フリーランスのPM案件はどのようなものがある?年収や実例も紹介!
フリーランスにはエンジニアだけでなく、PM案件もあります。ノマドや在宅ワークでもできるのか、報酬はどの程度なのか、といった疑問が出てくるでしょう。そこで、フリーランスのPM案件の実態や、フリーランスのPMとして活躍していくための考え方をご紹介します。
目次
フリーランスが知っておくべきPM案件の最新動向
フリーランス向けのPM案件をご紹介する前に、PM案件の最新動向を複数の観点からご紹介します。
案件数
2022年10月27日時点で、フリーランススタートによるとPM案件数は41,687件となっており、PMの案件は豊富であることがわかります。ただし、Web案件ではPMがWebディレクターと呼ばれたり、プロジェクトを細かく分割してPMOという役職が置かれていることもあります。
これらもPMに類似する仕事で、PMとの線引きもはっきりはしていません。そのため、上記の数字にはPMOやWebディレクターも含まれています。また、マネジメントと同時に開発を担う場合もあり、従来よりも役職は多義的になっています。
システム開発の利便性向上により、少人数での開発が増え、フルスタックエンジニアへの需要も高まっています。他にも、マネジメントと開発の両方ができる人への募集案件もあります。
報酬額
フリーランススタートによると、PM案件の単価の平均値は月60万円〜150万円程度の案件が多いです。
プログラマーやエンジニアの相場と比較すると、報酬は高めです。プログラマーやエンジニアの案件では100万円を超えるものは少なく、30万円〜90万円程度が相場でしょう。
PMはシステム開発の中でも上流工程を担うポジションで、またプロジェクト全体、各メンバーを見渡して判断する必要があります。コミュニケーション能力やプロジェクト経験の豊富さが求められるので、その分単価も高くなっています。
そして、Relanceではさらに高い平均単価100万円〜140万円となっています。平均値で100万円を超えているので、年収に換算すると1000万円を超えることになります。
働き方
PMはクライアントや開発メンバーとのやり取りが中心なので、リモートワークとの相性が良くないと思われるかもしれません。しかし、実際はリモートワークの案件もかなり多くあります。
そのため、今までリモートワークを中心とした開発の仕事を考えていた人は、PM案件についても候補に入れると良いでしょう。
客先常駐の案件もあるので、通勤する選択も可能です。なお、リモートワークのPM案件の注意点としては、コミュニケーションは取る必要があるということでしょう。開発メンバーの場合は納期以外の制限が少ないのですが、PMになると各メンバーとコミュニケーションを取るので、時間の縛りはある程度出てきます。
具体的には、文章でのやり取りだけでなく、定期的にクライアントやプロジェクトメンバーとリモートミーティングなどを行う必要があるでしょう。海外から案件を受けたい方は時差の問題などもあるので、その点は注意が必要です。
【実例】フリーランスのPM案件を紹介!
次に、実際に募集されているPM案件をご紹介します。
【プロジェクトマネージャー/リモートワーク】DX領域で0→1を創るプロジェクトマネージャー求む!
■職務内容:
新たなマーケティング支援ツール開発のPMをお任せします。
- Webアプリケーション開発におけるプロダクトマネジメント
- ステークホルダーとの要件のすり合わせ
- 開発チームチームメンバーの取りまとめ/進行管理
- 安定稼働するサービスの設計・開発
- サービス運営・改善のための開発業務
- プログラミング言語やフレームワーク、ライブラリの技術調査・選定
- メンバーの技術サポート
■必須スキル
- 開発チームチームメンバーの取りまとめ/進行管理のご経験(3年程度)
※自社プロダクト、SIerなどは不問。
■歓迎スキル:
- BtoCサービス・プロダクトの開発経験
- ビジネスサイドからの要望に対して、議論ができる方
■働き方:完全フルリモート
■契約内容
- 契約形態:-
- 想定稼働日数/週:4-~-5
■報酬
月収(税抜):950,000円~1,400,000円
フリーランスのPMに将来性はあるのか?
