅い案件に参画することで、下請けとして相場より低い単価で案件を受注することを避けやすくなります。
商流の浅い案件とは、エンド企業と自身の間の仲介者が少ない案件のことで、仲介マージンが抑えられている分、単価が高くなります。
さらに、商流の浅い案件は、高いスキルを身につけられる機会が得られ、自身の実績を積むことにもつながります。商流の浅い案件は、マネジメント職やリーダー職の案件などの上流工程を任されることが多いです。そのため、プログラミングなどの専門スキルだけでなく、マネメントなどの総合的なスキルも身につけられるでしょう。
商流の浅い案件の例としては、後で解説しますが、EM(エンジニアリンマネージャー)やテックリードが挙げられます。
1つのプロジェクトに長く参画する
フリーランスなりたてのときは、1つのプロジェクトに長期間参画することが大切です。長期的にプロジェクトに参画することによって、実力のあるエンジニアとしての実績になるためです。スキルや専門知識の習得も進むでしょう。
また、1つのプロジェクトに長く参画することで、クライアントとの信頼関係も築けます。クライアントと信頼関係があれば、さらなる案件の受注や上流案件への参画にもつながります。
高単価案件を狙い案件数を多く抱えすぎない
高単価案件を狙い、案件数を多く抱えすぎないように注意が必要です。案件数を多くして一定の収入を得ようとするのではなく、案件単価のアップを狙うようにしましょう。
多くの案件を抱え込むことで一定の収入を得ようとするのは、前述の通り、セルフブラック化を招いてしまいます。
案件数は、2〜3件ほどに保つのがおすすめです。実際に「フリーランスエンジニア白書2023」によると、フリーランスエンジニアの受けてる案件数は、2件が27.91%、3件が28.5%と2〜3件の割合が高いといった結果が出ています。
参考:【2023年版】フリーランスエンジニア白書|Relance
フリーランス2年目以降で失敗をしないための対策
フリーランス2年目以降で失敗しないためには、次の4つの対策を押さえておきましょう。
・新規案件が定期的に入る仕組みを作っておく
・営業や交渉に工数を極力かけない
・テックリードなどの上流ポジションを狙う
・案件数ではなく1件あたりの単価を上げる
それぞれの対策について詳しく解説します。
新規案件が定期的に入る仕組みを作っておく
フリーランス2年目以降で失敗をしないためには、新規案件が定期的に入る仕組みを作っておきましょう。選べる案件が豊富にあり、案件獲得の不安がない状態を作ることをおすすめします。
フリーランスエージェントの活用
新規案件が定期的に入る仕組みを作るためには、フリーランスエージェントを活用しましょう。フリーランスの経験を重ね、実績やスキルがある人材になれば、エージェントに登録するだけで案件を紹介してもらえます。
Relance(リランス)は、テックカンパニーの3-shakeが運営するフリーランスエージェントです。高単価案件を豊富に取り扱っており、契約継続率も高いのが特徴です。案件の55%以上が月単価100万円以上の実績を誇っています。フリーランスの独立を目指す方は、ぜひ登録してみてください。
エンジニアイベントや技術交流会等を通して人脈を作る
エンジニアイベントや技術交流会等を通して人脈を作るのも、新規案件を定期的に獲得する方法の一つです。案件を獲得する際には、エージェントのほかに知り合いからの紹介を活用する方法があります。
知り合いからの紹介では、エージェントなどの市場に出回っていない案件を受注できる場合があります。また、移り変わりの激しいITトレンドの中で最新情報をキャッチアップする機会にもつなげられたり、悩みを相談できる相手も見つけたりすることもできるでしょう。
営業や交渉に工数を極力かけない
営業や交渉に工数を極力かけないようにすることが失敗を避けるためにうえで重要です。時間を効率的に活用し、本業に割く時間を確保することで、自由な働き方を実現したりスキルアップに取り組むことができます。
営業や交渉にかかる工数を削減するために、フリーランスエージェントを活用しましょう。フリーランスエージェントは、営業や交渉、契約の事務手続きを代行してくれます。そのため、、自身は本業に専念することが可能で、スキルアップにも時間を割きやすくなるでしょう。
テックリードなどの上流ポジションを狙う
自分の市場価値を高めるために、テックリードやEM(エンジニアリングマネージャー)などの上流ポジションを狙うことが重要です。テックリードなどの上流ポジションは、希少性が高く、需要のあるポジションであることから、高単価な傾向があります。
