フリーランスによくある後悔を知りたい!悲惨な末路を回避する方法も解説!
2022.10.03 更新
フリーランスは自由な働き方ができるため理想の働き方とされることがありますが、フリーランスになったことを後悔する人も一定数います。
そこで、これからフリーランスになる方は、どのようなことで後悔してしまうのか、後悔する人の特徴から対処法などを知っておくことで、フリーランスとなった時の後悔を防げるでしょう。
会社員から独立してフリーランスになるという決心を無駄にしないためにも、ぜひ事前準備を万全にしフリーランスとして成功してください。
フリーランスにありがちな後悔10選
フリーランスになって後悔しないようにするには、過去にフリーランスになった人たちが実際に体験した後悔を知っておくのが良いです。よくあるフリーランスの後悔を学び、同じ轍を踏まないようにしていきましょう。
収入が不安定になった
フリーランスとして独立したら、会社員時代のように安定した収入を得られなくなる可能性があります。自分の仕事量に比例して収入が決まるので、仕事量が不安定だと収入は不安定になります。
しかし逆に言えば、会社員よりも収入が圧倒的に多くなるケースも多々あります。フリーランスの性質上収入の波はありますが、平均値が高くなれば、収入が低めの月があっても会社員時代の収入を下回ることはなくなります。
詳しくは後述しますが、収入を安定させることと同時に、収入を伸ばすことでこのような後悔はなくせます。
フリーランスが稼げないって本当?陥りがちな特徴とは・・・>>
クレジットカードや賃貸の審査が通らなかった
フリーランスだと必ずクレジットカードや賃貸の審査に通らない、というわけではありません。フリーランスの人口が増え、フリーランスという職業も世間に受け入れられやすくなっています。
しかし、収入が少ない場合や収入が不安定な場合に審査に通りにくくなるのも事実です。
実際にRelanceが調査した「フリーランスエンジニア白書2023」では、フリーランスのデメリットとして「社会的信用が低い」ことが最も多く挙げられています。
解決策として、フリーランスとして収入を増やして確定申告するか、会社員のうちにクレジットカードや賃貸の審査をクリアしておく方法がおすすめです。
案件獲得が予想よりも大変
フリーランスには、案件獲得が思ったよりもうまくいかない、手間がかかるといった後悔もあります。特に自分で営業して案件を獲得しようとすると、思っているほどスムーズに獲得できないかもしれません。
詳しくは後述しますが、今は案件獲得の手段が充実しています。仲介で案件を紹介してくれるサービスもあるので、こういったものを利用すれば案件獲得にはそれほど苦労しないでしょう。
確定申告に手間がかかる
会社員の場合は会社が確定申告を行いますが、フリーランスは自分で確定申告しなければなりません。確定申告は慣れればスムーズに進められるのですが、慣れないうちはやり方がよくわからず、手間がかかります。
また初年度は特に確定申告に慣れていないことに加えて業務で手一杯といったことも考えられます。詳しくは後述しますが、最初から会計ソフトを導入しておけば、確定申告の手間が圧倒的に削減されます。
>”>確定申告ってなにすればいい?青色申告と白色申告について解説・・・>>
孤独になり相談できる人がいない
会社員の場合、周囲に同僚、先輩、上司などがいます。しかしフリーランスの場合は個人で仕事を行います。プロジェクトに参画すれば他のメンバーやクライアントがいますが、気軽に相談できるような間柄ではなく、孤独になってしまうことで後悔する人がいます。フリーランス仲間を作ることで相談できるようになりますが、それでも会社員のように同じ組織で働いているわけではないので立場としては遠くなります。
フリーランスは個人で動くので、ある程度の孤独はつきものと考えた方が良いでしょう。どうしても不安な場合は、SNSなどで同じような境遇の人とコミュニケーションを取ることなども可能です。
会社に縛られなくなり怠けてしまった
フリーランスになると、スケジュールが自由になります。クライアントに成果物を納品する必要がありますが、基本的に納期が決められているだけです。納期までにどのようなスケジュールで進めるかは自分の裁量によります。
