フリーランスエンジニアになるには?ロードマップや成功する方法を解説!
2022年11月15日
IT技術の進化やリスキリング、学びなおしなどといった世の中の流れを受け、「フリーランスエンジニアとして独立して働きたい」と考える方は多いでしょう。
収入や働き方の自由度が高いフリーランスエンジニアですが、実際に独立するためにはさまざまなことを準備しておかなければなりません。
この記事では、フリーランスエンジニアとして成功できるポイントや準備しておくことについて、詳しくご紹介します。フリーランスエンジニアを目指している方は、この記事を読むことで独立の準備を着実に進められるようになるでしょう。
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目次
フリーランスエンジニアの実態

実際のフリーランスエンジニアは、どのような働き方をしているのでしょうか。
まずは年齢や年収などの最新データから、フリーランスエンジニアの実態についてご紹介します。
30~50代がコア層
フリーランス協会が発行している「フリーランス白書2023」の年齢属性を見てみると、最も多いのは「40代」で37.1%です。次いで「50代」が26.0%、「30代」が25.5%となっています。一方で、20代以下が4.4%と非常に少ないです。
つまりフリーランスとして活動している人のコア年齢層は、30~50代であることがわかります。
「フリーランス白書2023」は、エンジニアに留まらずすべてのフリーランスを対象にした調査ではありますが、エンジニア業界においても同様の分布になっていることが予想されます。
平均年収は約576万円
Relanceの調査によると、フリーランスエンジニアの平均年商(収入)は約576万円です。
年収別の割合を見てみると、「500万円以上800万円未満」が29.10%と最も多く、次いで「300万円以上500万円未満」の28.02%が2位となっています。
一方、求人情報サイトdodaの実施した2022年の調査によると、20歳から65歳までのITエンジニアの平均年収は442万円とされています。dodaの調査対象は、企業に属して働く会社員エンジニアです。
このことからフリーランスエンジニアは、会社員エンジニアと比較して年収が高い傾向にあるといえるでしょう。
参考:ITエンジニアの平均年収はいくら?給料アップを目指す方法や転職事例も解説|doda
フリーランスエンジニアの将来性
変化の激しいビジネス環境において、多くの企業ではデータやデジタル技術を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)が急がれる中、IT人材不足は深刻な社会問題となっています。
「2030年に最大79万人のIT人材が不足する」とする経済産業省の試算に対応し、各方面でIT人材の育成や確保が積極的に推進されていますが、拡大するIT需要に対して人材の確保は追い付いていません。また少子高齢化による労働人口の減少も、IT人材不足に大きな影響を与えています。
このような状況を受け、ITエンジニアの需要は増加傾向です。AI分野など最新技術の革新的進化が進む中、ITエンジニア市場は今後もさらに伸び続けることでしょう。
フリーランスと会社員との違い
フリーランスエンジニアと会社員エンジニア、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
どちらにもメリットとデメリットがありますが、その違いを一言で紹介するなら、「フリーランスは自由度が高く、会社員は安定性が高い」といえます。
会社員エンジニアは、会社の社員として雇用契約を結んで働くスタイルです。会社に属していることで社会的信用が高く、固定収入と福利厚生があり、安定しています。保険や年金、給与に関することなどは、基本的に会社がすべて手続きをおこなってくれます。
一方で、働く場所や時間、メンバー、仕事内容などが決まっており、会社の売り上げに貢献しても給与に反映されにくいといったデメリットがあります。
フリーランスエンジニアは、基本的には業務委託契約によって案件ごとに働くスタイルです。会社員と違って就業規定に従う必要がなく、働く場所や時間、仕事内容は自分の裁量によって決められます。自由度が高いことが、何よりの魅力です。プライベートを大切にしたい、育児や家事、介護を優先したいなど、さまざまなライフスタイルに合わせて働き方を自由に決められます。
一方、フリーランスには固定給や福利厚生がなく、また給与計算や事務手続きなどはすべて自分でおこなわなければなりません。会社員エンジニアに比べると、やや不安定といえるでしょう。
フリーランスエンジニアになるために必要な準備

フリーランスエンジニアになるためには、具体的にどのような準備が必要なのでしょうか。
フリーランスエンジニアになったからといって、すぐに案件を獲得するのは困難です。独立しても案件獲得を難なくできるように、あらかじめ計画的に準備を進めましょう。
実務経験を積んでおく
フリーランスとして案件を獲得するために、最低1年、できれば3年程度の実務経験を積んでおきましょう。エンジニアを募集している案件の多くは、必須条件として「実務経験1年以上」を挙げており、全くの未経験ではそもそも案件獲得が難しいからです。
高単価案件の場合には実務経験として3年以上を要求されることが多く、経験は長ければ長いほど有利といえます。複数言語の開発経験、プロジェクトマネジメント経験など、幅広い分野における開発経験を持っておくことで、条件のよい高単価案件を獲得できるようになるのです。