テックリードとは、技術的リーダーシップを担いながらプロジェクトを推進し、開発チームを指導する役割です。EMは、エンジニアチームのマネジメントをおこなってプロジェクトを進める役割を担います。
ただし、単価が高い分、高いスキルや実務経験が求められるポジションになります。そのため、キャリアアップを見据えたスキルアップや実績作りが重要です。。
組織(チーム)で働いた実績を作る
組織やチームでの実績を積むことで、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルを身につけましょう。プログラミングなどの専門スキルだけでなく、総合的なスキルを身につけることで、市場価値を高められます。
フリーランスエージェントが紹介してくれる案件はチームでの開発が多いです。そのため、個人でしか働いたことのない人はコミュニケーション力が不足していると判断され、案件獲得が難しくなってしまいます。
1つの案件に長く参画すればキャリアアップしやすい
1つの案件に長期間参画することで、キャリアアップを狙いましょう。
未経験から新規のEMやテックリード案件に参画することは難しいです。そのため、既存のクライアントと継続的に契約を結ぶことで、信頼関係を築き、ポジションの引き上げを狙うのがおすすめです。
さらに、1つのプロジェクトに長く参画すると、力のあるエンジニアであるという実績にもなり、信頼性が高まります。
案件数を増やすのではなく1件あたりの単価を上げる
収入アップをするためには、案件数を増やすのではなく1件あたりの単価を上げるようにしましょう。
目の前の案件をこなしているだけでは、実務経験や年齢に伴ったスキルアップができず、市場価値が下がってしまいます。
さらに、多くの案件を抱え込むことで収入を得ようとするのは、前述した通り、セルフブラック化を招きかねません。仕事を引き受けすぎて、オーバーワークにならないためにも、2〜3件程度の案件数に留めておくことをおすすめします。
フリーランスから会社員に戻れるのか?
フリーランスとして上手くいかなかった場合や、独立してみたもののフリーランスが合わないと感じた場合に会社員に戻れるのか、不安に感じる方も多いでしょう。
実際に、収入が不安定になり不安、孤独感に苛まれてしまう、チームで大規模なプロジェクトに参画したいなどの思いから会社員に戻る方もいます。
以下では、その理由や会社員として再就職した場合の待遇について解説します。
フリーランスからの再就職は可能
フリーランスとして独立して失敗したとしても、会社員に戻って再就職することは可能です。ただし、40代以降になると、一般的に再就職は難しくなります。そのため、できる限り若いときに再就職を目指すことをおすすめします。
フリーランスから会社員に再就職する際には、年齢や経歴に見合ったスキルや経験があって即戦力として働けることをアピールできることがポイントです。たとえば、エンジニアとして再就職するのであれば、フリーランスエンジニアとしての成果や実績、プロジェクトでのリーダーシップ経験などを伝えることで、即戦力としての価値をアピールできます。
会社員として再就職した場合の待遇
フリーランスから会社員に再就職することは可能ですが、年収が下がる可能性もあるため、注意が必要です。また、フリーランスは自由な働き方であることから、「就職してもすぐ辞めてしまうのではないか」などと思われて、長期間の就業を求められる場合もあります。
また、再就職したら会社員になるため、勤務ルールの順守や協調性が必要となります。そのため、フリーランスの自由な働き方に慣れている方だと順応するのが難しい可能性もあるでしょう。
まとめ
いざフリーランスとして独立しても、準備や対策をしないと、年収が下がる、自由がなくなるなどの失敗に終わってしまいます。
特に、フリーランスになったばかりの1年目ははじめてのことが多く失敗する可能性が高いため、あらかじめ失敗パターンや対策を知っておくことが大切です。
具体的な対策としては、実務経験を積んでからの独立や商流の浅い案件に参画する、1つのプロジェクトに長く参画する、営業や交渉に工数をかけずに専念することなどが挙げられます。さらに、上流ポジションを目指したり、組織で働いた実績を作ることも重要です。
また、フリーランスから再就職することも可能ですが、年収が下がる可能性や会社員としてのルールや協調性を求められることに留意が必要です。
フリーランスを目指している方は、本記事で紹介した失敗例や対策を事前に理解しておき、フリーランスとしての良いスタートダッシュを切りましょう。
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