自分で決めたスケジュールをきちんと守れないと、仕事が進まなくなります。会社員の場合は周囲の目もあるので怠けにくいですが、フリーランスの場合極端に言えば怠け放題です。もちろん怠けるとその分収入が減ってしまうので、自己管理が必須です。
実力不足で案件が獲得できない
若くして独立した結果、実力不足で案件の獲得に苦労した、という声もよく聞きます。
フリーランスは経験やスキルに応じて案件の価格が決まる側面があり、実力不足で高単価の案件を受けられず、結果会社員時代と比べて収入が下がってしまうことがあります。
不安のある方は一度自分の持っている経験やスキルを棚卸しして、フリーランスでも十分に通用するのかを客観的に見つめ直してみましょう。
会社に勤めているうちに副業として案件を受注してみるのもおすすめです。どのくらいの規模の案件にどの程度のスキルが必要なのかの目安になります。
スキルアップが難しい
会社員であれば上司や同僚の助けを得ながら未経験の領域の仕事に挑戦し、実際に仕事をこなすことでスキルアップができます。
しかし前述の通り、フリーランスの場合は現在自分の持っている経験やスキルに応じて受ける案件が決まるので、業務を通してスキルアップするのが難しくなります。
フリーランスがスキルアップするためには能動的にセミナーへ足を運んだり、書籍を購入したりといった行動が必要になります。業務と並行してスキルアップの時間を捻出するのは人によってはストレスを感じるかもしれません。
働きすぎてオンオフの切り替えができない
フリーランスは働く時間を自分で自由に決められます。その分、深夜まで仕事を続けてしまい、プライベートの時間が少なくなってしまう場合があります。
スキル不足で受けるのが難しい案件は避ける、あらかじめ働く時間は何時から何時までと決めておくなど、オンオフを切り替えるための工夫が大切です。仕事をする上での自分なりのルールを作成し、徹底しましょう。
福利厚生がない
フリーランスの場合、社会保険料は個人で全額自己負担になります。また、会社員と違って厚生年金や雇用保険などの保障もありません。このように福利厚生や保障の面で差が大きいことが後悔につながる場合があります。
昨今ではフリーランスでも加入できる福利厚生サービスも充実しているので、こういったサービスを利用すると解消できる面もあります。
フリーランスになって後悔する可能性が高い人の特徴
フリーランスにありがちな後悔を踏まえ、どのような人がフリーランスになって後悔する可能性が高いのでしょうか。これからご紹介する特徴に当てはまらないように対策することや、どうしても性格上厳しいと判断したら会社に留まることも一つの選択肢です。
フリーランスについての理解をせず独立をした人
ひとことにフリーランスと言っても、働き方や考え方は人それぞれです。たとえば、フリーランスとして収入を伸ばしたい人もいれば、収入が減っても自由な時間を大切にしたい人もいるでしょう。
しかし、いずれの場合もある程度具体的な算段は立てておく必要があります。どのくらい働けばどのくらいの収入が得られるのか、いつ働いていつ休みにするのか、といったことです。
これらの算段を考えずに独立すると、思っていたよりも収入が少ない、自由な時間が確保できないといったことが起こります。漠然としたイメージや、成功している人の状況だけを見て判断すると危険です。
あくまでもフリーランスになるのは自分なので、自分の状況でシミュレーションすることが必要です。
変化よりも安定を好む人
フリーランスは基本的に仕事量と収入が比例します。仕事量を減らしつつ効率的に収入を増やすような方法もありますが、最初のうちは特に仕事量と収入は比例するでしょう。言い換えれば、案件を獲得できなかったり、セルフマネジメントがうまくできないと収入が減って家計が不安定になる可能性があります。
状況に関わらず毎月安定した収入を確保したい場合、フリーランスよりも会社員の方が合っているでしょう。また収入面だけでなく、フリーランスは市場の変化の影響を受けやすいです。
会社のようにある程度確立された土台を持っているわけではないので、市場の変化に合わせて需要のあるスキルを身につけていく必要があります。そのため、収入面だけでなく、働き方の面でも安定志向の方はフリーランスとの相性があまり良くないと言えます。