フリーランスエンジニアを対象におこなったRelanceのアンケート調査でも、40%以上の人が、「エンジニアとしての技術力・経験」が最も大事であると回答しています。案件の獲得や業務の継続においては、実務経験の有無が大きな分かれ目になることもあるでしょう。
副業から始めてみる
案件獲得のために実務経験が必要であることはお伝えしたとおりですが、ある程度の実務経験を積んだ段階で、副業として実際に案件を受けてみるのがおすすめです。もちろん必須ではありませんが、実際に独立してからのリアルな働き方を体験できるので、フリーランスエンジニアとしての姿をよりイメージしやすくなるでしょう。
政府では働き方改革の一環として副業を推奨しており、会社員として働いている人が副業・兼業をやりやすいようなルールの整備が進められています。
このような流れを受け、在宅や週2日稼働などの副業向け案件も増加傾向にあります。本業としては経験できないような新しい分野の業務にチャレンジすれば、独立後に獲得できる案件の幅がさらに広がるでしょう。副業としての収入が増えてくれば、確定申告などフリーランスとして必要な手続きも経験できます。
なお、会社が副業を認めていない場合もあるので、副業をおこなう際には就業規則をしっかりと確認することが大切です。
スキルシートを作成する
スキルシートとは、エンジニアとしての経験やスキルを可視化した資料であり、いわば職務経歴書のことです。
扱えるプログラミング言語はもちろん、保有している資格、過去に参画したプロジェクトに関する詳細情報などを記載し、案件に応募する際クライアントに提示します。クライアントは、スキルシートに記載されている情報をもとにフリーランスエンジニアの実力を測り、これによって案件の単価なども決定するのです。
フリーランスエンジニアとして持っているスキルや経験をアピールできる重要な書類なので、独立後に案件獲得しやすくするためにも必ず作成しておきましょう。
案件獲得の経路を作っておく
フリーランスエンジニアとして独立したら、案件を獲得するために自ら営業をおこなわなければなりません。独立後に案件が途絶えないよう、安定的に案件を獲得できるための経路を作っておくことが大切です。
案件獲得にはさまざまな方法がありますが、独立したばかりの初心者におすすめなのは、フリーランスエージェントを利用することです。
フリーランスエージェントは、フリーランス業の人に代わって営業活動や案件獲得、契約の手続きを代行してくれます。
とくに独立したばかりの時期は、フリーランスの横のつながりやノウハウが少ないため案件獲得に苦労しがちですが、エージェントを利用することで高単価案件も獲得できるようになるでしょう。
「Relance」は、フリーランスエンジニアのためのエージェントです。案件の55%以上が単月報酬100万円以上という実績を持っており、エンジニア目線で「今よりいい案件」の獲得をサポートいたします。利用登録は30秒で完了するので、この機会にぜひ利用をご検討ください。
独立の手続きをする
フリーランスエンジニアとして独立を決めたら、個人事業主として活動するための手続きが必要です。
具体的には、以下のような手続きをおこないます。
- 開業届を出す
- 確定申告の準備(青色申告の申請)
- 現在勤務している会社の退職手続
- 国民年金の手続き
- 国民健康保険への切り替えの手続き
とくに開業届は、提出することで社会的信用が向上するだけでなく、青色申告の提出や赤字の繰り越し、家族給与の経費申請、事業用銀行口座の開設などが可能となります。義務ではありませんが、ぜひやっておきましょう。
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フリーランスエンジニアになるための必要なスキル

フリーランスエンジニアとして活動していくためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
とくに重要といえるものを4種類ご紹介します。
- 技術力
- 営業力・交渉力
- コミュニケーション能力
- 自己管理能力
技術力
最も必要なのは、当然ながら技術力です。会社という後ろ盾がなくてもやっていけるだけの高い技術力がなければ、フリーランスとして仕事を獲得することはできません。高い技術力によって確かな品質の成果を提供し続けることが、クライアントからの信頼につながります。
また、活躍し続けているフリーランスエンジニアは、案件をこなす中で常に情報をアップデートし、新しいスキルの習得を続けています。トレンドの転換が早いITエンジニア業界では、日々新しい情報をキャッチアップしていくことが不可欠です。
営業力・交渉力
フリーランスエンジニアに必要な能力として、営業力・交渉力も挙げられます。「エンジニアは技術力さえあればいい」と考えられがちですが、フリーランスは自らの手で案件を獲得しなければなりません。
顧客がどのようなことを求めているのかを円滑なコミュニケーションによって引き出し、提案するスキルが必要です。
顧客価値に寄与する営業や交渉をおこなえるエンジニアは、クライアントから「この人に任せたい」という確固たる信頼を獲得できるようになるでしょう。
コミュニケーション能力
エンジニアは個人で作業することが多いですが、フリーランスの案件はチームで開発することがほとんどです。