IT業界については、将来性が明るいという意見と暗いという意見の両方があります。それぞれ理由は複数ありますが、代表的なものをまとめると以下に集約されるでしょう。
●IT業界の将来性が明るいという意見
IT業界に対して将来性を見出す意見は多くあります。1番の理由としては、ITには大きな需要があり、その需要は今後より一層高まるから、といったものです。コロナ禍ではリモートワークが普及し、企業や個人のIT化も加速しました。
●IT職種の将来性が暗いという意見
一方で、IT職種の将来性が暗いという意見もあります。理由は複数ありますが、もっとも注目されているのはAIの台頭です。AI化が進めば、IT職種がAIに代替されるという意見です。
AIを導入することには、ヒューマンエラーの削減や24時間稼働による生産性の大幅な向上、膨大なデータを短時間で処理・分析できるなど多くのメリットがあります。そのため、いくつかの仕事がAIにより代替されることは避けられないでしょう。
●PMは比較的安泰
以上を踏まえると、IT職種の将来性については明言できないように思えます。しかし、PMに関してはAI化の影響を受けにくいです。つまり、結論としては「PMは将来性が高い」ということです。
PMの仕事の中心はコミュニケーション業務で、臨機応変な対応が求められます。つまりAIが苦手とする業務内容です。PMはITという伸びていく業界で、なおかつAI化されにくいポジションなので、将来性があるということです。
ただし、PM同士でポジション争いが発生することや、開発スキルのないPMが淘汰されやすくなるという面もあります。AI化が進めばその分PMの競争率も上がるので、従来のスキルにプラスアルファが求められるようになる可能性も高いでしょう。
フリーランスが高単価なPM案件を獲得する方法
フリーランスが高単価なPM案件を獲得するためには、以下にご紹介する内容をあらかじめ押さえておくのがおすすめです。
商流の浅い案件に参画する
商流とは、エンドクライアントからエンジニアまでの契約の流れのことで、商流が深いとは自分とエンドクライアントの間に仲介業者が多いことを指します。IT業界では間に仲介が入る場合が多く、商流が深いと言えます。
仲介が入れば入るほど仲介料が発生するので、その分エンジニアに入ってくる報酬が減っていきます。そのため、フリーランスは商流の浅い案件に参画するべきです。
商流飛ばしという、いったん商流の深い案件に入った後にエンドクライアントと直接契約を結ぶ方法もありますが、仲介会社が商流飛ばしを禁止している場合が多く、違反すると報復を受ける可能性があります。
具体的には、以降案件を紹介してくれなくなる、悪い噂を流して働きにくくされる、といったことです。商流飛ばしにはリスクがあるため、最初から商流の浅い案件に参画することをおすすめします。
また、募集要項だけでは商流がわからない場合、エージェントやプロジェクトの担当者に確認すると良いでしょう。
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開発スキルを身に付ける
PMは直接開発を行うわけではないので、開発スキルが低くても仕事をこなせないわけではありません。しかし、開発スキルがあることで、プログラマーやエンジニアに適切な指示を出せたりプロジェクトが厳しい状況ではサポートで開発に入れたりします。
今後PMが増える可能性が高いことは上でご説明した通りですが、PMの競争率が上がれば開発スキルの高いPMの方が選ばれる可能性が高いです。つまり、開発スキルはこれからのPMの競争を勝ち抜く上でも武器になります。
様々な規模のプロジェクトを経験する
プロジェクトの規模によって、開発の進め方が変わってきます。基本的には、大規模なプロジェクトほど上流工程から下流工程に順に進んでいく形で、小規模プロジェクトほど臨機応変に開発が進みます。
そして、開発の進め方をもっともコントロールしていく権限はPMにあります。プロジェクトの規模によって開発の流れが変わるので、PMは様々な規模のプロジェクトを経験した方が活躍できる案件が増えるということです。
資格を取得する
PMの弱点として、プログラマーやエンジニアのようにポートフォリオを用意しにくいことが挙げられます。どうしても書類や口頭だけでの実績アピールになるので、説得力に欠ける場合があります。
そこで有効になるのが資格取得です。具体的にPMにおすすめの資格としては、以下が挙げられます。
- プロジェクトマネージャ試験
- ITストラテジスト試験
2つは国家資格で、特に評価が高いです。他にも民間資格ではPM向けの資格が複数ありますが、上記の2つは大きなアピール要素になるのでおすすめです。
まとめ
フリーランスのPM案件は豊富です。PMは現場で直接コミュニケーションを取らなければならないイメージがあるかもしれませんが、最近はフルリモートの案件も増えています。
そのため、リモートワークを中心にしたい人にもPM案件はおすすめです。AI化の流れで淘汰されやすいIT職種もありますが、PMは人間にしかできない業務が中心なので、AI化の波を受けにくいというメリットもあります。
むしろ今後の技術動向に注目し、AIを使いこなせるPMになればより活躍の幅は広がっていくでしょう。
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