ただし収入が伸びたり案件が途絶えなくなれば、すべての月の収入が会社員時代を上回る場合もあります。変化を受け入れて対応した結果、収入や自分の市場価値はかえって安定するということです。
専門的なスキルが低い人
フリーランスは基本的に専門スキルを活かして働きます。エンジニアのようにわかりやすい技術だけでなく、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルも同様です。会社員の場合もこれらのスキルは重要ですが、専門スキルに特化するよりもその企業で求められているゼネラリスト的な働き方をしている人も多いでしょう。
フリーランスになると特定の会社のやり方に特化するわけではなく、市場が一気に広くなります。広い世界でゼネラリストになるのは不可能なので、何かの分野のスペシャリストとして働く必要があります。
※参考:コミュニケーション能力を上げたい方へ:日本コミュニケーション能力認定協会
※参考:「NLPについて知りたい、学びたい人のためのNLP学び方ガイド」
セルフマネジメントができない人
フリーランスは自己責任の世界です。会社員の場合はバックに会社があり、仕事を監視されています。フリーランスは監視の目がなくなり、自分の行った作業がそのまま収入や評価として返ってきます。
またスケジュールは誰かが設定するわけではなく、すべて自分で決めます。クライアントとの間で決められるのは、基本的に成果物を納品するタイミングだけです。そのため、自分でスケジュールを決め、その通りに進める能力は必須になります。
具体的には、目の前の作業にきちんと集中することや、体調を崩さないように体調管理を行うことが重要です。
営業が好きではない人
フリーランスは会社のように営業部隊が存在し、案件を獲得してきてくれるわけではないので、当然自ら営業して案件を獲得する必要があります。素晴らしい経験やスキルを持ち合わせていることも重要ですが、それをいかに営業先にアピールできるかが大事です。
また、営業の役割は案件の獲得だけではありません。金額の交渉やトラブル時の対応など、さまざまな交渉事があります。こういった交渉事全般も自らすべて対応しなければなりません。
このように、フリーランスには営業の業務が必要な場面がたくさんあるので、コミュニケーションが苦手な方はフリーランスに転向して公開する可能性があります。しかし、最近ではエージェントを活用することで交渉事を代行してもらえるケースもあるので、仮に営業が苦手でも諦める必要はありません。
フリーランスになって後悔しないための対策6選
フリーランスにありがちな後悔や、後悔してしまう人の特徴についてご紹介しました。これらを踏まえ、どうすればフリーランスになって後悔せずに済むのでしょうか。
フリーランスエージェントを活用する
フリーランスによくある後悔として、案件獲得が予想よりも大変ということを挙げました。しかし、これに関してはフリーランスエージェントを活用すれば解決できます。フリーランスエージェントは、フリーランスの希望、スキルなどに応じて適切な案件を紹介してくれます。また今後フリーランスとして活躍するためのアドバイスをもらえることもあります。
フリーランスエージェントを活用すると仲介料が取られるというデメリットがありますが、自力で案件を探す手間を考えれば、その分案件をこなすことに集中すれば元が取れます。
地力で案件獲得できる営業力や、運用スキル、実績などがあれば企業と直接取引ができるようになりますが、営業力に自信がない方や実績がない方は、フリーランスエージェントの活用がおすすめです。
フリーランスがエージェントを使うメリットを徹底解説!・・・>>
フリーランスの働き方や特徴について事前に理解する
漠然としたイメージだけでフリーランスになると、後悔することになるかもしれません。そのため、フリーランスの働き方や仕事の特徴を事前に理解しておく必要があります。とはいえ、フリーランスとひとことに言っても多種多様です。
そこで重要になるのが、「自分が目指しているフリーランス」について掘り下げて具体化しておくことです。より具体的には、自分がどのような案件を獲得できて、それをどのようなスケジュールでこなし、結果的にどのくらいの収入が得られるのかをなるべく明確化しておくということです。