そのため、技術力が高いだけではなく、周りのエンジニアとスムーズにコミュニケーションが取れるかも重要になります。チームの開発では、お互いの意見を交わし合い方向性を共有することが大切です。
実際にエージェント目線からお伝えしても、エンジニアの方を評価するときに、チームでの開発経験があるかを重視しています。
自己管理能力
フリーランスとして活動するためには、自己管理能力も必要です。
すべてのスケジュールを自分の裁量で決められるからこそ、働きすぎや不摂生などによって心身のリズムを崩すことのないよう、注意しなければなりません。体調管理はもちろん、メンタルの管理、スケジュール管理を徹底してうことが大切です。
とくにフリーランスの場合、個人で働いていることから孤独に陥りやすく、メンタルヘルスの不調を訴える人が多い傾向にあります。
厚生労働省のポータルサイトでは、フリーランス向けのストレスチェック調査票や、疲労蓄積度自己診断チェックリストなどが提供されています。このようなサービスを適切に活用し、メンタルヘルスの不調にならないよう心がけましょう。
参考:フリーランスの方のメンタルヘルスケア|働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトこころの耳
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フリーランスエンジニアのメリット・デメリット
フリーランスエンジニアになるメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
フリーランスエンジニアは業務委託契約などによって働くため、雇用契約や働く場所・時間、業務内容の縛りがないという自由度の高さがメリットです。スキルが高ければ高いほど収入も増え、自分の頑張りによって成果が上がれば収入に直接結びつくことも魅力といえます。
一方で、フリーランスエンジニアは会社員エンジニアのように固定給でないため、収入が不安定なのはデメリットといえるでしょう。社会保障や福利厚生がなく、事務や経理などの雑務もすべて自分でおこなわなければなりません。また、会社という後ろ盾がないため社会的信用度が低く、住宅ローンなどの高額ローンを組めない場合があります。
フリーランスエンジニアを目指す人のよくある質問

最後に、フリーランスエンジニアを目指す人からよく挙がる質問に答えていきます。
フリーランスエンジニアは本当に稼げるの?
フリーランスエンジニアについての質問として多いのは、「本当に稼げるの?」というものです。
Relanceの「フリーランスエンジニア白書2023」によると、フリーランスエンジニアになって収入が「上がった」と答えた人は約55%と半数以上に及びました。一方で「下がった」と回答したのは約9%と少数です。
具体的にどの程度収入が上がったのかを詳しく見てみると、「~100万円」と回答した人は約22%、「~200万円」が約22%、「~300万円」が約15%です。上昇した収入の平均値は約193万円で、中央値は約200万円という結果でした。
これはあくまでアンケート調査の結果であり、あなたの収入が実際に上がるかどうかはスキルや能力次第です。独立してから収入アップできるよう、着実な準備を進めておきましょう。
勉強やスキルの習得が大変では?
勉強やスキルの習得はもちろん大変ではありますが、フリーランスにしろ会社員にしろ、これからエンジニアとして活躍していくためには必須の作業です。
IT業界は日々新しい技術が生まれており、情報の流れが非常に速いことで知られています。「いま世の中に必要とされている技術はなにか?」「どんなものに需要が集まっているか?」など、常に最新情報をキャッチし、自分の中の情報をアップデートしていくことが大切です。
逆にいえば、そのような情報収集や自身のアップデートが苦手という人には、フリーランスはおろかエンジニアという職種自体が向かないということにほかなりません。技術職であるエンジニアは、情報収集や勉強こそがある意味で本当の業務であり、それを怠るようでは仕事にならないという実情があるのです。
リモート案件は多いの?
同様の「フリーランスエンジニア白書2023」では、「出社多め・一部リモート」と回答した人の割合が約30%、次いで「基本的にリモートワーク」が約25%、「リモートでの業務多め・一部出社」が約22%、「基本的にクライアント先に出社」が約22%となっています。
つまり、8割近くのフリーランスエンジニアがリモートワークを導入している結果になりました。
コロナ禍を経て、リモートワーク実施率は減少傾向です。しかしエンジニア職はリモートワーク実施割合の高い職種として高数値を維持していることから、リモート案件の多い状況は今後も高い水準で継続することが予想されます。
参考:フリーランスエンジニア白書2023|Relance
参考:令和4年度テレワーク人口実態調査|国土交通省
まとめ
IT技術の高まりと人材不足を背景として、エンジニアの需要は高まっています。
フリーランスエンジニアとして独立し高報酬を得たいと考えている人は、実績やスキルを積み、スキルシートの作成や事務手続きの準備などをおこなって独立に備えましょう。
独立後は、フリーランスエージェントを利用した案件獲得がおすすめです。エージェントでどんな案件を紹介してもらえるか気になるという人は、ぜひRelanceへお気軽にご相談ください。
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