実際にフリーランスになってみなければわからないことや、想定とズレが生じることは必ずあります。しかし、逆に言えば想定と重なる部分も多いはずです。フリーランスについて理解し、自分がフリーランスになった場合の動きをシミュレーションしておくことで後悔しにくくなるでしょう。
事前に準備できるものは準備しておく
見切り発車でフリーランスになることはあまりおすすめできません。可能な限りの事前準備が重要です。実際にフリーランスになってみたらいらない準備もあったといったこともあるかもしれません。
しかし、失敗リスクが大きいことなので準備する価値があります。また、準備を通して知識が増えることや、フリーランスになった後のことを考えられることもメリットです。
具体的な準備としては、元手が必要な場合は資金や確定申告のための会計ソフト、実際に自分がフリーランスとして働く場合のシミュレーション、息抜きの方法、などが挙げられます。
フリーランスとして独立するときには意気込み過ぎていることも失敗や後悔につながる可能性があるので、リラックスの方法も事前に準備しておくくらいの気持ちの余裕も重要です。
会計ソフトなどの便利ツールを導入する
フリーランスの後悔の一つとして、確定申告の手間を挙げました。確定申告で後悔するフリーランスは、確定申告についての準備が不足している可能性が高いです。というのも、今は会計ソフトなどの便利ツールが豊富です。
これらのツールを有効活用すれば、確定申告は半自動化することが可能です。入金時の入力や領収書の情報を入れていく必要がありますが、これらは日常の雑務として簡単にできる作業です。
またスマホで領収書を読み込めば、自動的に会計ソフトに連携してくれるような機能も最近は充実しています。会計ソフトからそのまま確定申告書類を作成してオンラインで確定申告が完了するので、一連の流れを設定しておけば確定申告は難しくありません。
フリーランスとしての仕事が始まってからだと会計ソフトの準備や使い方に慣れるのが大変かもしれないので、事前準備として、会社員のうちからツールを導入して使い方を把握しておくと良いでしょう。
スキルアップする
フリーランスになって後悔しないためには高いスキルを持っていることがとても重要です。
フリーランスのスキルレベルや技術力は、そのまま収入に直結します。
書籍を読む、セミナーに参加する、親しい同僚に質問してみるなど、スキルを身につけるためにさまざま行動してみましょう。
フリーランスとして独立してからも、安定的に案件を確保するためにはスキルアップし続けることが必要です。継続的に学ぶ姿勢を癖づけておくと勉強が習慣化されます。長期的な視点を持って、しっかりスキルアップを続けていきましょう。
フリーランス仲間を作る
実際にフリーランスとして独立する前から、フリーランスの仲間を作っておきましょう。既にフリーランスとして独立している人以外にもこれからフリーランスになる人、今は会社員でもフリーランスを目指している人なども交流できるとなお良いです。
困ったときに相談ができたり、孤独を感じにくくなったり、仕事の面でも切磋琢磨できたりとフリーランス特有のデメリットを軽減できるかもしれません。
有料、無料のもの含め、最近ではフリーランスの所属できるコミュニティがたくさんあります。コミュニティによって得られるメリットは異なりますが、参加を検討するのも良いでしょう。
まとめ
フリーランスになって、やっぱり会社員を続けていれば良かったと後悔する人もいます。また安定志向が強すぎるなど、性格的にフリーランスに向かない人もいるでしょう。しかし、多くの場合、事前準備や専門スキルを意識的に伸ばしておくことでフリーランスとして活躍できるはずです。
もちろんフリーランスになってから予期せぬことが起こったり、多かれ少なかれ失敗するようなことはあります。しかし事前準備を行うことでこれらを回避でき、また事前準備によって余力ができれば事後に起こった問題にも対処しやすくなります。
※フリーランスエンジニアがやめとけと言われる理由については、こちらの記事で詳しく解説されています。合わせてご確認ください。
参考:フリーランスエンジニアの末路は悲惨?「やめとけ」と言われる理由やリアルな実態とは|コンサルキャリア
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